育成ドラフト3位、早川の快投に期待が高まっている(産経新聞社)

 開幕に向かう阪神ではし烈な支配下争いも注目されている。

 まず周囲の度肝を抜いたのは育成ドラフト1位の工藤泰成(四国アイランドリーグ・徳島)だった。

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 16日の広島との練習試合(宜野座)の8回に初登板すると先頭末包昇大に投じた2球目が球場計測では158キロを記録。どよめきが走った。

 それ以降も150キロを連発と球威ある直球を軸に末包を右飛に打ち取ると、3番に入った仲田侑仁には直球をセンター前にはじき返されたが、二俣翔一を遊飛、最後は渡辺悠斗を同じく直球で中飛に打ち取る、"満点デビュー"を飾った。

 ここまで実戦3試合に登板して無失点を継続中と目指す支配下にむけ、順調にアピールを続けている。

 また工藤と同じく、逸材と注目を集めているのは同じく育成ドラフト3位の早川太貴(くふうハヤテ)。1メートル85センチ、95キロと恵まれた体格から投じられるキレのある直球、変化球の制球力も評価されている。

 24日に行われたDeNAとの練習試合(宜野座)では6回から6番手で登板。度会隆輝に対して内角直球で勝負し、見送り三振を奪うなど、三者凡退に抑えた。これで20日の日本ハムとの2軍戦に続き、実戦2試合でパーフェクトを継続している。

 早川は昨年、くふうハヤテベンチャーズの一員として、すでにウエスタン・リーグで結果を残し、特に阪神2軍に対して、20イニング連続無失点と"虎キラー"だったことも獲得の要因になったとされる。最速150キロ右腕として知られ、北海道の北広島市役所にも勤務経験ありと元公務員と異色の経歴も注目されている。

 早川の実戦の快投にはファンの間からもネット上で「こんな投手、育成で獲れるんだ」「完成度が高い!」「早く1軍舞台で見たい」など、期待の声が高まっている。

 3月28日の開幕を前に支配下をめぐる争いにもより注目が集まっていきそうだ。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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