今年は2005年に放送されたドラマ『野ブタ。をプロデュース』(日本テレビ系)放送から20年。
■豪華すぎるキャスト陣
『野ブタ。をプロデュース』は、爽やかなクラスの人気者を自ら演じ、本音を隠している高校2年生の桐谷修二(亀梨)と、修二に親友だと言ってついて回る金持ちの息子の草野彰(山下)、陰気な転校生・小谷信子(堀北真希)を中心とする学園ドラマ。陰気な信子はクラスの女子からイジメを受けるようになり、修二は彰と共に信子を人気者にすべく、変身プロデュース作戦を開始する。
クラスの中では明るく人気者でありながら本音を隠している主人公・修二を演じたのは亀梨。長い前髪と外ハネのルックスは、まさに平成を代表するビジュアルとも言える。山下が演じた彰は、どこか脱力系の話し方も特徴的だった。語尾に「なのよ~ん」「~だっちゃ」と付ける話し方や独特なキャラクターは視聴者にも強く印象に残っただろう。後に“野ブタ”という愛称で呼ばれることになる信子を演じたのは、2017年に芸能界を引退した堀北真希だ。堀北は本作への出演でブレイクを果たした。
さらに、修二の弟・桐谷浩二を演じたのはHey! Say! JUMPの中島裕翔。
■「野ブタパワー注入!」「バイセコー」 台詞も話題に
放送当時、亀梨はKAT-TUN、山下はNEWSに所属しており、グループの垣根を超えた共演となった。お調子者でクラスの人気者だが本音を隠している修二と、クラスではどことなく浮いているが正直に生きている彰は正反対。友人らとの間でたびたび「修二派? 彰派?」と話題にしたことを覚えている。
信子のプロデュースをきっかけに生まれていく3人の絆は唯一無二。イジメなどを扱っている作品でもあり、テーマは決して軽いものではないが、明るく軽快な場面も多い。特に修二と彰、信子がお互いに影響されて変わっていくストーリーは胸に響くものがある。20年ほど前の作品だが、いつ見返しても新鮮に胸に残り、コロナ禍の2020年には特別編として放送された。
また、「野ブタパワー注入!」という台詞やポーズも話題に。これは、いじめられていた信子にパワーを与えるために彰が発案したもの。この台詞とともに、ピースを顔の前で横向きに作るポーズも流行した。
ちなみに、2016年に放送された亀梨主演の日本テレビ系ドラマ『怪盗 山猫』第6話では、亀梨と堀北が約10年ぶりに共演。その際に「野ブタパワー注入!」「バイセコー!」というやり取りが繰り広げられ、大きな反響を集めた。
■愛され続ける「青春アミーゴ」
この作品で忘れてはいけないのが、修二と彰が歌う主題歌「青春アミーゴ」だ。どこか歌謡曲らしさがある楽曲と、真似しやすいキャッチーな振り付け、グループの垣根を超えたデュオとしてのリリースということで、当時大きな話題に。楽曲はミリオンヒットを記録し、現在でも愛され続けている。
2017年の『日テレ系音楽の祭典 ベストアーティスト2017』では、Hey! Say! JUMPと共に修二と彰が「青春アミーゴ」を披露。サビの前の「2人を裂くように電話が切れた」という歌詞の部分では、12年前に公開された「青春アミーゴ」のミュージックビデオと同様に中島が亀梨と山下の腕を取って上に掲げる振りがあり、SNSでは大きな反響を集めた。
また、今年の山下の誕生日、4月9日(水)には亀梨が自身のXにて「Happy Birthday ミ・アミーゴ」と「青春アミーゴ」の歌詞を引用して山下を祝福。これには山下も「グラシアスアミーゴ」と返しており、いまだに続く2人の絆が伺えた。
放送から20年、多くの視聴者の青春を彩ったキャストたち。新しい環境で再スタートをしたり、芸能界から引退していたり、変化ももちろんある。