新型コロナウイルスの影響もあり何かと暗い話題が多かった2020年。そんな中でも、テレビやスクリーンを通じてメキメキと頭角を現したブレイク女優たち。

一口にブレイクと言ってもそのきっかけや過程はいろいろ。ここでは2020年の顔とも言えるさまざまなブレイク女優をピックアップしてご紹介しよう。

【写真】上白石萌音&浜辺美波ら、2020年のブレイク女優たち!

■主演ドラマが2020年に社会現象を巻き起こした上白石萌音

 2020年上半期のテレビ界を席巻した作品といえば、佐藤健ふんするドSなイケメン医師と上白石萌音ふんする新米看護師の恋模様を王道なラブコメスタイルで活写した『恋はつづくよどこまでも』(TBS系)。初回放送こそ視聴率10%を切っていたものの、回を追うごとに視聴率は右肩上がりを続け、最終回は平均視聴率が15.4%を記録した。

 本作でゴールデン・プライム帯連続ドラマ初主演となった上白石は、仕事にも恋にも猪突猛進な主人公・七瀬を熱演。愛きょう満点のルックスと抜群の演技力で視聴者の共感を集めると、相手役の佐藤との抜群のコンビネーションで笑いと感動、そして胸キュンを提供した。

 SNS上では「#恋つづ」として親しまれた本作は、ツイッターJapanが発表した「2020 もっとも使われたハッシュタグ:番組」で「#半沢直樹」を抑えて第5位にランクイン。またYahoo!JAPAN発表の「Yahoo!検索大賞2020」では、大賞と俳優部門賞を佐藤健が受賞し、女優部門を上白石萌音が受賞するなど、改めて注目度の高さを見せつけた。

 このドラマで女優として大ブレイクを果たした上白石は、2021年1月期放送の『オー!マイ・ボス!恋は別冊で』(TBS系)で「火曜ドラマ」に帰還。さらに2021年度後期放送のNHK連続テレビ小説『カムカムエヴリバディ』(NHK総合ほか)では、深津絵里川栄李奈と共に初のトリプルヒロインとして主演を務めることも決定している。

■テレビ、スクリーンでとにかく露出が目立った浜辺美波

 1本の主演ドラマが社会現象にまで発展した上白石萌音に対して、テレビドラマや映画、CM、雑誌などメディアを問わず露出が相次いだのが浜辺美波だ。

 2011年の芸能界デビュー以降、数々のドラマや映画で印象に残る演技を見せてきた彼女だったが、2020年2月にスタートしたドラマ『アリバイ崩し承ります』(テレビ朝日系)では、満を持して民放プライム帯連続ドラマで初めての主演を務めることに。
以降は8月スタートの『私たちはどうかしている』(日本テレビ系)と10月スタートの『タリオ 復讐代行の2人』(NHK総合)で立て続けに主演を担った。

 さらに、スクリーンでは8月公開の『思い、思われ、ふり、ふられ』、12月公開の『約束のネバーランド』でも主演を務めるなど、文字通りの“主演作ラッシュ”といえる大活躍。さらにテレビCMへの出演や雑誌の表紙にも多数登場したことで、まさに“見ない日はない”といった状況に。そんな追い風に乗って6月、インスタグラムに公式アカウントを開設すると、わずか2ヵ月後の8月にはフォロワー数が100万人を突破。ネット上でもブレイク女優としての人気の一端を見せつけた。■小芝風花・関水渚・森七菜 知名度&人気が急上昇したブレイク女優たち

 2019年1月期に放送されたドラマ『トクサツガガガ』(NHK総合)で連続ドラマ初主演を務め、コメディエンヌとしての才能を遺憾なく発揮した小芝風花も、2020年はさらなる飛躍の年に。4月期放送の『美食探偵 明智五郎』(日本テレビ系)にヒロイン役で出演すると、8月スタートの『妖怪シェアハウス』(テレビ朝日系)で民放連続ドラマに初主演。さらに、2021年は1月スタートの主演作『モコミ~彼女ちょっとヘンだけど~』(テレビ朝日系)も待機中。すっかり主演女優のイメージが定着した。

 2019年公開の映画『町田くんの世界』では1000人を超えるオーディションを勝ち上がり主演に抜擢された関水渚。今年は1月公開の『カイジ ファイナルゲーム』でヒロイン役を務め、興行収入35億円を記録した『コンフィデンスマンJP プリンセス編』にも出演。実力派俳優が大挙出演した本作の中、フレッシュな笑顔で観客を魅了した。
さらに9月には山田涼介田中圭がタッグを組んだ『キワドい2人‐K2‐池袋署刑事課神崎・黒木』でもヒロイン役で活躍した。

 そして先日、大好評のうちに幕を閉じたドラマ『この恋あたためますか』(TBS系)で連続ドラマ初主演を務めた森七菜も、今年ブレイクを果たした女優の一人。2020年は1月に歌手としてメジャーデビューし、春にはヒロインの妹役で出演したNHK連続テレビ小説『エール』(NHK総合)もスタート。2021年は主演映画『ライアー×ライアー』の公開も待機している。

 若き実力派からニューカマーまで、今年もたくさんの才能がブレイクしたエンタメ界。2021年はどんなスターが登場するのか期待は尽きない。(文・スズキヒロシ)

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