ひと昔前よりも、ぐっと身近になった美容整形。特に、フィラー(ヒアルロン酸などを注入するプチ整形)やボトックス(筋肉の働きを抑制するボツリヌストキシンの投与治療)といった施術のハードルは低くなり、これまでは、“整形してます!”なんておくびにも出してこなかったセレブたちが、次々と自分の経験を語っている。
【写真】整形を告白したセレブたちの<ビフォー&アフター>
★ニコール・キッドマン/ボトックス
透き通るような白い肌と引き締まったボディラインで、いつまでも変わらぬ美しさを誇るニコール・キッドマン。そんな彼女は若さを保つための美容整形を告白したひとり。2011年、独TV Movie誌のインタビューで、過去にボトックスに挑戦したと明かし、「術後の顔が気に入りませんでした。今は何もしていません…顔をまた動かせるようになりました」とコメント。長く整形疑惑の渦中にいた彼女の告白は世間を騒然とさせた。現在は健康的な食事と適度な運動で美を保っているそうだが、抜かりないのが紫外線対策。2019年のTHE CUTのインタビューで「日焼けしたことがない」と明かし、屋外の撮影では、強力な数値「SPF 100+」(日本の製品は「50+」が最高値)の日焼け止めを2、3時間おきに塗り直したと話していた。
★カイリー・ジェンナー/フィラー&豊胸
カーダシアン家の末娘として生まれ、ビジネスパーソンとして大成功。プライベートではティモシー・シャラメとの交際が話題のカイリー・ジェンナー。幼いころからリアリティ番組に登場してきただけに、ルックスの変化が常に注目の的となってきた彼女だが、2023年に放送された『カーダシアン家のセレブの日常』で、フィラーと豊胸手術について告白。20歳で第1子の娘ストーミを出産した彼女は、妊娠する半年前に豊胸手術を受け、まだ回復中にお産を迎えてしまったと後悔をにじませた。出産の前後はバストのサイズやコンディションが大きく変わるため、思わぬトラブルがあったのかもしれない。
★ベラ・ハディッド/鼻をお直し
カイリーよりもずっと若い頃に整形手術を受けていたのが、彼女の友だちでもあるモデルのベラ・ハディッド。母ヨランダも元モデル、姉のジジも人気モデルと、美しいDNAを持ち合わせていること100%の彼女だが、2022年にVOGUEのインタビューで、14歳の頃に鼻の整形手術を受けたと告白。でもあまりに若いころに決断したため、「先祖から受け継いだ鼻をそのままにしておけば良かった。成長したら似合うようになっていたと思う」と後悔を滲ませている。ちなみに、他の施術を疑う向きに対しては、「フィラーはしたことがありません。憶測は終わりにしましょう。フィラーに文句がある訳じゃないけれど、私には合わないから」ときっぱり否定している。
★サイモン・コーウェル/ボトックス&フィラー
美を追求するのは男性も同じ。ワン・ダイレクションを見出したことで知られるイギリスの音楽プロデューサー、サイモン・コーウェルは、かつてボトックス愛好家を公言し、スタッフや同僚へのクリスマスプレゼントに、ボトックス券を贈ったこともあるそうだ。しかし2022年のThe Sunのインタビューで、「先日、当時の写真を見たら、一瞬自分だとは分からなかった」と語り、やりすぎていた時期があったと告白。写真を見た幼い息子エリックはパニックになってしまったそうだ。
★ジョン・ステイモス/鼻をお直し
ドラマ『フルハウス』のイケメン担当(もちろん中身もイケメンキャラ)ジェシーおいたん役で知られるジョン・ステイモス。若いころからグッドルッキングであることは明らかだが、実は鼻をお直ししていたそう。手術の時期は不明だけれど、昨年発売した回顧録『If You Would Have Told Me(原題)』で、1度ならず2度手術を受けていたことを告白。初めてテレビで自分の姿を見た時に鼻しか目に入らず、「鼻のせいで演技が損なわれ始めている」と手術を決意。しかし「ピーターパンのように高くとんがり」、不本意な結果に。失敗を生かし、次はマイケル・ジャクソンを手掛けた医師に頼んだそうだ。「僕の鼻を再建するというデリケートな任務に、MJの新しい顔を作った男以上に相応しい人はいないだろ」と振り返っているので、仕上がりは大満足のようだ。
★ミッキー・ローク/鼻ほか8回以上
長いキャリアのうちに、劇的なルックスの変化を遂げたミッキー・ロークも、不本意な結果を受け、手術を重ねた一人。1980年代にセクシー俳優として名を馳せたミッキーだが、90年代にボクサーに転身した際、鼻を2回、頬骨1回骨折し、肋骨と足指も負傷したそう。
★アリアナ・グランデ/リップフィラー&ボトックス
『ウィキッド ふたりの魔女』の公開を控え、同作で共演したイーサン・スレーターとの交際でも注目を集めているアリアナ。昨年、リップフィラーやボトックスを長年打ってきたが、「多すぎる」と感じ2018年にやめたことをVOGUEのメイクアップ動画で告白した。若いころから俳優&シンガーとして活躍している彼女は、周囲からのプレッシャーに押しつぶされ、メイクやヘアスタイルを隠れ蓑のように使っていたと語り、「長い間、美容は自分にとって隠すことだった。でも今はそうではないかもしれないと思ってる。“せっかく自分で手に入れた泣きジワや笑いジワを見ていたい”という気持ちがわいた」と話した。一方、今はもうしていないが、10年後のことは分からないと宣言。
ひた隠しにする時代から、したけれど後悔、というフェーズを経て、ポジティブな告白が増えている印象の昨今。美容整形術との関わり方は、これからも変化していきそうだ。(文・寺井多恵)