頂点に輝いたなでしこたちの笑顔が弾けた(C)Getty Images

 宿敵を倒して見事に初優勝を飾った。

 アメリカで開催されていた女子サッカーの国際大会、シービリーブスカップの最終節が現地時間2月26日に行われ、日本女子代表「なでしこジャパン」がアメリカ代表と対戦。

日本が2-1で勝利し3連勝、2勝1敗のアメリカを上回り大会初制覇を成し遂げた。

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 昨年12月より日本女子を率いるニルス・ニールセン監督の初陣となったこの大会、初日にオーストラリア代表に4-0で快勝スタートとなった日本は、続くコロンビア代表戦でも4-1で勝利し2連勝。同じく連勝を記録したアメリカとの最終戦に臨んだ日本は、この優勝を懸けた大一番でも躍動した。

 2分、右サイドに位置したMF長谷川唯のスルーパスに反応したMF籾木結花がキーパーとディフェンスをかわしながらシュートを決め、開始早々に先制。14分にアメリカのFWアリー・セントナーに決められ同点に追いつかれるも、試合を折り返した直後、再び日本がアメリカのゴールネットを揺らす。50分、相手陣内でファウルを受けた日本は、長谷川が直接FKでゴールを狙った。枠をとらえたボールをGKジェーン・キャンベルが横っ飛びで弾くと、こぼれ球を古賀塔子が押し込み、日本が勝ち越しに成功する。

 その後、日本は同点を狙うアメリカの攻撃を受けながらも、高い集中力を保ち得点を許さず、1点差のまましのぎ切り試合終了を迎えた。大会通算7度優勝の実績を誇る世界ランク1位アメリカを、日本が敵地で破るという快挙を達成、見事なタイトル獲得となった。

 海外でもこの日本の勝利は大々的に報じられている。英放送局『BBC』が現地時間2月27日、公式サイト上で試合結果を伝えており、「アメリカはこの大会で6連覇を目指していたが、最後に日本に敗れた。日本は昨年のパリ五輪のベスト8でアメリカに敗れており、今回、サンディエゴのスナップドラゴン・スタジアムでリベンジを果たした」とレポート。

 また、決勝までの2試合の結果も振り返っており、「両国ともこの日の試合前に6ポイントを獲得していたが日本は得失点差で大きく上回っており、引き分けでも優勝が決まる状況だった」などと日本が優位の状況だったと綴っている。加えて、アメリカのエマ・ヘイズ監督による、「日本は長い間一緒にプレーしてきた選手たちの関係性が非常に良く、それが表れた試合だった。彼女たちは私たちよりもレベルが上だった」と語ったコメントを紹介している。

 強豪アメリカを下してのタイトル獲得は、再び世界の頂点を目指す日本にとって大きな意味を持つ。2025年、新生なでしこジャパンは大会初制覇というこれ以上ない実績を残し、鮮やかなスタートを切った。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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