笑福亭鶴瓶と原田知世が初共演で夫婦役を務める、実話を基にした映画『35年目のラブレター』が、2025年3月7日に公開されることが決定。鶴瓶と原田、物語のモデルとなった西畑保さん、塚本連平監督のコメントが到着した。



【写真】笑福亭鶴瓶&原田知世の直筆コメント到着!

 戦時中に生まれた西畑保さんは、十分な教育を受けることができず、読み書きができないまま大人に。保さんは自分を支え続けてくれた最愛の妻・皎子さんへの感謝を自身で書いた手紙で伝えようと、夜間中学に通い始める。一から文字を習い、妻へのラブレターを書こうと奮闘するのだが…。この夫婦のエピソードは2003年に朝日新聞で紹介されるとテレビや雑誌で取り上げられ、さらには創作落語になるなどさまざまな形式で広まり多くの感動を呼んだ。

 本作は、この実話をもとに映画化。読み書きのできない夫が、「僕は君に、以前ラブレターを書く約束をしましたね」と、35年間連れ添った妻に向けて、たどたどしくも精一杯の気持ちを込めて一通のラブレターを書く姿を描く感動作だ。


 主人公の西畑保役は、落語家・タレントとして笑顔を届け続ける傍ら、俳優としても活躍を重ねる笑福亭鶴瓶。その妻・西畑皎子役には、2022年にデビュー40周年を迎え、歌手活動と共に話題作に出演し続ける原田知世を迎える。このベテラン俳優2名が初共演、明るく愛に満ちた夫婦像を二人三脚で作り上げていく。

 監督・脚本は、映画『ぼくたちと駐在さんの700日戦争』や『今日も嫌がらせ弁当』、ドラマ『舟を編む ~わたし、辞書つくります~』(NHK)など、ユーモアに富んだヒューマンドラマを手掛けてきた塚本連平が務め、涙と笑いの物語を作り上げる。

 鶴瓶は「西畑保さんのことは弟子のノンフィクション落語で字が書けない話だと大まかには知っていましたが、オファーをいただいて映画の脚本を読んで面白そうと思いましたし、その後原田さんが妻役だと聞いて『ぜひ!』とお伝えしました」と振り返り、「原田さんには僕が旦那で気の毒ですけど…(笑)。全然喋らなくてもいいなって思える空気で、完全に夫婦になってます。
粛々と気張る必要なく淡々と過ごしていった結果に、幸せがある。そう思って撮影に臨んでます」とコメント。

 原田は「鶴瓶さんと夫婦役をやらせていただくこんなチャンスはないと思い、参加させてもらうことを決めました」と明かし、「大人になってからでも何かを始めて、達成することができるのだと希望が持てるお話です」と作品を説明。そして「物語自体は日常が描かれています。だからこそ、鶴瓶さんと一緒に夫婦の空気感やテンポを大切にしています。ワンシーンの積み重ねひとつひとつが、最後に大事な思い出のひとつひとつになる。
そういう作品だと思って、鶴瓶さんをずっと見つめていろいろ発見したいですし、その時間を大事にしようと思います」と語っている。

 物語のモデルとなった西畑保さんは「僕の人生が映画化されると聞いた時、驚きました。夢かと思いました。初めて鶴瓶さんの名前を聞いてあの有名な方なのかと、それも夢のようでした。この映画を沢山の方々に見てほしいです。今から心がわくわくしています。
そのために長生きしたいです」とコメント。

 塚本監督は「西畑保さんの人生を知り、そのラブレターを読み、絶対に映画にしたいと思いました。思い描いていた夢のキャスティングが実現し、撮影は期待と喜びしかありません。夫婦の物語、家族の物語、絆の物語、学ぶ事、夜間中学、戦争、普通って何? 幸せって何? そして、可能性の物語。保さんの人生を通して、多くの伝えたい事を全て入れました。大笑いして、大泣きして、優しくて、素朴で、心に残る映画。
観終わって誰かに感謝を伝えたくなる、そんな映画を目指します」と意気込みを語っている。

 映画『35年目のラブレター』は、2025年3月7日より全国公開。

 鶴瓶、原田、西畑保さん、塚本監督のコメント全文は以下の通り。

<コメント全文>

■笑福亭鶴瓶(西畑保役)

 西畑保さんのことは弟子のノンフィクション落語で字が書けない話だと大まかには知っていましたが、オファーをいただいて映画の脚本を読んで面白そうと思いましたし、その後原田さんが妻役だと聞いて「ぜひ!」とお伝えしました。原田さんには僕が旦那で気の毒ですけど…(笑)。全然喋らなくてもいいなって思える空気で、完全に夫婦になってます。


 先日、西畑保さんに実際にお会いしました。歳を重ねてから何かいいものを手に入れた人って、なんか嬉しそうなんです。そこが一番大事です。嬉しそうなんですね。「字」を書いたことで人生が豊かになって、それだけ努力もされて…凄く素敵な方でした。

 粛々と気張る必要なく淡々と過ごしていった結果に、幸せがある。そう思って撮影に臨んでます。何度も言いますが、原田さんと一緒に演技できるのが嬉しいですね(笑)。

■原田知世(西畑皎子役)

 脚本を読んで本当にすごく素敵なご夫婦のお話だと思いました。舞台が奈良県なので関西弁での演技が少し不安でしたが、鶴瓶さんと夫婦役をやらせていただくこんなチャンスはないと思い、参加させてもらうことを決めました。

 この作品に出会ってはじめて映画の元となった西畑保さんの実話を知りました。大人になってからでも何かを始めて、達成することができるのだと希望が持てるお話です。

 物語自体は日常が描かれています。だからこそ、鶴瓶さんと一緒に夫婦の空気感やテンポを大切にしています。ワンシーンの積み重ねひとつひとつが、最後に大事な思い出のひとつひとつになる。そういう作品だと思って、鶴瓶さんをずっと見つめていろいろ発見したいですし、その時間を大事にしようと思います。

■西畑保さん

 僕の人生が映画化されると聞いた時、驚きました。夢かと思いました。初めて鶴瓶さんの名前を聞いてあの有名な方なのかと、それも夢のようでした。この映画を沢山の方々に見てほしいです。今から心がわくわくしています。そのために長生きしたいです。

■塚本連平(監督)

 西畑保さんの人生を知り、そのラブレターを読み、絶対に映画にしたいと思いました。コロナ禍で保さんに電話で何度も取材してから4年目、ついにクランクインを迎えます。思い描いていた夢のキャスティングが実現し、撮影は期待と喜びしかありません。

 夫婦の物語、家族の物語、絆の物語、学ぶ事、夜間中学、戦争、普通って何? 幸せって何? そして、可能性の物語。保さんの人生を通して、多くの伝えたい事を全て入れました。大笑いして、大泣きして、優しくて、素朴で、心に残る映画。観終わって誰かに感謝を伝えたくなる、そんな映画を目指します。