乃木坂46の1期生・生田絵梨花と松村沙友理。グループの派生ユニット「からあげ姉妹」としても活躍する2人が、人気シリーズ『賭ケグルイ』に出演する。
【写真】松村の背後で見せる、生田の表情に注目 生田絵梨花&松村沙友理の撮り下ろしグラビア
■撮影期間中は歌番組でも「にらんでしまっていました(笑)」
『賭ケグルイ』は、河本ほむら、尚村透のコミックを原作に、女優・浜辺美波を主演としてテレビドラマ化、映画化されている人気シリーズ。今回、生田はドラマ『賭ケグルイ双(ツイン)』に、松村は『映画 賭ケグルイ 絶体絶命ロシアンルーレット』に出演する。
――生田さん出演のドラマ『賭ケグルイ双(ツイン)』は、庶民の女子高校生・早乙女芽亜里(森川葵)を主人公に、蛇喰夢子(浜辺)が学園に転校してくる“以前”を描く物語。本作で生田さんが演じたのは、強大な権力で学園を牛耳る生徒会の美化委員長・三春滝咲良です。凛(りん)とした立ち姿が印象的なキャラクターですが、役づくりではどんな工夫を?
生田:設定に「武士のようなたたずまい」とあったので、常にきちんとした姿勢を意識していました。また、どんな場面でも無駄な動きをしないようにすると同時に、目で強く見せるのも大事だなと思って。原作を読んだら、三春滝のまつげが印象的だったんです。だから、彼女に近づけようとまつ毛美容液を使ってみたら、撮影期間中にすごく伸びました(笑)。
――ほかの現場でもついにらみをきかせて、マネージャーさんに「三春滝か!」と突っ込まれたそうですが…。
生田:撮影期間中に音楽番組へ出演したとき、カメラ目線でニコッとする場面でもにらんでしまっていました(笑)。
――松村さんは過去作に続き、『映画 賭ケグルイ 絶体絶命ロシアンルーレット』に出演。2019年5月公開の『映画 賭ケグルイ』から約2年ぶりに、生徒会の広報であり表と裏の顔を持つアイドル・夢見弖ユメミを演じました。久々の撮影には、どのような気持ちで臨みましたか?
松村:2年ぶりにシリーズへ出演できたのは、純粋にうれしかったです。ただ、台本を渡されてから撮影までの間は「久しぶりだけどきちんと演じられるかな」と不安もありました。でも、前作を見返したらすんなりユメミちゃんが降りてきてくれて。表と裏を見せるシーンもちゃんとあったし、大好きな役を楽しみながら演じられました。
――撮影現場の空気感はどうでしたか?
松村:過去作では、役員でありながら生徒会の方々とお会いする機会が少なかったので、今作は共演シーンが多くてうれしかったです。これまでは、キャラクターの濃い役員のみんなを「すごいな」と画面越しに見ていたから(笑)。その空気感を間近にできたし、カットがかかってからもキャラクターに徹している出演者の皆さんを見られたのもすごくいい経験でした。■『気づいたら片想い』当時に2人で語り合った
――お2人が出演する『賭ケグルイ』シリーズは、浜辺さん演じる主人公・蛇喰夢子、森川さん演じる早乙女芽亜里、そして、高杉真宙さん演じる2人のクラスメイト・鈴井涼太の友情とも仲間ともライバルとも言えない“関係性”も魅力です。作中の3人がギャンブルを通して絆を深めたように、生田さんと松村さんも、お互いの距離がグッと近づいた出来事を覚えていますか?
生田:確か、8thシングル『気づいたら片想い』だっけ。
松村:(笑)。うんうん。
生田:『気づいたら片想い』をリリースした頃、地方遠征で一緒の部屋に泊まったんです。メンバー同士がランダムに2人ずつの組み合わせを作ったときに、たまたま。当時はお互い落ち込むことも多い時期だったので、日頃から溜まっていたことをいろいろと話し合いました。その場の締めくくりとして「でもさ、いつか2人でユニットを組みたいよね」「それをモチベーションにして頑張ろう」と言ったのが、振り返ると、からあげ姉妹にもつながっていたんだと思います。
――からあげ姉妹として、今やアニメ『ポケットモンスター』(テレビ東京系/毎週金曜18時55分)の主題歌『1・2・3』を担当するまでになりました。松村さんは、当時を覚えていますか?
