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小さいころからアイドル歌手を志していた麻生は、芸能界入りした当時は役者に興味を持っていなかったが、当時のマネージャーに「おじいちゃんとお話をしない?」とだまされて映画『カンゾー先生』(98)のオーディションへ。見事に合格を果たし、日本アカデミー賞2部門受賞のセンセーションを巻き起こした麻生だったが、「自分一人で映画を台無しにしていた」と、演技に自信を持てなかったことを回想。
しかし、同作でメガホンを取った今村昌平監督が、「(麻生は)まだ力はなかったけど、いいところまでいった。僕の望外の喜びみたいなものも出てきたと思う」と語る当時のドキュメンタリー映像が流れると、「そんなことを言っていただけていたなんて、夢にも思わなかった」と、涙を流す。
『カンゾー先生』完成後、今村監督から送られた「映画に出続ける女優になってほしい」という助言により、女優を続けてきたという麻生。しかし、「自分の演技が全然好きになれなくなったことがありました。自分の引き出しはこんなものだろうとか思ったし」と演技に限界を感じ、役者を辞めることまで考えていたと告白。
それを打破したのが、初めてコメディに挑んだドラマ『時効警察』だという。「すごく難しかったけど、楽しかったし、自分の今までできなかった課題がたくさんあると思ったらやる気が出てきて。新しい自分が見えてきましたね」と、再びモチベーションを取り戻したエピソードを振り返る。
最新作『ラブ&ピース』では、これまで麻生が演じたことのない“地味で暗い女性”の役で出演。「新しい自分を引き出せるかと思いました。