女優の小芝風花が主演を務める「妖怪シェアハウス」の劇場版タイトルが『妖怪シェアハウスー白馬の王子様じゃないん怪ー』に決定。天才数学者役で俳優の望月歩が出演するほか、公開日が6月17日であることも発表された。



【写真】映画版から登場する「望月歩」

 本作は、小芝演じる気弱な目黒澪がボロボロのどん底に陥っていたところをシェアハウスで暮らす妖怪たちに拾われ、やがて直面するトラブルや悪い奴らを妖怪たちに助けられながら成敗し、成長していく姿を描くホラーコメディー。2020年7月期に放送されたドラマの続編『妖怪シェアハウスー帰ってきたん怪ー』(テレビ朝日系)が現在放送中で、映画では同ドラマのその後が描かれる。

 映画には、妖怪たちと一緒にシェアハウスで暮らす主人公・目黒澪役の小芝をはじめ、お岩さん/四谷伊和役の松本まりか、酒呑童子/酒井涼役の毎熊克哉、座敷童子/和良部詩子役の池谷のぶえ、ぬらりひょん/沼田飛世役の大倉孝二らおなじみの妖怪キャストが引き続き出演。

 澪は相変わらず作家を目指して編集部で奮闘するが、企画を出すもののなかなか通らない毎日。そんな彼女の周囲で、最近マッチングアプリで自分の好みを反映したAIと恋愛を楽しむことが流行りだす。それを横目に、自分には関係ないと思いつつ、ぼんやりながら理想の恋人を思い浮かべる澪。
そんな中、仕事で命じられた取材先で、アインシュタインの再来と謳われる天才数学者・AITOとひょんなことから知り合いになる。

 日本をよく知らないAITOにさまざま教えてあげるうち、澪は新たな恋の予感を感じ、浮かれる気持ちを隠しきれない。天才とされるだけあってどこか風変わりなミステリアスな雰囲気をまとうAITOと関係を深めていく澪。順調と思われた2人の交際だったが、世の中では若者の間で登校や出社を拒否したり、自分の欲望を抱く気持ちすら失っていくという“ツルツル化現象”が急増する。さらに澪を取り囲む妖怪にも次々と異変がみられるように。この現象が意味するものは一体何なのか―?

 AITO役を演じる望月歩は、2015年公開の映画『ソロモンの偽証』で謎の転落死を遂げる中学生・柏木卓也役を怪演し注目を集め、『アンナチュラル』(TBS系)や連続テレビ小説『エール』など数々の作品に出演する22歳。


 望月は「撮影初日、実際に妖怪(メイクをしているキャスト)を見て、まるでディズニーランドみたい!とテンションが上がって、スタジオの端っこで嬉しそうにしていたところを豊島監督に見られてしまい、『何にやにやしてるの?』といわれてしまった程です(笑)」と撮影を振り返り、初共演となる小芝については「小芝さんと澪というキャラクターは、凄く似ているようで全然違ってもいて、すぐ傍でその様子を見られたのは、役得で嬉しかったです。また、色々なことに気を使ってくださり、座長として本当に凄い方だなと実感しました」と明かす。

 また豊島圭介監督は「この映画では、かつて誰も見たことのないアレが登場します。それを演じるのが望月歩さんです。誰も見たことのないアレですから、見た目も行動も癖も全てゼロから望月さんが作り出さないといけません。『いやぁ、アレやるの初めてなんです。
難しいです…』といいながら相当難しいチャレンジに挑んでくれて、身体を使った変なアイディアを沢山くれました」と感謝。飯田サヤカプロデューサーも、「非常に難しい役でしたが、笑いの部分もしっかり面白く演じてくださったりと、さすがの一言に尽きると思っています」と話している。

 映画『妖怪シェアハウスー白馬の王子様じゃないん怪ー』は6月17日全国公開。

※望月歩、豊島圭介監督、飯田サヤカプロデューサーのコメント全文は以下の通り。

<コメント全文>

◆望月歩コメント
 
 出演が決まった時は本当に嬉しく、「妖怪シェアハウス」の世界に入っていけるのがとても楽しみでした。撮影初日、実際に妖怪(メイクをしているキャスト)を見て、まるでディズニーランドみたい!とテンションが上がって、スタジオの端っこで嬉しそうにしていたところを豊島監督に見られてしまい、「何にやにやしてるの?」といわれてしまった程です(笑)
 主演の小芝さんとは、今作が初共演でした。
小芝さんと澪というキャラクターは、凄く似ているようで全然違ってもいて、すぐ傍でその様子を見られたのは、役得で嬉しかったです。また、色々なことに気を使ってくださり、座長として本当に凄い方だなと実感しました。ドラマを見て少しでも映画に興味を持ってくださった方は、是非、劇場へ足を運んでいただけたら、嬉しいです。

◆豊島圭介監督 コメント

 この映画では、かつて誰も見たことのないアレが登場します。それを演じるのが望月歩さんです。誰も見たことのないアレですから、見た目も行動も癖も全てゼロから望月さんが作り出さないといけません。
「いやぁ、アレやるの初めてなんです。難しいです…」といいながら相当難しいチャレンジに挑んでくれて、身体を使った変なアイディアを沢山くれました。望月さん本人は、どちらかと言えば飄々とした雰囲気の人物ですが、相当熱いマグマを心に持っているようです。とあるシーンの小芝風花さんの芝居を見て「クソー、悔しい!」と呟いているのを目撃しましたから。

◆飯田サヤカ(プロデューサー)コメント

 「妖怪シェアハウス」の映画化で初めて澪の恋の話をしようとなった時に、AITOはどういう人だったらいいのかと、悩みに悩んだ末の望月君でした。
 望月君はこれまでもすごいお芝居をたくさんされていますが、実直さ、純情さ、涙の芝居などいつも感動を残してくれる俳優です。

 AITOを演じる上でとにかく大事だったのは、怖さや冷たさがありつつも、とにかくお芝居がよくて、かつ澪が恋に落ちるという説得力がある人ということでした。台本も途中からは実際に望月君をイメージしながら作っていき、AITO自身を望月君で作っていったようなところがあります。非常に難しい役でしたが、笑いの部分もしっかり面白く演じてくださったりと、さすがの一言に尽きると思っています。