俳優の河合優実が主演するドラマ『家族だから愛したんじゃなくて、愛したのが家族だった』が、NHK BSプレミアム・BS4Kにて5月14日より毎週日曜22時に放送されることが発表された。河合は連続ドラマ初主演。

共演には坂井真紀錦戸亮、吉田葵、美保純

【写真】河合優実が坂井真紀、錦戸亮の娘役に ドラマ『家族だから愛したんじゃなくて、愛したのが家族だった』キャスト陣

 原作は、作家・岸田奈美が自身の「家族」を描いた作品。ベンチャー企業家だった父は急逝し、母は突然車いすユーザーに。弟はダウン症、祖母はものわすれの症状が…。岸田は、そんな家族をめぐる、「楽しい」や「悲しい」など一言では説明ができない情報過多な日々の出来事を、笑えて泣けて考えさせられて、心がじんわりあたたかくなる自伝的エッセーに。インターネットで発信すると瞬く間に注目を集め、『家族だから愛したんじゃなくて、愛したのが家族だった』のタイトルで書籍化された。


 ドラマでは、岸田が紡いだ笑えて泣けるエッセーに、家族や関係者への取材によるエピソードや、独自の視点での脚色を加え、全10話で放送予定だ。

 主人公「岸本七実」役は、映画界で数々の賞に輝く河合優実。主人公を見守る両親として、母役に坂井真紀、父役に錦戸亮。ダウン症の弟役には、オーディションを経て新人の吉田葵を起用。そして祖母役は美保純という、個性的な家族がそろった。

 演出は、国内外で高い評価を得る映画監督の大九明子
個性的な主人公をコミカルに描きながらも見る人の共感を呼ぶ作風で、岸田のエッセンスをどう映像化するのか。

 河合は「今このばらばらの世界で、どんなふうに家族の話ができるのか。また、岸本家の面々がどんなふうにお互いを大切にしている様に、皆様の目に映るのでしょうか。私も楽しみに、七実と共にガンガン成長していく気持ちで演じたいと思います」と意気込みを。

 錦戸は「魅力的な主人公とその家族が紡ぐ物語の中で、岸本家の父親として陰ながら、そして力強く支え、皆様に今回のフィクションの様な“ほぼ”実話をしっかりお届け出来る様、精一杯演じたいと思います」と話している。

 原作の岸田は「わたしの知らない記憶を、気づかない優しさを、遠ざかっていた大切な人たちを、繋ぎなおしてくれる絆のようなドラマです。
どうか一緒に、楽しんで観てください」と言葉を寄せた。

 プレミアムドラマ『家族だから愛したんじゃなくて、愛したのが家族だった』は、NHK BSプレミアム・BS4Kにて5月14日より毎週日曜22時放送。

 コメント全文は以下の通り。

<コメント全文>

■河合優実(主人公・岸本七実役)

 岸本七実役を演じます、河合優実です。私も七実と同じく長女です。家族のあり方やそれぞれとの距離感は、時が経つにつれ形を変えていくものだなという実感が、私個人にも出てきました。
この時機にドラマを通して家族というものについてじっくり考えられることを幸運に思います。今このばらばらの世界で、どんなふうに家族の話ができるのか。また、岸本家の面々がどんなふうにお互いを大切にしている様に、皆様の目に映るのでしょうか。私も楽しみに、七実と共にガンガン成長していく気持ちで演じたいと思います。ぜひ楽しんでください!

■坂井真紀(七実の母・岸本ひとみ役)

 ユーモアとチャーミングが溢れる岸田奈美さんの原作を、お会いするたびにユーモアとチャーミングを得意技として持ってるに違いないと感じる大九明子監督が撮影したら、悲劇も喜劇に変わるに違いありません。気持ち次第で世界は変わるんだなっと台本を読みながら強く思う日々です。
人生いろいろありますもの。だから、このドラマを、届けなきゃ、届けたい、と思います。

■吉田葵(七実の弟・岸本草太役)

 初めてドラマに出られて、とても嬉しいです。撮影が楽しみです。張り切って、根性で頑張ります!!

 奈美ちゃんの本を見たら、家族の写真がめっちゃ素敵でした。良太先輩と、ひろ実さんと、奈美ちゃんと、おばあちゃんに会いたいです。


■錦戸亮(七実の父・岸本耕助役)

 この度お話を頂き台本を拝見し、読み終わる頃には「僕で良ければ是非」とすぐにお返事させて頂きました。

 魅力的な主人公とその家族が紡ぐ物語の中で、岸本家の父親として陰ながら、そして力強く支え、皆様に今回のフィクションの様な“ほぼ”実話をしっかりお届け出来る様、精一杯岸本耕助を演じたいと思います。

■美保純(七実の祖母・大川芳子役)

 21世紀型の、高齢者、まさしく自分もですが、〈ばあちゃん〉は、初チャレンジです。こういう役来ないかなぁー?って願ってました。誰のサンダル履いても走れるそんな日常。帰れる家が出来たような撮影中に春を感じたいです。

■原作/岸田奈美

 むちゃくちゃ嬉しいです。しんどいことが次々に起きた31年間を生きてこられたのは、家族やまわりの人たちのおかげです。その人たちが、ドラマを作るための取材を受けてくれました。懐かしさを味わい、急に引き出された話にどよめき、びっくりするほど幸せな時間でした。わたしの知らない記憶を、気づかない優しさを、遠ざかっていた大切な人たちを、繋ぎなおしてくれる絆のようなドラマです。どうか一緒に、楽しんで観てください。

■脚本/市之瀬浩子

 読むと幸福感でいっぱいになる原作を書いた岸田奈美さんは、その渦中で、どんな景色を見てきたのか。そこを出発点に、原作の世界に浸りながら、時に笑える文章に潜む本心を探りながら、ご本人とたくさんの方にお話を伺い、想像して、物語ができていきました。楽しんで頂けると、うれしいです。

■演出・脚本/大九明子

 この度ついに、『家族』という底なし沼のような題材を描くこととなりました。普通の家族なんてものは存在しないのではないでしょうか。どの家族も、ちゃんと面倒で、ちゃんと特別なのだと思います。そんな、とある特別な一家の、一見、波乱万丈な数年間を、原作の姿勢に倣い、死に物狂いで笑って駆け抜けたいと思います。