秋元康が企画・原案を手掛ける深夜の帯ドラマ『差出人は、誰ですか?』がTBS系にて10月より放送される。主演は、スター育成プロジェクト『私が女優になる日_』season2で視聴者投票1位を獲得した幸澤沙良。

俳優の櫻井海音と藤原大祐が共演する。

【写真】『私が女優になる日_』season2の視聴者投票を勝ち抜いた幸澤沙良

 TBSの“よるおびドラマ”第2弾となる本作は、秋元康企画・原案による学園ヒューマンミステリー。「SNS社会に生きる若者たち」をテーマに、情報収集や連絡手段だけでなく、人と人との大事な感情のやりとりすらSNSを通じて行われることが当然になった社会に警鐘を鳴らし、若者たちに向けて「本音で人と向き合うこと」「匿名を使わずに相手に気持ちを伝えること」の大切さを、「手紙」というアナログなツールを使って描いていく。

 主人公・桑鶴美月(くわづる・みつき)は、人に嫌われたり目立ったりすることが嫌いな「ことなかれ主義」の高校生。夏休み明けの新学期初日、美月の担任の国語教師・立花が、クラス全員参加の「手紙ゲーム」を提案する。必ず一人一通、クラスの誰かに手紙を書くのだが、差出人は匿名でいいかわりに本音を書かなければいけないというもの。

 その後、次々に明かされていく「手紙」。匿名で書かれた手紙には愛の告白から暴露話まで衝撃的な内容が書かれており、手紙ゲームは予想外の盛り上がりを見せていく。最初は興味がなかった美月も、徐々に「差出人は誰なのか?」と犯人捜しを始めたり、問題解決に乗り出したり。クラスメイトたちの表と裏の顔を知り、ケンカや助け合いを繰り返しながら友情を育んでいく生徒たち。そして、すべての手紙が明かされた時、ある重大な秘密を知ってしまう。

 美月役に抜擢されたのは、スター育成プロジェクト『私が女優になる日_』season2で応募総数約5500名の中から視聴者投票1位に選ばれた16歳の幸澤沙良。
演じる美月は、目立つのは嫌で、何かに熱くなるのはダサいと思っている高校2年生。なるべく誰とでも平和にうまくやっていきたい「ことなかれ主義」で、常に傍観者でいるという役どころだ。

 また、美月のクラスメイト役で櫻井海音と藤原大祐の出演も決定。櫻井が演じるのは、クラスの王様・成田育(なりた・いくる)。イケメンで、誰もが羨むような裕福な家庭で生まれ育った成田は、明るくおしゃれで、口も達者。学校行事などでも常にリーダーになるタイプで、女子にモテ、クラスでは「成田グループ」を作るなど誰も逆らえない。

 一方藤原は、美月が想いを寄せる相手・一ノ瀬理斗(いちのせ・りと)に扮する。一ノ瀬は学年一の秀才で、クラスメイトの中では「もっと偏差値の高い学校に行ける」と思われている謎めいた存在。SNSはやらず、クラスメイトとも最小限にしかコミュニケーションを取らない、どこか達観した雰囲気を持つ人物だ。

 企画・原案の秋元康は「今のSNSの時代、みんなどこかで何かを囁かれ、囁いている時代。SNSを見れば、それが文字となって見えてしまいます。それは怖いことでもあり、誰が、なにを自分に問いかけているんだろうと常に考えてしまっていると思います」とし、「大人になるにつれて、人間関係で悩むことがあったとしても自分なりに乗り越えられる方法がわかるようになるけれど、中高生はそこが一番どうしたらいいのかわからない時期です。
だからこそ閉鎖的な空間の中でまだ方法が見つからないという人に見てほしいです」と呼びかける。

 橋本梓プロデューサーは、「普段、SNS上や学校では悩みを見せずに『表の顔』で過ごしている高校生たちが、手紙ゲームによって秘密を暴露され、本音でぶつかり合う姿は青春そのものです。次はどんな手紙が来るんだろう?とワクワクしながら、ヒリヒリした青春ドラマを楽しんで見ていただけるとうれしいです」と話している。

 ドラマ『差出人は、誰ですか?』は、TBS系にて10月より放送。

 ストーリー、スタッフコメント全文は以下の通り。

<ストーリー、スタッフコメント全文>

■ストーリー

 主人公・美月が通う都立荒川西高校。夏休み明けの二学期を迎えた2年D組の新学期初日。HRが始まり、担任の国語教師の立花が、突然「手紙ゲーム」の始まりを告げる。ルールは簡単。クラスメイト宛に「手紙」を書き、ポストに投函する。「手紙」の差出人は記載しなくていいから本音を書くことがルールだという。あくまで授業の一環で、2学期中に必ず全員が最低一人1通「手紙」を書くことが課せられ、クラス全員がそれぞれクラスメイトへの「手紙」を書くことに。


 はじめは悪ノリやくだらない手紙が多かったが、「いじめの告白」をした手紙をきっかけに秘密の暴露や告白などが増えてきて、「差出人は誰なのか?」「次は誰が名指しされるんだろう?」と興味を持ち始める美月たち。これまで全く関心のなかった「クラスメイト」の知られざる悩みや想いを知り、励まし合ううちに少しずつ絆が深まっていく2年D組。

 そして、美月は自分に宛てられた手紙の差出人を探しているうちに、この「手紙ゲーム」に隠されたある秘密を知ってしまう—。

■コメント
◆企画・原案 秋元康

今のSNSの時代、みんなどこかで何かを囁かれ、囁いている時代。SNSを見れば、それが文字となって見えてしまいます。それは怖いことでもあり、誰が、なにを自分に問いかけているんだろうと常に考えてしまっていると思います。

人間関係において、もし言いたいことを可視化したらどうなるのか、SNSやメールやメッセージはスピードの良さもあり、何度も書き直したり、送り直すこともできるけれど、一方で手紙というのは感情の高ぶりだとか、余白の中に感情が現れる。だから今のSNS時代にあえて直筆で書く手紙を題材に学園ドラマをつくることにしました。

それぞれの手紙がひとつひとつ読み上げられていく中で、クラスにどんなストーリーがうまれ、どう成長していくのかを問うドラマにしたいと思っています。大人になるにつれて、人間関係で悩むことがあったとしても自分なりに乗り越えられる方法がわかるようになるけれど、中高生はそこが一番どうしたらいいのかわからない時期です。だからこそ閉鎖的な空間の中でまだ方法が見つからないという人に見てほしいです。

◆プロデュース 橋本梓

秋元さんから「手紙」というテーマを聞いた時、このSNS時代だからこそ、心のど真ん中に直球を投げるようなドラマを作りたいと感じました。
普段、SNS上や学校では悩みを見せずに「表の顔」で過ごしている高校生たちが、手紙ゲームによって秘密を暴露され、本音でぶつかり合う姿は青春そのものです。次はどんな手紙が来るんだろう?とワクワクしながら、ヒリヒリした青春ドラマを楽しんで見ていただけるとうれしいです。

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