松村:覚えてます。乃木坂46の活動に慣れてきて、周囲が見えるようになってきたからこその悩みも増え始めた頃でした。『気づいたら片想い』をリリースしたのは3年目で、1~2年目は何をやっているのか自分でも分からないほどがむしゃらだったから。冷静に考えられるようになって、いろいろと考えていた時期だったと思います。
――同じ部屋で語り合い、お互いのモチベーションを上げられたと。
生田:頑張ろうと思えたし、マツもアイデアマンなのでやりたいことをいろいろと伝えてくれたんです。私も気持ちが高まり、好奇心が湧いてきて(笑)。そのあと、2人で企画書みたいなモノも作りました。
松村:懐かしい(笑)。
生田:誰からも言われていないのに、曲のイメージを膨らませました。童謡の『おべんとうばこのうた』みたいに「ちっちゃい子たちも歌ってくれる曲を」とか。決まってないのに「MVのコンセプトは…」とプレゼンして(笑)。
――そこから10thシングル『何度目の青空か?』の個人PVなど、ユニットとしての活動が実現していきました。
生田:そうそう。からあげ姉妹のユニットがかなった後も、自分たちで考えたコールをスマホで撮影したり。マツといると、ワクワクする出来事がすごく多いなと思います。
――からあげ姉妹は、お2人の結晶ですね。
生田&松村:(笑)
生田:ポケモンまで行っちゃったのはすごい話。
松村:本当にすごいです。■結成から10年、8人になった1期生の信頼関係「肩の力が抜ける感じ」
――2011年の結成から今年で10年目。昨年10月に中田花奈さんや白石麻衣さんが卒業して、乃木坂46の1期生は8人となりました。結成当時からは人数も少なくなった今、それぞれの関係性は変化しましたか?
生田:本当に少なくなっているし、無意識に変化へ対応しようとしています。でも、1期生だけになった瞬間、ふと、いい意味で肩の力が抜ける感じになるというか。何も考えずに接することができるし、自分にとっては“第一の家族”のように一緒にいると落ち着きます。
松村:1期生に対しては、この子たちがいれば何が起きても任せられる、みたいな気持ちになる瞬間が多いです。私は心配性で不安になることも多いんですけど、1期生とのお仕事のときは、「この子たちなら大丈夫」と安心する瞬間もたくさんあって。年月を重ねたからこその信頼関係もあり、頼れる存在になっていました。
――いっぽう、後輩の皆さんとの関係性は?
生田:みんな、大人だなと思います。
松村:確かに。すごく分かる(笑)。
生田:後輩の子からイジられるときもあるし、そのくだりもけっこう好きなんです。気を使わないで接してほしい気持ちも常々あるし、距離が縮まっている感覚もあります。だから、私からも後輩の子には無駄がらみしちゃいます(笑)。
松村:私はもう、孫のように見守っています。何をしていてもかわいい(笑)。それに、後輩の子たちを見て「アイドルとは何か?」を学んでいます。元々、私はアニメが好きなままグループへ入ったので、加入した当時は3次元のアイドルをほとんど知らなかったし。だから、一緒に活動してきた1期生のみんなはアイドルとしてよりも、人間として尊敬してきたというか…。
生田:確かに、今も(1期生を)アイドルとして見ていないかも。
松村:うんうん。1期生はとにかく、人間として「この人たちはすごい」と思ってきたから(笑)。後輩の子たちが入ってきてようやくアイドルを見る人たちの気持ちも分かったし、ファンの皆さんから「こんな風に見られているんだ」と気がつけました。(取材・文:カネコシュウヘイ 写真:ヨシダヤスシ)
生田絵梨花が出演するドラマ『賭ケグルイ双(ツイン)』は、3月26日よりAmazon Prime Videoにて毎週金曜に2話ずつ独占配信中(全8話)。松村沙友理が出演する『映画 賭ケグルイ 絶体絶命ロシアンルーレット』は、4月29日より全国公開。