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続いて11.6%で平均視聴率2位を獲得したのが『デスノート』(日本テレビ系)。映画のヒットが影響し、放送前から注目度が高かったため、初回視聴率16.9%と2015年に放送された民放ドラマの中で1位だった。夜神月には窪田正孝、L(エル)には山崎賢人、N(ニア)に優希美青とそれぞれNHK「朝ドラ」経験のある若手実力派俳優たちが起用された。
原作モノを変化球的に制作し話題を呼んだのが『ど根性ガエル』(日本テレビ系)だった。1970年に連載された吉沢やすみの同名漫画は、14歳のひろしと、転んだひろしにつぶされてシャツに張り付いたカエルのピョン吉が繰り広げるドタバタコメディー。初の実写化となる同作では、ニートとなった30歳のひろしがピョン吉と共に人生をやりなおす姿を描く。ひろし役の松山ケンイチも好演だったが、ピョン吉役として声のみの参加だった満島ひかりの演技は「一切、違和感がなかった」と各方面から絶賛された。
また、若手俳優が大量にキャスティングされたのも2015年夏ドラマの特徴だ。
平均視聴率2桁を獲得したのが『花咲舞が黙ってない』『デスノート』『恋仲』の3作と全体的に不作だった2015年夏ドラマ。ただ、窪田正孝、山崎賢人をはじめ、今後楽しみな俳優を起用していった制作陣のチャレンジ精神は称えたい。(文:梶原誠司)