今春「ダーク・シャドウ」が公開されたばかりのティム・バートンが、間髪入れずに放つ新作「フランケンウィニー」。彼が26歳のときに古巣ディズニーで作った実写短篇を、モノクロのストップモーションアニメーションでセルフリメイクした3D映画だ。
自身のルーツも秘められているという本作について語ったインタビューが、「TV Bros.」11/21発売号(東京ニュース通信社刊)に掲載されている。

木村カエラが世界のティム・バートン最新作「フランケンウィニー」インスパイア・ソングを書き下ろし!

 「フランケンウィニー」の主人公は、科学と映画作りが趣味の少年ヴィクター。ある日、愛犬スパーキーを事故で亡くして失望するが、雷の力を使って蘇らせることに成功。つぎはぎだらけのスパーキーが町を走り回り、大騒動を起こすというストーリーだ。バートンは「あるとき、僕のイヌがジステンバーを患っていることがわかり、いつまで生きるか判らないと言われたんだ。僕はそのとき初めてリアルに死を意識した。
その記憶と、僕の大好きな“フランケンシュタイン”テーマを掛け合わせたのが『フランケンウィニー』だよ」と幼い頃の思い出を明かした。

 そのフランケンシュタインも含めて「ユニバーサル・ホラーの大ファンだった」と語るバートン。本作のにも数々のモンスターが顔を出す。「素晴らしいモンスター映画は誤解されたキャラクターが登場する。『オペラ座の怪人』や『キング・コング』だってそうさ。みんなキャラクターは違うけれど、哀しみを背負ったバックボーンは同じ。
僕には彼らの叫び声が聞こえちゃったんだ。独りぼっちで苦しめられている声が! モンスターを怖いっていう人がいるけど、僕は一度も怖いなんて思ったことなかった。親戚のおじさんのほうが怖かったくらい。現実のほうにおののいていたんだよ」と、なんとも彼らしい発言も飛び出した。

 さらに見逃せないのが、日本の怪獣映画へのオマージュだ。「トシアキという名の日本人のクラスメイトが登場するだろ? 僕が子どものころから夢中だった日本のカイジュー映画は全部、英語吹き替え版だった。
トシアキが英語を喋ってるあの感じだよ」と語るバートン。日本人ならニヤリとしてしまうクライマックスシーンにも乞うご期待である。

 「TV Bros.」11/21発売号では他に、「ブロスコミックアワード2012」、みうらじゅん×いとうせいこうのザ・スライドショー、贈り物に困っているアナタへ!「たかがプレゼント されどプレゼント」、レキシインタビューなども掲載。