2023年1月スタートするドラマ10『大奥』(NHK総合)の「8代・徳川吉宗 × 水野祐之進 編」メインキャストとして、中島裕翔、冨永愛、風間俊介、貫地谷しほり、片岡愛之助の出演が発表された。
【写真】8代将軍・徳川吉宗を演じる冨永愛ほかキャスト陣
原作はよしながふみの同名漫画。
江戸幕府3代将軍・徳川家光の時代、「赤面(あかづら)疱瘡(ほうそう)」と呼ばれる奇妙な病が日本中に広がっていった。この病は“若い男子にのみ”感染し、感染すれば“数日で死に至る”恐ろしい病であった。対処法も治療法も発見されず、結果として男子の人口は女子の4分の1にまで激減し、日本の社会構造は激変。男子は希少な種馬として育てられ、女子はかつての男子の代わりとして労働力の担い手となり、あらゆる家業が女から女へと受け継がれるようになる。江戸城でも家光以降、将軍職は女子へと引き継がれ、大奥は将軍の威光の証であるがごとく希少な男子を囲い、俗に美男3千人などと称される男の世界が築かれていく。
「8代・徳川吉宗 × 水野祐之進 編」では、貧乏旗本の息子・水野祐之進が幼なじみの薬種問屋の跡取り娘・信と添い遂げることがかなわぬなら…と大奥入りを決意。そして、紀州徳川家から将軍となり、幕府の逼迫した財政を大胆に再建しようとしていた吉宗から、大奥で最初に声がかかる。しかし、将軍の最初の相手である「ご内証の方」は死なねばならぬと知り…。
中島裕翔が演じるのは、江戸の貧乏旗本の息子・水野祐之進。
中島は「水野は見た目とは裏腹にいつも周りの人のことを考え、人の為に何かできないと考える心優しい青年。それが故になんでも自分で背負い込もうとする漢気を見せる部分もあります。そんな彼が生きる時代はある病が流行っているという今と似ているシチュエーション。現代にも通ずる点があると思いました。現代を生きる我々が抱える様々な悩みや不安。そこに勇気を持って立ち向かうような水野の姿をお届けできればと思います」と話す。
冨永愛が演じるのは、紀州徳川家の2代藩主・徳川光貞の三女である徳川吉宗。姉2人が急死したことで藩主に就任し、財政再建に努める。その後、徳川幕府8代将軍となり、未曾有の財政難に陥る徳川幕府の命運を背負うことに。
冨永は「約260年も続いた徳川の歴史は、日本の礎となっています。その壮大な歴史が、よしながふみさんにより、現代の私たちにとって、他人事とは思えない様々な問題を浮き彫りにした『大奥』となり、初めて拝読した時、大きく心を動かされました。そんな素晴らしい作品に出演させていただくことになり、大変光栄に思っております。さらに吉宗という歴史にもこの作品の中でも鍵となる名高い名君を演じることになり、心躍ると同時に身が引き締まる思いです」としている。
風間俊介が演じるのは、御三の間の一人で、大奥で仕えて10年たつ古参の杉下。18歳で婿入りしたが子ができず離縁され、貧しい御家人の実家に帰ることもできず大奥に入る。水野を何かと助け、彼の御中臈昇進に伴い身の回りの世話係を務めることに。その後、吉宗に温厚で真面目で忠実な人柄を買われ、彼女を支えていく。
風間は「この切なく、儚く、強く、美しい物語の一部になれることを嬉しく思います。 『事実は小説より奇なり』と言いますが、僕は、人が思い描く物語が好きです。
貫地谷しほりが演じるのは、吉宗の幼なじみで、紀州時代から吉宗に仕える片腕的存在の加納久通。穏やかな性格で一見おっとりしているように見えるが、実は非常に切れ者で、吉宗のためならば非情な決断さえもためらわない。藤波をはじめとする大奥の難敵とも渡り合い、その生涯を吉宗にささげる。
貫地谷は「よしながふみさんの原作マンガをいつも楽しみに読んでいました。今回、森下佳子さんの脚本という事、そして時代劇といえば、時代を作ってきた男の物語が多いですが、今回は男女逆転!とても面白そうという事で参加させてもらう事になりました」とコメント。
片岡愛之助が演じるのは、大奥総取締・藤波。7代将軍・家継の代に大奥総取締となり、吉宗の代も留任。華美を好む野心家で、その手で大奥を牛耳り、吉宗と対立していく。水野を内証の方にするべく、将軍の側室候補である“御中臈”へと昇進させる。
愛之助は「長年温められた企画とのことで、この『大奥』に携わらせていただけること、また三度演出の大原拓さんにお声がけいただけたこと大変光栄です。将軍吉宗とは対立する藤波ですが、彼なりの正義があったと思います。しっかりと藤波を勤め上げ、作品に少しでも深みを加えられればと思っております」としている。
ドラマ10『大奥』は、NHK総合にて2023年1月放送開始。