福士蒼汰佐藤健など、いま絶好調の俳優たちを輩出してきた平成『仮面ライダー』シリーズで『仮面ライダーウィザード』を演じ、人気を集めた白石隼也。24歳になった今年は舞台『奇跡の人』でヘレン・ケラーの兄役を好演。
そんな彼が主演し、さらに新たな顔を見せるクライムムービー『秘密屋』が登場。「以前からクライムムービーは好きだった」という白石が作品からプライベートの秘密までを語った。

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 「主人公の川岸は秘密屋と出会って、事件に巻き込まれていくんですが、秘密屋が扱うのは、人の秘密。それに値段をつけて売り買いするんです。発想がすごくおもしろいですよね」と口を開いた白石。『秘密屋』で彼が演じるのは一見、普通の青年に見える川岸。だが、実は親が残した借金のために、身元を隠し、借金取りに追われる日々を送っている。そんな彼が怪しげな男(鶴見辰吾)と出会う。「秘密を買う」と言うその男の正体は? やがて川岸は男が営む秘密屋で働き、一攫千金を得ようと画策する。

 川岸が足を踏み入れる「秘密屋」の拠点もユニーク。「地下にあるんですけど、あの画はすごいですよ。人々の秘密の値段が書かれたファイルがショーケースに収められてズラッと並んでいて壮観なんです。
秘密の値段は100万円もあれば億単位まで! ただもし警察に入られたらすぐに捕まっちゃいますよね(笑)。でもこれはフィクションだし、あの画のおもしろさはたまらないと思います」。

 白石自身がもし売るとしたらどんな秘密か尋ねると、「高い秘密はないですけど…。実は僕、だらしない男なんです」と告白。「よくきれい好きだというイメージを持たれるんですよね。でも普通に部屋も汚いですし、割とがさつなほうだと思います。僕自身としては別に秘密でもないし見せても構わないことなんだけど、ひょっとしたらショックを受けるファンの人もいるかな」とはにかんだ。 では秘密屋とまではいかずとも、なにか不思議な体験をしたことは? 「以前、駐車場を借りていたことがって、すごく歴史のある不動産屋さんに行ったときに、近くに大家さんがいるから挨拶に行きましょうとなったんです。そしたら、ある一角にすごく無機質な事務所のような建物があって、そこから小説に出てきそうな感じのシックな洋服を着た3人の、まさに“貴婦人”が出てきたんです。3姉妹だったんですが、異空間に入ったような雰囲気がありましたね」。

 もともとは俳優業に興味を持っていなかったという白石。だが一旦、この世界に入ったからには限界までやってみようと、大学も中退して本腰を入れていった。
「お客さんから反応をいただけることが一番、モチベーションに繋がりますね。もちろんお芝居をしていておもしろいと感じる瞬間もあります。ただおもしろくなると同時に、正直、難しくもなってきています」と成長しているからこその、本音を吐露した。

 そして最後に本作レンタルに向けてメッセージを送った。「川岸は特別に変わった人間ではありません。でも普通の男だった彼が、たった3日間で変貌を遂げていきます。裏社会を描いた作品ですが、い方たちにも観やすい描き方になっています。先の読めない展開に最後までハラハラしてください!」。(取材・文・写真:望月ふみ)

 『秘密屋』は12月3日よりTSUTAYA発のドラマレーベル“T‐Drama”第2弾作品としてTSUTAYAで独占レンタル開始。
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