グラビアの仕事に「自信はある」――約4年ぶりに本格的な活動復帰を果たし、 2月22日に写真集『IDEA』(講談社)を発売するグラビアアイドル・篠崎愛はまっすぐな瞳でそう答えた。14歳でデビューした彼女も、まもなく30歳を迎える。
【写真】4年ぶりにグラビア復活! 篠崎愛の“レジェンド”感あふれる撮り下ろしカット
グラビアに“燃え尽きて”休養 復帰作は「過去イチの仕上がり」に
篠崎の最新写真集『IDEA』は「超王道グラビア」をテーマに、20代最後の姿を惜しみなく収録した一冊。ビーチやプール、ベッドやバスルームとさまざまなシチュエーションの撮影では「過去最大露出カット」にも挑戦。本人も「一番の代表作になる一冊」と太鼓判を押す。
写真集は、2017年11月発売の『結晶』(講談社)以来。2000年代後半から2010年半ばのグラビア界で“伝説的グラドル”とまで称された篠崎は、前作発売を境にグラビア活動を休止したが、約4年間どうしていたのだろうか。
「前作の写真集『結晶』を4年前に発売した時に、自分の中で“グラビアに燃え尽きた”感があったんです。自分の集大成となったし『いい作品を出せたからいいか』みたいな。次にやりたいことが見つからず、休むと公言したわけではないですけど、結果として約4年のブランクが空きました。
その間は『自分は何をやりたいのか』と考え続けていました。時間が経ち、いろいろな経験を思いかえすうちに『やっぱりグラビアやっていたときは楽しかったな』と考えるようになって。ファンのみなさんからも『またグラビアやらないんですか?』という声をいただいていたし、そこで偶然にもグラビアのお仕事の話が舞い込んできたんです。
いったん燃え尽きた先での休養。グラビアの仕事から離れ、篠崎はのんびり自分と向き合っていた。
「活動休止まではずっと働き続けていたし、ふと休みたいと思ったんです。お休みの4年間は、本当に何もしていなかったです(笑)。日々、ただ何がしたいのだろうと考えていて…。歌手活動やテレビにも出させていただいていましたけど、なんとなくしっくり来なかったのも本音で。唯一、グラビアをやっているときは自信があるし、ちゃんと認めてもらえる感覚もあったから。やっぱり『グラビアかな』という思いに気がつきました」。
グラビア撮影の経験が豊富とはいえ、約4年ぶりの写真集に向けては、体づくりなど苦労もあったのではないか。
「写真集に向けて特別に体を絞ったわけではないんです。お休み期間は食べるのが好きなので本当に好きなだけ食べていたんですけど、『もうすぐ30歳になるしいったんやせてみよう』と思った時期に、この写真集のお話をいただいて…。
充電期間を経た今は「とっても楽しいです。自分のペースで、好きな人たちと楽しく仕事しているから」と笑顔で語る。リラックスしながら臨んだ最新写真集にも、手応えを示す。
「今回の写真集は、私のなかでは過去イチの仕上がりだと思っています。言うほどやせすぎてないし、ほどよい体型を維持できたかなって。たぶん、写真集が先に決まっていたら、ストレスで太ったままだったかもしれないし。すべてのタイミングが、いい感じに重なったんです。
私のファンの方は『太っているのがかわいい』とか『ぽっちゃり気味がいい』とか言ってくれるので、甘え過ぎちゃった時期もありましたね。今回の写真集の先行カットが出た時には「やせ過ぎじゃない」とか「前の方がよかった」という反響もあったんですが、「今の愛ちゃんが好き」と言ってくれる方も多いので。
いつしかグラビアアイドルが天職に…誇りはないが「自信」はある
彼女の芸能界入りは2006年、原宿でのスカウトがきっかけだったが、改めて当時の心境を振り返る。
「14歳でスカウトされた当時、一緒に原宿へ出かけていた友達が『連絡先を教えなよ』と後押ししてくれたのがきっかけで。その後、連絡が来て親も『思い出づくりにやってみたら?』と言ってくれたので『じゃあ、やってみるか』と、軽い気持ちで事務所に入りました。
