“結婚適齢期”を迎えた主人公のアラサー女性が、恋人と元恋人の間で揺れる姿を描くラブストーリー『花嫁未満エスケープ』(テレビ東京系/毎週木曜24時30分)が、7日深夜より放送をスタートする。本作で主人公の柏崎ゆうを演じるのは、今年芸能界デビュー10周年を迎えた岡崎紗絵。
【写真】デビュー10年・透明感あふれる岡崎紗絵 インタビュー撮り下ろし
本作のオファーで“結婚適齢期”をじわじわと実感
小川まるにによる同名漫画を実写化する本作は、結婚適齢期を迎えたアラサー主人公の、リアルすぎるトライアングル・ラブストーリー。岡崎が演じる主人公・ゆうの高校時代の“元カレ”深見役を浅香航大、“今カレ”尚紀役を中川大輔が演じる。
尚紀(中川)と付き合って7年、一緒に暮らし始めてから5年目を迎え、マンネリ気味の日々を過ごしているゆう(岡崎)は、結婚になかなか踏み切らない尚紀にモヤモヤしていた。ゆうの誕生日にちょっとしたことがきっかけで怒りを抑えきれず、ゆうは家を飛び出してしまう。そして勢いで帰省した先で高校時代の元カレ・深見(浅香)と偶然再会してしまう…。
――連ドラ初主演を務めることとなった本作『花嫁未満エスケープ』の作品としての魅力を教えてください。
岡崎:原作の漫画を読ませていただいたときに、すぐに次が読みたくなる、展開が気になる作品だなと感じました。良い意味でキレイすぎず、30歳手前の女性が描かれていて共感する部分も多いです。「もし自分がゆうだとしたら、どうするんだろう?」と考えながら、読んでしまいます。
――特に共感したシーンはありますか?
岡崎:やはり今付き合っている恋人・尚くんと、昔の恋人・深見くんとの間で揺れる部分ですかね。相手に対して少し嫌なことがあったとしても、7年も付き合っていて、5年も同棲していたとしたら、すぐには断ち切れないだろうなって。
――現在26歳の岡崎さんですがが、今回演じるゆうは強く結婚を意識している28歳の女性です。2歳の違いについて感じることはありましたか?
岡崎:まず、今回のお話をいただいた時に「結婚をゴールに置いている女性を演じる歳になってきたんだな」というのは、じわじわと実感しました(笑)。以前から、第1次結婚ラッシュが25、26歳ぐらいで来て、その次に30手前くらいで来るとは聞いていたのですが、2人の男性の間で揺れ動くゆうを見て、そのことを実感しましたね。結婚を意識せずに付き合っているときの決断とは、また少し違う決断が必要なんだろうなと強く感じました。
結婚は「まだ現実的ではない」 一方で理想的な結婚相手との関係性は?
――岡崎さんは現在の恋人・尚紀と、高校時代の元恋人・深見、どちらが結婚相手としてふさわしいと思いますか?
岡崎:えー難しい! でも、尚くんはイヤですかね(笑)。さすがに彼女の誕生日は忘れないでほしいです。もし私がゆうだったら、メンタル的に来るだろうなと思いますし、ゆうの気持ちが爆発しちゃうのも納得です。それから、ゆうを頼りすぎているので、もう少し自分の足で立ってほしいなと…。ただ、尚くんへの不満に関しては、ゆうちゃんがいろいろやれちゃう人だからって、やりすぎちゃったのも原因かなと思っているので難しいですね…。
そう考えたら深見くんなんですけど、原作を読んでいると深見くんがゆうに合わせすぎているのではないかと心配になっちゃうんですよね。深見くんのまま無理をせず、フラットに過ごせる間柄になれたら理想かなと思います。
――ゆうちゃんがなんでもやってあげすぎた結果…というお話ですが、岡崎さんは相手に不満が生まれたとき相手にそのことを伝えられますか?
岡崎:注意するというよりも、たぶん「一緒にやろう」って言うと思います。
――100点の答え! 尚紀と深見に限らず、岡崎さんが考える理想の結婚相手や結婚観について教えてください。
岡崎:正直、まだ結婚というものが現実的ではないので、あまり想像はついていないんですよね。ただ、お互いが寄りかかりすぎず、どちらも自立しているような関係性なら、長く連れ添っていけるのかなということは、今回の作品を通じて感じました。
尚紀がゆうに対して「洗濯して!」とか「ご飯作って!」というように、どちらかの役割になってしまっては、いつかどこかで爆発しちゃうと思うので、お互いに「自分のことは自分でやる」くらいの気持ちでいることが大切かなと。
――岡崎さんご自身は、恋人や結婚する人と長く良い関係でいるために、どんなことが大切だと感じていますか?
岡崎:尊敬する気持ちと相手を尊重する気持ちは持ち続けたいですよね。心配なことがあると干渉してしまう気持ちもわかるのですが、一歩引く力というか、なんでもかんでも相手に踏み込みすぎないのは大切なのかなって思っています。
デビュー10周年 岡崎が大切している“ネガティブノート”とは
――2012年にデビューし今年が10周年の岡崎さん。デビュー当初から今日に至るまで、ご自身の中に変化はありましたか?
岡崎:デビュー当初は、もらったお題を返すことが精いっぱいで、そこを超えて自分のものを出すのが難しかったのですが、最近は「今、自分がどうするべきか」「どういうふうにしたいか」を考えられる余裕が少しずつ出てきました。
――それはいつ頃からですか?
岡崎:『猪又進と8人の喪女~私の初めてもらってください~』(2019年放送/カンテレ)でヒロイン役をやらせていただいたときですかね。それまでは「こうしたい」と思うアイディアは生まれても、なかなか実行できなかったのですが、自分の考えを持って演技をできるようになったのはその頃だったと思います。
――仕事に対する意識が変化したのと同様に、周りの方から求められることも変化していったのではないかと想像します。相手からの要求に対しては、どう向き合ってきましたか?
岡崎:この10年は、もうとにかく全力で正面から受け止めてきました! ただ、できないことも多いので、指摘されたことができないときにはちゃんとへこんでますね。その場では「頑張ります!」という姿勢を見せるのですが、自分の至らなさに悔しくなってしまって、家で「ああでもない」「こうでもない」と落ちるとこまで落ち込んでいます。
――落ちるとこまで落ち込む…どんな状況になるのでしょうか。
岡崎:消化しきれなかったことについて、ひたすら考えるんです。「どういうことがあって、自分はどうしたけど、どんなところがうまくいかなかった」ということをノートに日記のように書いています。そのノートは、すごいネガティブな内容なんですけど、自分的には、それも成長する過程なのかなって捉えていて、自分には必要なものなんです。
できない自分を正当化して「これは違う方向なんで」と切り捨ててしまうこともできるとは思うのですが、それは逃げだと思うんです。それに、もしその時流してしまって、また同じ壁にぶつかってしまったらと思うと、今考えておくべきかなと。もともと自分が納得しないと上がっていけないタイプなのもあって、1回しっかりと食らうことようにしています。
――最後に、今後演じてみたい役があれば教えてください。
岡崎:私、時代物の作品が好きなんです。