育成枠での入団ながら工藤の評価は高いようだ(C)産経新聞社

 阪神は2月1日から行われていた沖縄・宜野座キャンプが28日に打ち上げとなった。今後は3月4日からスタートするオープン戦を戦い、実戦を通じて開幕へ向け攻守両面をブラッシュアップしていく。

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 2025年は藤川球児新監督の就任もあり、投手陣がどれだけ強化されているのかにも注目が集まる。昨年までリーグ屈指の層を誇っていたピッチングスタッフがより磨き上げられることで、今季もチームの原動力となることは間違いない。

 2月24日にはキャンプ地での最後の練習試合としてDeNA戦が行われ、計9名の投手が起用されている。9人のピッチャーがそれぞれ1イニングずつを任される形で、西勇輝やハビー・ゲラ、桐敷拓馬といった主力級とともに、昨年秋に入団したルーキーもマウンドに登っている。

 ドラフト1位の伊原陵人、同3位の木下里都、育成1位の工藤泰成、同3位の早川太貴がいずれも、DeNA打線に無失点と好投。新シーズンへの期待を膨らませるパフォーマンスを披露した。

 このルーキーの堂々たるピッチングには、球界OBも頼もしさを感じているようだ。現役時、阪神を含めセパ5球団に所属し、最多勝タイトルの実績も残している下柳剛氏が、自身のYouTubeチャンネル『柳に風』の中で新人投手の印象を語った。

 2月27日に配信となった動画の中で、下柳氏はDeNA戦で投げた投手それぞれの内容を解説する中で、木下、工藤についても触れている。木下に対しては、「初球からいきなり150キロを超えていた」と振り返っており、「挟んで落ちるボールもしっかりコントロールできていた」と制球力も評しながら、「(1軍)メンバーに残ることができるようなピッチングをしていた」と賛辞を続けた。

 また、育成枠での入団となった工藤の投球には、「育成なので、もっと(球が)暴れたり、変化球が上手く行かなかったりするのかなと思っていたんだけど、まっすぐは速く投げっぷりも良い」と述べ、「フォークボールもことのほか落ちていた」と評価。さらに、「なかなか面白い存在になりそうな気がする」「今のまま頑張っていけば、開幕前には育成から70人枠に入るのでは」と見通している。

 ここからオープン戦の中で、ルーキーの他、多くの若手ピッチャーがどれだけアピールできるか。やはり、阪神投手陣のさらなる底上げが新シーズンでのV奪還のカギとなることは間違いないだろう。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

【柳に風(下柳剛公式チャンネル)の当該動画はこちら/https://www.youtube.com/watch?v=cWIvy1x6DbE&t=108s】

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