自身が経験した側弯症の周知に務め、結婚式では、手術痕の残る背中を堂々と見せるウェディングドレスを纏ったことでも知られるイギリスのユージェニー王女。かつては彼女も手術痕を恥じる気持ちがあったものの、母の一言で救われたことを明かした。



【写真】背中の見えるウェディングドレス姿

 Peopleによると、最近、英ソールズベリー病院にあるコーンウォール公爵脊椎治療センターを訪問したユージェニー王女が、12歳で受けた側弯症の手術の記憶を語ったそうだ。

 脊柱側弯症は、脊椎(背骨)がねじれて左右に湾曲する病気で、成長期の女の子に多いとされる。ユージェニー王女は、スタンモアにあるロイヤル・ナショナル整形外科病院にて、脊椎の側面に約20cmのチタンプレートを取り付け、首の上部でねじ止めする手術を受けた。「恥ずかしい」と感じた鮮明な記憶が残っていると語る王女だが、母であるセーラ・ファーガソンの一言で、その意識が一変したという。

 「母は素晴らしかった。傷を人に見せて良いかと私に尋ねてから、周囲に向かって『私の娘は超人よ。彼女の傷痕をぜひ見て』と言うのです。突然、傷痕は私の勲章となり、素敵なものになりました」と明かした。

 2018年にジャック・ブルックスバンクと結婚したユージェニー王女は、ウィンザー城のセントジョージ礼拝堂で行った結婚式で、ピーター・ピロットとクリストファー・ドゥ・ヴォスのデュオによる背中の開いたアイボリーのウェディングドレスをチョイス。ベールは身に着けずに、エリザベス女王から借りたグレヴィル・エメラルド・ココシュニック・ティアラを纏い、背中の傷痕をあえて見せるコーデを披露した。

 翌年、ウィンザー城にてドレスを公開した際には、「傷痕は過去と未来を語り、タブーを取り去るものだと信じています。私にとって傷痕を見せることは、脊柱側弯症で同じような状況にある人や、自らの傷痕に対処しようと努めている人々と、コミュニケーションをとる方法なのです」と語っていた。


 また昨年6月の国際脊柱側弯症啓発デーには、インスタグラムにてウェディングドレスを着た後ろ姿をシェア。「今日は国際脊柱側弯症啓発デーです。皆さんに私の傷痕を公開し、私と同じような経験をした皆さんにもシェアするよう促したいと思いました」とコメント。「傷痕を誇りましょう!」と綴り、それぞれの写真を共有してインスタグラムストーリーズに再投稿するようフォロワーに呼びかけていた。
 
 なおユージェニー王女は、脊椎の怪我や治療で動くことのできない患者の癒しのために、美しく静かな屋外スペースの整備に取り組む慈善団体ホレイショガーデンを支援しており、活動の一環として、同病院を訪問。日本時間5月19日にインスタグラムを更新し、センター訪問の様子をシェアするとともに、同団体の活動について周知した。

引用:「Princess Eugenie」インスタグラム(@princesseugenie)

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