【関連】『コウノドリ』宮沢氷魚フォトギャラリー
『コウノドリ』は、ペルソナ総合医療センターの産科に勤める医療スタッフたちの苦悩や、妊婦家族との関わり、生の“奇跡”を伝える心温まる人間ドラマ。シーズン1の好評を経て、綾野剛を筆頭にオリジナルメンバーが続投したシーズン2。その中で、新登場となったのが宮沢演じる赤西吾郎だ。宮沢は「できあがっているチームを崩してはいけないし、入れてもらえるのかなという不安もありました。けど、いざ撮影が始まると、皆さんが『ようこそ!』と迎え入れてくれて…、本当に感謝しています」と初日の頃を思い出していた。
インタビューを行ったのは、すでに第2話の放送が終わった頃。初回放送は、父親が仕事で不在だったため、母親と弟と自宅で一緒に鑑賞したそう。宮沢は、「放送されるまで、楽しみ半分、怖い気持ち半分でした。家族には出演シーンが『カットされているんじゃないの?』と茶化されまくりで(笑)。けど『よかったね』と言ってくれて!」と、これまで感じたことのない喜びを爆発させる。放送終了後には膨大な数のメールやSNSでのリアクションが、宮沢の元に寄せられ「温かいコメントが、今後自分の自信になっていくと思います。
もともと近しい存在であった芸能の世界を、本格的に意識し出したのは学生時代。「父のライブを久しぶりに見に行ったんです。『数時間で何千人もの人を感動させることができる仕事をしているんだ!』と目の当たりにして、『僕もいつか…』と思いました」。その後、アメリカに留学すると、思いはさらに強くなった。「向こうで生活をしているときに、『今後、自分はどうしていくのか?』と考える時間がたくさんありました。やっぱり芸能界に挑戦したいと思って、自分で調べて、今の事務所にアメリカから履歴書を送りました」と、宮沢は気合いのデビュー経緯を話す。面接を何回か重ね、合格するまで親のことは決して話さずに、自らの手でつかみ取った。 両親に相談しなかったことについて、宮沢は「今でも正解だったと思う」と、しっかりと前を見据える。「紹介してもらおうとは、全く思わなかった。両親は芸能の世界がつらいことを知っているので、むしろ反対されるだろうと思っていました。だから『入ったもん勝ちだ!』と思って(笑)」と朗らかに決意を明かした。
父とは、ときに男同士の話もする。「今まで、『強くて優しい人になりなさい』とは何百回も言われてきました。ついこの間は『堂々と、謙虚に』と。『この仕事をやる限り、自信を持って堂々と仕事をしなさい。同時に、謙虚な気持ちを忘れた瞬間、ダメになるから』と言われたので、肝に銘じています」と、宮沢は大事な言葉を伝える。ドラマでは11月3日放送の第4話にて、赤西の姿勢が大きく変わる一幕が描かれている。ドラマと共に成長するのであれば、宮沢自身も「堂々と、謙虚に」、信じた道をそのまま羽ばたいてほしい。(取材・文・写真:赤山恭子)
金曜ドラマ『コウノドリ』は、TBS系にて毎週金曜22時放送中。