“聖者にも過去があり罪人にも未来がある”――映画『プロフェッショナル』、リーアム・ニーソンが出演を決めた理由とは？

リーアム・ニーソン主演最新作『プロフェッショナル』より、リーアムらキャストとスタッフが撮影の裏側や見どころなどを明かすスペシャル映像、TVスポット「女に手を出す奴は、俺が許さねぇ」篇が解禁された。【動画】リーアム・ニーソンが『プロフェッショナル』出演を決めた理由とは？ 本作は、伝説の殺し屋が正義のために爆弾テロリストの壊滅に挑む、ハードボイルド・アクション。 シニアの円熟とタフなファイトを両立させる、唯一無二のアクションヒーローとして独自の座を築いてきたリーアム・ニーソンが、自身のキャリアの集大成として選んだ作品が本作。自身の故郷である北アイルランドを舞台に、暗殺請負の仕事に長年従事していた男が引退し、別の人生を歩もうとした矢先、IRAのテロ集団と対決する。 ハードな修羅場を幾度も潜り抜けてきた過去を持つ主人公が、その優しさゆえ、疲弊した心身を奮い立たせながら、最後の戦いに立ち向かっていく。1970年代当時の北アイルランド紛争という混沌（こんとん）とした政治・社会状況をリアルに反映。フィクションの醍醐味を存分に打ち出しつつ、あり得たかもしれない現実味を獲得している。 敵対する過激派グループのリーダーの女性デラン役にはケリー・コンドン。主人公フィンバーをサポートする若手の殺し屋ケビン役にはジャック・グリーソン。さらにキリアン・ハインズなど、アイルランド出身の実力派を中心に充実のキャスト陣をそろえた。 監督は長年、クリント・イーストウッド監督とタッグを組んできたロバート・ロレンツ。撮影もイーストウッド作品の撮影を長年手掛け、『チェンジリング』でアカデミー賞撮影賞にノミネートされたトム・スターンが務めた。 この度解禁されたのは、リーアムらキャストとスタッフが撮影の裏側や見どころなどを明かすスペシャル映像。 アイルランド北部の壮麗な風景や、銃弾を装填する場面、手に付いた血を洗うシーンで始まる。続いてリーアムが「1974年のアイルランドのドニゴール地方を舞台にした物語だ。私はフィンバーという男を演じた」、フィンバーと仲の良い警官ビンセントを演じた名優キアラン・ハインズは「周囲の人から見た彼は物静かで控えめな読書家だ。だが真の姿は依頼を受けて人を殺す暗殺者だ」と説明する。 『イニシェリン島の精霊』での好演が強い印象を残し、ロレンツ監督たっての希望で、フィンバーと相対するIRAのメンバー、デラン･マッキャンを演じたケリー・コンドンは「デランはIRAの一員で、弟を殺したフィンバーを見つけだそうとしている。彼女の抱える怒りの側面がとても魅力的に思えた」と、出演を決めた経緯を明かす。ロレンツ監督も「物語は2人の直接対決に向かって展開していく」と物語の軸を明かす。 リーアムが「西部劇風の脚本が気に入って出演を決めた」と語るのに続き、脚本のマーク・M・マクナリーは「昔ながらの西部劇が大好きだ。広大な景色にアウトローな雰囲気。銃を置くことができない男の物語を書くことにした」と説明する。 そして「小さな村に暮らすフィンバーの良き友であるビンセント。彼を演じるのは、私の友人であるキアランだ」とリーアムが紹介し、キアランが「2人は気の置けない友人同士だ。だがフィンバーは二重生活を送っている」と続け、2人が絡む重厚感漂う本編映像も差し込まれる。製作のキーラン・コリガンは「実際の2人の友情がスクリーンにも表れている」と語る。 リーアムは撮影を振り返り「アメリカ人監督のロバートとは気負わずに仕事ができた。スムーズだった」とコメント。ロケ地となったアイルランド西岸について、ロレンツ監督は「雄大で美しい場所だよ。切り立つ岸壁に打ち寄せる波、その美を映像に捉えたかった」と話し、本作の見どころのひとつで物語の重要な要素にもなっている美しい風景が映し出される。 最後は「悪事をもって善を成そうとするフィンバーに、見る人は心を動かされると思う」「“聖者にも過去があり、罪人にも未来がある”。それが本作のメッセージだ」という制作陣の言葉と共に、フィンバーが「あんたも死ぬ前に善いことをしろよ。時間は有限だ」と言われるシーンや教会に入る姿など印象的な場面が映し出されて終了。ニーソンの渋い演技に魅了され、滋味深い重厚なドラマとキレのある痛快アクションを予感させる映像となっている。 併せて解禁されたスポット映像「女に手を出す奴は、俺が許さねぇ」篇は、「リーアム・ニーソン砲炸裂！女に手を出す奴は、俺が許さねぇ！」というキーフレーズと共に、フィンバーの流儀と圧倒的な強さが込められた映像で、最後は大爆破で締めくくられている。 映画『プロフェッショナル』は、4月11日より全国公開。