俳優の小栗旬が、2021年10月スタートの日曜劇場『日本沈没ー希望のひとー』(TBS系/毎週日曜21時)で主演を務めることが発表された。小栗が日曜劇場で主演を務めるのは、『獣医ドリトル』(2010)以来11年ぶり。
【写真】『日本沈没ー希望のひとー』で主演を務める、小栗旬
本作は、小松左京の名作小説「日本沈没」に大きくアレンジを加え、オリジナルの登場人物でドラマ化。2023年の東京を舞台に、沈没という目に見えない危機が迫る中、一筋の希望の光を見出すために奮闘する人々を描く。
小栗が演じるのは、目的のためには手段を選ばず、時には強引な手法で政策を推し進めてきた野心家の環境省官僚・天海啓示役。天海は各省庁の次代を担う精鋭達を招集した“日本未来推進会議”に環境省代表として参加する中、日本地球物理学界の異端児・田所博士の“ある暴論”を通し、日本が未曾有の事態となる運命に巻き込まれていく。
天海と同じく“日本未来推進会議”に経産省代表として参加し、議長も務める有能な若手官僚・常盤紘一を演じるのは松山ケンイチ。環境省の腐敗を暴こうと必死に取材を続けている中で天海と出会う週刊誌の女性記者・椎名実梨役には杏。天海や常盤が参加している“日本未来推進会議”を発足した張本人であり、誠実さが売りで国民からの支持率が高い総理大臣・東山栄一役は仲村トオル。
そして、原作でも重要な鍵を握る人気キャラクター、田所雄介を演じるのは香川照之。田所は、日本地球物理学界の異端児として学界の鼻つまみ者扱いをされていたが、突然“沈没の危機”を訴え、事態を一変させる。最初は「インチキ学者のたわごと」と相手にされないが、状況が田所の予測した通りに進んでいき、次第にその発言が注目されるようになっていく。
本作への出演にあたり、小栗は「『日本沈没』という未だかつてない困難に立ち向かっていく作品です。
松山は「想定外の国の危機に日本人はどう立ち振る舞っていくのか、どう助け合っていくのか、どんな答えが出るのか、楽しみです。客観的に国のこととそこに生きている自分自身を見つめ直すきっかけになる作品になると思います」と本作への期待をにじませる。
TBSの連続ドラマにレギュラー出演するのは本作が初となる杏は「日本沈没というどうしようもない自然の脅威にどう立ち向かうかというキャラクターたちの姿は、今の混乱の世の中で戦っている皆様と近い気持ちで共鳴し合えるのかなと思っています。そして、演じる私たちもそのような不安や脅威を抱えつつ乗り切ることになります。これを映像として残せることは意味があるような気がしています」と真摯(しんし)にコメント。
初めての総理大臣役に緊張しているという仲村は「僕が演じる東山首相は、物語のはじめは一国のリーダーとしてはやや弱く甘い男に見えますが、逆風の中、上り坂を登った足に力がつくように、最終回を観た人たちに、困難な状況の日々でも諦めず前を向いて歩き続けた人間の未来には少し強くなった新しい自分がいる、というような希望を感じていただけるように全力で頑張ります」と抱負を語る。
本作で日曜劇場出演は11回目となる香川は「政府側の海洋環境改革方針に対し、独自の理論で徹底的に異論を唱える頑固な博士の役です。ドラマの原作は何十年も前のものですが、環境破壊問題はいま別の形でこの地球を襲っています。その意味でも我々には、未来まで持続可能な環境への取り組みが不断に求められている。日本が沈没するという、かつては荒唐無稽と思われたテーマを通して、地球が現在抱えている多くの課題を、改めてこのドラマで訴えていきたいと思っています」と意気込んでいる。
日曜劇場『日本沈没ー希望のひとー』は、TBS系にて2021年10月より毎週日曜21時放送。