芸能界に入ったらテレビとかCMに出るイメージで、それまでグラビアは見たこともなかったので知らなかったんです。事務所に行って衣装合わせをしてみたら『やってみようか』と言われたのがグラビアのお仕事で…初めは驚きましたが、事務所に並んでいた写真集を見て『海外旅行に行ける!』って喜んで引き受けました(笑)」。
流れるままにグラビアアイドルとなった少女が、やがて“伝説的グラドル”とまで称される存在になったのはまるでドラマのようだが、篠崎は何を糧にグラビア活動を続けてきたのか。
「実は、初めの頃はやめたい気持ちもあって。グラビア自体が嫌なのではなく、遊ぶ暇がなかったから(笑)。デビューから高校までは、休みの日はほぼ撮影だったので、まわりの子たちが遊んでいるのを見て、うらやましいなと思っていました。でも、写真集やDVDを出すと、イベントにたくさんのお客さんが来てくれる光景を見ていたら『こんなに応援してくれる人たちがいるんだから、やめるなんてさみしいよね』と思いはじめたんです。
元々女優さんとか、なにかになるための過程でグラビアをやっていたわけでなく、いただいたお仕事をひとつひとつやってきただけなので、続けてきた理由をそこまで深く考えてはいないし、誇りとかではないけど…でも、自信はある。
そんな篠崎が、以前バラエティ番組で発したコメントが話題になったことがあった。2013年放送の『ナカイの窓』(日本テレビ系)で女性アイドルが集まった回に出演した篠崎は「ぶっちゃけAKB48がうざいと思っている」とアンケートに、出演者内でただ1人「はい」と回答。当時、AKB48メンバーが雑誌のグラビアを席巻していたことから、篠崎は「AKBがグラビアに進出してくるので、ほかのグラドルたちのニーズが薄くなっている」とスタジオでコメントし、ネットをザワつかせた。
これも彼女の“グラビア愛”の強さゆえだろうと思い、その時のことを聞いてみると、意外なエピソードを教えてくれた。
「実は、あのやり取りは間違えたんです(苦笑)。バラエティ番組ですし、過激な質問だったから他のアイドルの方がみんな『はい』と答えて、爪あとを残しに来ると思ったんです。私は『いいえ』を出そうと思ったけど、1人その理由を聞かれても面白い返しができそうにないから『はい』を選んだところ、私1人だけが『はい』と答えたかたちになって、『うわ、やばっ!』って…。
それで何か説明をしないとと、とっさに返したコメントがネットニュースなどで『AKBはグラビアをやめてほしい』と要約されてしまって、想像以上に反響が大きかったのを覚えています。でも当時、私が本音でそう思っていたわけではなくて。自分自身は戦場が違うので困っていなかったし、ちょっとミスったというのがあの事件の真相でした(笑)」。
群雄割拠のグラドル界 30歳を迎える篠崎が考える自身の武器とは?
コンビニの雑誌コーナーを見ると、グラビア界の変化が分かる。
「今は、純粋なグラビアアイドルは少ない印象があるけど、いろんなことをやる時代だからこそだし、それぞれがやりたいことを実現できればいいと思います。スタイルでいえば最近は、鍛えているスレンダー系の方々が目立つので、自分がやっていた当時とはやっぱり変わってきたのかなとも思います」。
自分の武器は「“童顔&巨乳”の王道しかない!」とキッパリ語る篠崎だが、今月26日には30歳の誕生日を迎える。
「将来何がしたいかと聞かれるけど、特にないんですよ。今は、この写真集をみんなに見てほしいと考えているだけで。次を考えるのは、写真集に関する活動がすべて終わってからですね。強いてあげるとしたら、食べるのが好きなので食品プロデュースは興味があって。食べるのはグラビアと同じくらい好きなことだし、お仕事として関われるなら幸せだなって思います。
ゴールを決めて動くのが苦手だから、将来どうしたいかをあえて決めないのも本音なんです。日頃から予定を立てたくないし、友達と遊ぶにもその日空いていそうな人に『今何してるの?』と連絡するような人間だから(笑)。