市川崑監督の代表作『黒い十人の女』が、バカリズムの脚本で現代版の連続ドラマとして大胆にリメイク、放送されることが分かった。主演は、1961年に公開されたオリジナル版で主役を務めた船越英二の息子・船越英一郎が担当。
自ら熱望し、父親が演じた役柄に初挑戦する。

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 妻の他に9人の愛人を持つテレビプロデューサーが彼女たちに殺害を共謀されるというストーリーを、ブラックユーモアを交えて描く本作。オリジナル版は市川崑監督、妻の和田夏十が脚本、岸恵子山本富士子中村玉緒宮城まり子、岸田今日子ら、そうそうたる女優陣が顔を揃えており、モノクロームで映し出されるスタイリッシュな映像は、未だ根強いファンがいる。

 2002年にはフジテレビにて再び市川監督、小林薫、鈴木京香小泉今日子深田恭子浅野ゆう子ほかのキャストでドラマ化、2011年にはケラリーノ・サンドロヴィッチ演出・脚本、劇団ナイロン100℃にて舞台化もされるなど、長く親しまれている。

 今回脚本を担当するのは、ドラマ『素敵な選TAXI』『かもしれない女優たち』を手掛け注目されるバカリズム。原作もの、1話完結以外の連続ドラマは初挑戦となる。バカリズムは「オシャレな映画だなあというのが第一印象でした」とオリジナル版の感想を語りながら、不倫というテーマに対して「独身の僕にはファンタジーの世界なので、自分なりに想像力を働かせて面白おかしく描ければと思います」と制作に向ける思いを明かしている。

 妻の他に9人の愛人を抱える不貞の男・風松吉役を演じる船越は「日本映画が誇る天才・市川崑、和田夏十、両氏と現在の天才・バカリズムとの出会いがとてつもない化学反応を起こす事は必至!サスペンス、コメディ、ラブストーリーetc.全てのジャンルを内包した、誰も見た事のない新しいドラマが生まれる予感がしています」と作品の出来を期待するとともにアピールした。

 ドラマ『黒い十人の女』は読売テレビ・日本テレビ系にて9月29日より毎週木曜23時59分放送。
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