『マッドマックス:フュリオサ』の公開を控えるジョージ・ミラー監督。前作『マッドマックス 怒りのデス・ロード』で主演を務めたトム・ハーディとシャーリーズ・セロンの撮影中の確執について「弁解の余地がない」と後悔をにじませた。
【写真】名場面で振り返る映画『マッドマックス 怒りのデス・ロード』
同作は、メル・ギブソン主演で1979年に第1作目が公開された『マッドマックス』シリーズの第4作。米アカデミー賞では10部門にノミネートされ、最多の6部門を受賞した。
Varietyによると、前日譚となる『マッドマックス:フュリオサ』の公開を前に、ミラー監督がThe Telegraph紙のインタビューを受け、撮影中に起きた確執について、「2人が全く異なるタイプの演技者だった」のがその根底にあると語ったそうだ。
「トムには問題があったが、だからこそ光るものがあった。当時何があったにせよ、彼はトレーラーの中で鎮めてから撮影に臨むべきだった」とコメント。一方シャーリーズについては「非常に自制心があった」と述べ、「訓練されたダンサーで演技の精度にも見て取れた。いつでも撮影現場に最初に来ていた」と振り返る。
「私は楽観的だから、2人の振る舞いは役柄を反映したもので、共に生き残るために協力することを学んでいくだろうと考えた。弁解の余地はない。この業界では、避けられる問題が起きても、良いパフォーマンスを言い訳にする傾向があるように思う」と続けた。
撮影中の確執については、以前シャーリーズとトムもインタビューで認めており、撮影が挑戦的であったこと、そして遅れが生じていたことが原因だったと伝えられている。またスタッフも、同作の撮影を振り返る「Blood, Sweat & Chrome(原題)」の中で、トムがわざと撮影に大幅に遅れてきていたことを明かしたという。
The Telegraphによるとミラー監督はこの経験をうけ、新作『マッドマックス:フュリオサ』の撮影前に、主演のアニャ・テイラー=ジョイとクリス・ヘムズワースに対し、「安全性について真剣に考えて欲しい。撮影が進むにつれ疲労が出てくるが、身体的な安全性だけでなく、精神的な安全性についても考慮してほしい。かつてのワイルドな時代とは異なるんだ」とメッセージを送っていたそうだ。
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