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涼しげな瞳と落ち着いた雰囲気が印象的な横浜だが、中学のときには空手で世界チャンピオンに輝いた経歴を持つ。「今でも運動は毎日しています。アクションをやったり、集中力が必要なときには、空手をやっていてよかったと実感しますね。ただその経験からか、集中しすぎて周りが見えなくなってしまうところがあって…。狭いところで演技をしてしまっていて、ふり幅の広い役者になっていきたいので、そんな自分の枠を壊していけたらと思っています」と真摯に語る。
役者業にはまっていったのは、2013年に出演した本郷奏多主演のドラマ『リアル鬼ごっこ THE ORIGIN』のころから。「高校1年生のときだったのですが、がっつりお芝居をするのはほぼ初めてでした。すごく大変でしたけど、同時にとても楽しくて。自分とは全く違う人物を演じられて芝居への興味が湧きました。そこから舞台をやらせていただいたり、『烈車戦隊トッキュウジャー』へつながっていって、どんどん俳優の仕事にはまっていきました」。
現在、映像でも舞台でも活躍を見せる横浜。役者として立つうえで、映像・舞台の違いはさほど感じないそうだが、主演を務めた『武士白虎 もののふ白き虎』から、舞台では劇場のどの席からどんな風に見えるのか、観客の目も意識するようになったという。 今後も舞台、映画と注目作が続く。同年代では親友でもある高杉真宙といいライバル関係にあり、舞台『闇狩人』(5月13日より天王洲銀河劇場ほか上演)で共演を果たす。「僕が演じる我竜京介は常にバラを持っているようなタイプ。初めてのナルシスト役です(笑)。すごくキザで、普段の自分とはまるで違う役なので、振り切ってやろうと思っています。アクションも多いので、楽しみにしてほしいですね」と瞳を輝かせる。
映画では主演を務める『全員、片想い』(7月2日全国公開)が控える。「片思いがテーマになっている作品で、僕はとても純粋でピュアな青年・吉成穣を演じてます。介護施設で働いているのですが、そこでおばあちゃんに好意を持たれるんです。刺激の強い作品が多い時代だけれど、切なくて胸が苦しくなるような、繊細な作品になっています」。
本作で初共演となった橋本マナミの最初の印象は「落ち着いたお姉さん」だったそうで、共演していた際には、“愛人にしたいNo.1”と呼ばれていることは知らなかったと苦笑い。「福祉施設の恰好をしていることもあってか、そういう感じは全然しなかったんですよね。愛人云々と言われているのを知ったのは、後からです。テレビを見ていたら橋本さんが出ていて、そのときにキャッチコピーみたいに出てきて。『えっ!?』ってびっくりしました(笑)」。
今年、二十歳を迎える横浜。「いろんな役に挑戦していきたい」とまっすぐに将来を見据えながら、プライベートにも触れた。「お酒を飲めるようになりますからね。真宙も同じ年。これまでカフェで話をしていましたが、二十歳になったら一緒に居酒屋に行って話したいです」。(取材・文・写真:望月ふみ)