女優、モデル、タレントと引っ張りだこの本田翼が、2日に、TikTokアカウント「ほんだのばいく」を開設。人気の楽曲に合わせたダンスや、映画『劇場版ラジエーションハウス』で共演した窪田正孝らとのコラボ動画、メイクのコツなど、TikTokらしい投稿で瞬く間にフォロワー170万人を突破した(5月20日現在)。
【写真】使い分けのテクニックがすごい! 本田翼のSNS一覧
本田翼のSNSがファンの心をつかむワケ
本田のSNS運用で注目したいのは、なんといってもプラットフォームの特性に合わせたコンテンツの使い分けだろう。本田が実際にTikTok、インスタグラム、YouTubeをどう運用しているのかを見てみたい。
そもそも、本田のTikTokアカウントは事務所に内緒で開設されたとのこと。YouTubeと同じアカウント名「ほんだのばいく」は、自身の名前「翼」が「Honda(本田技研工業)」のバイク「WING(ウィング)」からきていることから決めたそうだ。
本人たっての希望で始めただけあって、短尺動画制作に前のめりの様子。コンテンツ内でトレンドの楽曲を使ったネタ動画を公開しており、かわいらしいダンス動画や、アイテムにまでこだわったメイク動画など、視聴者のニーズをしっかり捉えたコンテンツ制作を徹底している。投稿された動画には、3万件以上のコメントがついているものもあり、注目度は桁外れだ。
本田自身、コメントにできる限りの返信をしているが、そういった気さくな交流もまたファンの心をつかむ要素になっているよう。これほどまでに多くの人が「本田翼」に熱狂的になるのは、人気の動画ネタをテレビの中の有名人がやってくれる気さくさや飾らなさにもあるだろう。
一方、330万人以上のフォロワーを抱える本田のインスタグラムでは、TikTokと打って変わって、ファッションに関する投稿が中心となっている。
さらに投稿にハッシュタグ機能で「#ほんだのふく」とつけることで自身のファッション投稿を一元化。着用しているものの多くにブランド名が記載され、タグ付けされており、本田のインスタグラムでお目当ての服があれば、すぐに探せるようになっている。このようにユーザーファーストに徹した投稿の工夫は、ファンがより本田への信頼感を高める理由にもなっているはずだ。
登録者数220万人超えのYouTubeは、大きく異なる使い方
加えて、チャンネル登録者数220万人を超える本田のYouTubeアカウントは、TikTokと同名ながら、その配信内容は大きく異なる。ゲームネタなどの実況配信を行うYouTubeでは、生配信という特徴を生かし、コメントでファンと積極的に交流。一方で、生配信のアーカイブは、メンバーシップという有料の機能に登録しないと鑑賞できないようにもなっている。
そもそも本田は、他者からの言葉を打ち返す能力が非常に高く、この能力はテレビ出演でも買われてきた。制作された動画コンテンツや生配信では、時にはっきりとした物言いで返すこともあれば、“あざとい”と言われるような振る舞いをすることも。しかし不快感を与えないラインを攻めながら、退屈にならない空気づくりができている。反射神経の良さ、天性の勘の良さ、そしてそれを具体的に落とし込んでいくスキルが圧倒的に高く、他者からプロデュースされるメディア以上に、SNSで真価が発揮できたのだと感じる。
映画、ドラマとこれだけの仕事をこなしながら、ファンとコミュニケーションをとり、疲弊した表情を見せない明るさもまた本田の強みであり、尊敬できる点だ。老若男女問わずに愛される理由は、こうした飾らない姿に加えて、しっかりファンの気持ちを満たせる“気遣い”にあふれたコンテンツを作り出せるからに違いない。ファンにとっての本田の立ち位置は、それぞれあるだろうが、一人ひとりの心の中にしっかり存在感を残せるタレントであることは今後の芸能活動でも大きな強みになるだろう。(文:Nana Numoto)
引用:「ほんだのばいく」TikTok(hondanowing)、「本田翼」インスタグラム(@tsubasa_0627official)、「ほんだのばいく」YouTubeチャンネル