最近、CMで
西島秀俊をよく見かける。ニホンモニター調べの「2013タレントCM起用社数ランキング発表」によると、サントリー食品インターナショナル、スズキ、武田薬品工業、日清食品、パナソニック、ライオン、ローソンと7社とのCM契約を結び、初めて上位にランクインを果たした。
最近もグンゼ「YG」下着のキャラクターに起用されているが、今、なぜ西島がCMでの露出が増えたのだろうか――。
【関連】西島秀俊、女性関係追及され「ないよ!」と大慌て 西島の出演CMを見てみると、ジャンルが幅広いことに気付く。なかでも目立つのは、衣料用柔軟剤やスイーツなど、女性をターゲットにしているということ。CMは人気のバロメーター。つまりは世の女性たちから支持されていることにほかならない。
そのきっかけになったのは、2013年に放映された
NHK大河ドラマ『八重の桜』への出演だろう。山本覚馬という役に扮し、青年期から晩年までを好演した。なかでも若々しい青年時代のシーンで見せた、美しい半裸姿は「世の女性たちが釘付け」とニュースになるほど。そんなお茶の間の女性人気も「CM起用理由のひとつ」と教えてくれたのは、グンゼの男性用下着「YG」の広報IR室・渡辺幸代さん。
「ターゲット層の40代男性と同世代であり、肌着のCMなので清潔感を感じさせる方にお願いしたかったのです。また、ターゲット層は既婚者も多い。その場合、下着を買うとき、奥さまの意見が尊重されることが多いようです。
そのため女性からも支持されている方がよかったのです。知的で爽やかなイメージの西島さんがまさに打って付けでした。社内でも男女問わず、西島さんへの好感度が高かったです」と説明。西島出演する新製品の発売に伴い、「YG」のWEBサイトをリニューアルすると、「アクセス数が100倍に伸びました。『どこで買えるのか』『CMはいつから流れるのか』といった女性の方からのお問い合わせも増えました」と反響が大きかったようだ。 そもそも西島といえば、日本映画には欠かせない存在として名が挙がる映画俳
優のひとり。柔らかさと男らしさを兼ね備えたルックスと確かな演技力で、国内外の作品で圧倒的な存在感を残してきた。現在公開中の日韓合作映画『ゲノムハザード ある天才科学者の5日間』でも難しい役どころで好演している。劇中では、高層階での危険なシーンや壮絶なカーチェイスなど、アクションシーンのほとんどを自ら演じている。「疲れを知らない体力と揺らぐことない精神力で危険なシーンのほとんどを代役なしで演じてくれた」とキム・ソンス監督は大絶賛。役に対してとことんストイックな姿勢で挑む西島の魅力を「知的で母性本能をくすぐる柔和な外見と、強く男らしく熱いものを秘める内面を併せ持つ俳優」と語っている。
生活感をまったく感じさせない西島だが、CMでは身近に感じられるキャラクターを披露。
柔軟剤のCMで見せる優しそうな主夫を演じる西島に、「こんな旦那さんだったらいいな」なんて妄想を膨らませる女性も多いのではないだろうか。
4月からは2年以上出演していなかった民放連続ドラマへの主演が決定し、ますますテレビで見られる機会が増えそうだ。最近、西島がとあるテレビ番組に出演した際、「コメディに挑戦したい」と話していた。脂がのった彼が、今まで以上に幅の広い演技を見せてくれそうで、今から楽しみである。(取材・文:小竹亜紀)