多くの日本人女性は「月経」、つまり「生理」による不調を抱えていると言われています。
生理中の不調だけでなく、生理前の体と心に起こる不快な症状「PMS(月経前症候群)」。
PMSや生理中の不快感が重い人の中には、年間240日という膨大な日数、何らかの不調を感じながら過ごしていることに。もし、この不調が緩和されて、心も体も快適に健康に過ごすことができたなら…。きっと生活の質は向上し、仕事もプライベートも前向きになって、生き方までも変わるはず。
生理やPMS・PMDDによって起こる体の変化、辛さを軽減するために今すぐできることを、スマルナ医科歯科レディースクリニックOSAKAの中村葵先生にお話を伺いました。
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生理痛緩和!意識してほしい栄養素と生活習慣 https://cocokara-next.com/lifestyle/menstrual-pain-relief/
年間240日!?頭痛・眠気・肌荒れ、イライラ、止まらない涙…
Q :生理前や生理中にどのような症状が出ますか?
中村:「腹痛、頭痛、胸の張り、むくみ。下痢や便秘、肌荒れ、怠さや眠気といった体の不調を感じる方もいれば、何となくイライラしたり、悲しくないのに涙が溢れたり…と、精神的に不安定になる方もいらっしゃいます。
もしかしたら…と思う方は、まず体と心の状態を把握するために、体温、生理周期、症状などをしっかりと記録していただきたいですね。自分の身体の変化を知ることは、原因を見つけるためにとても大切なことですし、もし、生理と関係なく不調が起きていることが分かれば、他の病気の可能性も見つけることにも繋がります。」
Q :生理中のおすすめの過ごし方など、今すぐにできることはありますか?
中村:「重要なのはリラックス、気分転換することです。生理中は控えた方が良いですか?と聞かれることも多いですが、適度な運動や入浴でリラックスできるなら、どちらもダメということはありません。また、低用量ピルを服用して生理をコントロールしたり、生理用品を変えてみたりするのも良いと思います。ただ、動けなくなるほどの痛みや不調を感じる場合は、子宮内膜症など婦人科系の病気も考えられますので、我慢せずに専門医に相談してください。」
生理による不調は社会問題、経済損失6,800億円以上
Q :病院に行くのはハードルが高い。でも親にも友達にもなかなか相談しにくいという方、多いのではないでしょうか?
中村:「そうですね。
今は、産婦人科やレディースクリニックに行くほどではない、忙しくて時間が取れないという場合は、ぜひ、スマルナのアプリを活用してください。医師の診察、薬剤師や助産師の無料相談(10時~18時)がオンラインで受けられます。
近年、慢性的な不調の原因として、自律神経の乱れ、睡眠時間や質、食物アレルギーなどが知られるようになりました。中村先生が女性特有の現代病と表現した「生理」や「PMS」「PMDD」も、多くの女性が抱えている健康問題。さらに、生活習慣の変化、女性の社会進出、初経年齢の低下、出産回数の減少など、さまざまな背景・条件が重なり、女性特有の病気や罹患者数も増加傾向にあり、社会全体で考えるべき問題と言えます。ある調査では、医療費や労働損失額が6,800億円以上と算出されるほど、社会に与えている影響が大きいことが分かります。
「毎月のことだから…」「ただの生理だから…」と思って何かを我慢したり、諦めたりするのではなく、一度、心と体と向き合う時間をつくって、生理と向き合い、自分の状態を把握してみましょう。
※健康、ダイエット、運動等の方法、メソッドに関しては、あくまでも取材対象者の個人的な意見、ノウハウで、必ず効果がある事を保証するものではありません
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[文/構成:ココカラネクスト編集部]
医師 中村 葵(なかむら・あおい)
スマルナ医科歯科レディースクリニックOSAKA https://smaluna-clinic-osaka.com/
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国境なき医師団に憧れ医師を目指し、ザンビア、インドでボランティアや教育支援などを行う中で、避妊や家族計画、予防医療の分野に興味を持つ。