【動画】元LoVendoЯ・岡田万里奈の釣り師っぷりがすごい! アジ入れ食い釣行の様子
■勢いで受けたオーディションに合格! いきなり人気アイドルとのバンドデビューに戸惑いも
――オーディションを経て、19歳でLoVendoЯに加入。当時、音楽の世界へ飛び込んだ理由は?
岡田:10代のころは怖いものなしで、何でもチャレンジしたかったんです(笑)。高校時代、大学合格後も先生に「歌手になる」と言っていたし、進学先で友達とアマチュアバンドも組んだ延長線上で、いくつかのオーディションに応募した中で最初に受かったのが、田中れいなさんと音楽活動を行う女性メンバーのオーディションでした。
――なかば勢いで受けたオーディションで、デビューのチャンスをつかみ取ったと。
岡田:いくつかのオーディションを通して、落ちる怖さや不安がなかったので、ただただ審査の過程がすごく楽しかったんです。でもまさか合格するとは思わず、最初は複雑な気持ちで…。モーニング娘。さんのコンサートのステージでお披露目されるまで、合格したことは両親にしか話せず、デビュー準備のために大学を1年生の前期だけで退学することも友達に相談できませんでした。退学をすることでデビューすることへの覚悟を決めたという感じでした。
――合格後、すぐにバンド活動がはじまり大変だったのでは?
岡田:本格的なレッスンは初めてで、歌もダンスも未経験な私には、数十曲をいっぺんに覚えるのは大変でした。モーニング娘。のエースだった田中れいなさんと素人の私を含めた3人とでは人気や経験に大きな差がありました。バンド活動当初は、ステージに立っても自分を見てくれる人がいなくて。でも、田中さんとはあまりに芸歴が違いすぎて、嫉妬はなかった。ただ、迷惑かけている罪悪感がずっとあった気はします。今思うと、歌手になりたい夢しかなくて、歌手になって「どうする?」がなかったのだと思います。
■「“釣り”をさらに広げて活動してみたい」とバンド活動を卒業
――約6年半におよぶバンド活動は、振り返っていかがですか?
岡田:つんく♂さんやヒャダインさんが曲を書いてくださり、有線大賞新人賞受賞やテレビ番組のエンディングとして起用されました。街頭ビジョンでPVが流れて、日本武道館のような大きなステージに立たせていただいたけど、自分の実力とは違う部分で色々と叶ってしまい、現実味がありませんでした。実力がないのに「ここまでしていただいて…」と戸惑っていて、ありがたい環境をステップにできませんでした。今となっては「あれほどの貴重な経験、もっと楽しめばよかったのに」と思います。
――バンド活動の一方、大好きな「釣り」もお仕事に。
岡田:父と祖父、叔父と一緒に6歳から釣りを楽しんでいたんですけど、まさかお仕事になるとは思わなかったです(笑)。実際、お仕事につながったのはバンド時代のラジオ番組がきっかけでした。収録で「釣りが好き」と話したら、同じ釣り好きの番組プロデューサーさんが「おかまり、一緒に釣りの仕事しよう!」と言ってくださって。まずは単発で釣りのラジオやテレビに呼んでいただけるようになり、その後ガレッジセールの川田(広樹)さんがメインMCの番組レギュラーをいただいたのをきっかけに、徐々に釣りのお仕事が増えていきました。
――バンド卒業時は、音楽活動の一方で「もう一つのライフワークである『釣り』をさらに広げて活動してみたい」と、決断の理由を明かしていました。
岡田:当時も釣り番組のレギュラーがいくつかあったんですけど、じつは、バンド卒業の直後に一般企業に勤めていたんです。芸能活動のみでは生計を立てられなかったので、「働きながらでも釣りの仕事は続けられる」と思い、IT企業のコールセンターでアルバイトをしていました。その後、営業職に引き抜いていただき、4年半ほど勤めました。昨年、レギュラー番組『釣りうぇ~ぶ』(釣りビジョン)のMCが決まったこともあって、釣り一本で生きて行こうと決意しました。
■この先もずっと「メディアで発信する釣り人」でありたい
――2021年2月からは、YouTubeチャンネル「おかまりチャンネル」も開設しました。
岡田:コロナ禍でテレビ制作会社の方から、すすめられたのがきっかけでした。当時、プライベートで落ち込むことがあり、モチベーションになるならと思い開設したんです。
――YouTubeを見ると、プライベートでも釣りを謳歌しています。
岡田:今の生活に憧れていたし、釣りを通して色々な場所で、色々な人と出会いたかったので、今がすごく楽しいです。今がとても幸せだからこそ、過去の話をできるんだと思います。バンド時代「もっと楽しめばよかった」という思いもありますし、今は釣りというフィールドでの出会いやいただいた機会を楽しみながら、この先もずっと『メディアで発信する釣り人』でいたいです。
――音楽活動への意欲も、ありますか?
岡田:じつは最近、バンド時代の歌を評価してくださった方から、声をかけていただく機会が増えたんです。昨年もフェスに呼んでいただき、1人で6アーティストのコーラスを40曲ほど担当しました。LoVendoЯ時代に必死に曲を覚えた経験も役立ち、不思議と対応できました。釣りへ向かう車の中で運転しながらコーラスに耳をかたむけ、口ずさんで覚えて。シンガーソングライター・Chayさんのライブサポートで帯同させていただいたり、アウトドアイベントでも歌わせていただいたり、音楽は今でも『日常にあるもの』として楽しんでいます。
――19歳でオーディションをきっかけに音楽の世界へ。ガールズバンド卒業後、29歳で会社を辞めて「釣りの仕事一本に」と決意したおかまりさんの人生は、十年スパンで大きく動いている印象ですね。
岡田:たしかに(笑)。たぶん、節目を意識しているからかなって。「20歳になるから」とか「30歳になるから」とか、年齢で十の位が切り替わる直前に「やっておかないと、後悔するのでは…」という思いが押し寄せてくるんです。だから、今は30歳ですけど、39歳でまた大きな転機がやってくるかもしれませんね(笑)。
(取材・文:カネコシュウヘイ)
『おかまり 釣りドライブひとり旅 ~佐渡島で夏休み~』が、釣りビジョンVODにて配信中。