舞台「助太刀屋助六 外伝」で抱負を語る、市川猿之助インタビューショット
今回上演される「助太刀屋助六 外伝」は、2002年に公開された岡本喜八監督の遺作が原案。
今年公開されたヒット作「天地明察」をはじめ、映画、テレビ、バラエティなど、多彩な活動を続けているが、「僕を必要としてくれるわけですから、ご依頼があった時にはなるべく受けるようにしています。仕事を選ぶ時には、まずこんな人たちと一緒にやってみたいなというのが理由ですね。作品で選ぶことはあまり無いです」と、仕事へのスタンスを語る猿之助。
「助太刀屋助六 外伝」の発端についても、「最初は今回の共演者でもある石橋直也と市川猿三郎との会話がきっかけ。当時は市川延夫と言って、この延夫ちゃんが石橋と知り合いで、それで僕が紹介され、飲みの席で酔っ払ってほとんど覚えていませんでしたが、芝居をやろうという話になって。だから、その場のノリ(笑)。僕はただ一緒にやりたい!と言っただけで、それから先は知りません(笑)」と、振り返る。
「歌舞伎とそれ以外の仕事の間に壁はないですが、歌舞伎がホームグラウンドだという意識はどこかにありますね。
初共演となる朝海については、「偶然(朝海が出演した東宝版)ミュージカル『エリザベート』を拝見していましたが、非常に女性らしくて、優しい雰囲気が印象的でした。その朝海さんが宝塚では男役でしたから、性の倒錯したところが良いのでしょうね。宝塚と歌舞伎、似て非なるところとすごく似ているところがあるから、色々お話を伺ってみたいと思います」と、こちらも期待が高まっている様子。 脚本の読んだ時の第一印象を聞くと、「非常に軽やかな感じのコメディらしい本ですが、テンポがキーだと思いました。僕らは、これくらいの厚さの台本だったら、上演時間はどれくらいかって感覚で分かりますから。ただね、短いのを伸ばすのは大変な作業で、長いのを削る方が楽。そこはG2さんもプロだから、わざと長く書いていると思いますね」と、鋭い指摘も。
更に、「気軽に楽しんで頂ける話、年の瀬も押し迫っているのに気が重くなるような芝居はね…。
「劇場もどんどん減っていく中、わざわざ足を運んでくれる人たちは貴重ですね。猿之助を見るのなら襲名披露が一番ですから、『助太刀屋助六外伝』でしか見られない付加価値をお見せしないと。色々なジャンルの人が出ますが、チラシの写真が一番良かったじゃんと言われたら嫌だね(笑)。一丸となって頑張ります!」と、年末の公演への意気込みを語る猿之助。
「まず画面をクリックして、チケットを買ってからこの記事を読まないとダメ。この芝居を見たいなと思ったら、すぐにチケットを買うでしょ? だから、とりあえず、読んでいる途中でもチケットを買ってもらおう!(笑)」と、券売も熱くPRした。
舞台「助太刀屋助六 外伝」は、12月15日(土)~24日(月・祝)まで東京 ル テアトル銀座にて上演。