3月28日の無観客配信ライブ「9th YEAR BIRTHDAY LIVE ~2期生ライブ~」で、乃木坂46を卒業した堀未央奈。アイドルから女優へ。
【写真】堀未央奈 24歳の美しい姿、大胆カットも 『乃木坂46卒業記念 堀 未央奈 1stフォトブック いつのまにか』先行カット
■“卒業直後”の今の心境「グループへの愛は変わっていない」
――乃木坂46を卒業して2週間。「乃木坂46・堀未央奈」から「堀未央奈」として歩き始めた“今”の気持ちは?
堀:卒業しても、乃木坂46の活動は追っているんです。だから、実感は少しずつ湧いているけど、グループに対する愛は変わっていません。今日は誰が何の仕事をしているのか、どの番組に出演するかもチェックしていて。メンバーからも話を聞いています。(キャプテンの秋元)真夏さんや同期の子たちとも連絡しているし、卒業後の寂しさもあんまりないです。
――距離感は変わっていないようですね。仕事やプライベートでの変化は?
堀:朝起きるのは早くなりました。たぶん、グループのときより責任感が強くなったから。
だから、朝も「ヤバい。ちゃんと起きなきゃ!」とプレッシャーが増してきて。以前からすんなり起きていたけど、より慎重にするため、目覚し時計を1つから2つに増やしました(笑)。
――(笑)。移動中や仕事の合間も過ごし方は変わりましたか?
堀:やっぱり、グループのときはみんなと一緒にしゃべっていたから。最近は、台本を覚えたり、1人での作業が増えてきました。誰かと話す機会も減ってきて、ちょっと寂しさも感じます。メンバーと一緒のときは、昨日話していた話題の続きを今日話すとか、学校みたいな感じだったので。もちろん、1人になってからのお仕事でいろんな人たちと話すのも新鮮で楽しいし、環境の変化に慣れていかなければと思っています。
――グループを離れたからこそ、心配な部分もありますか?
堀:例えば、仕事の現場へ向かうにも、グループではメンバー同士で「行き方はこうだよね」と共有していたんです。
――メンバーでいた当時から、慎重な一面は変わらずですか?
堀:グループを卒業してから、より慎重になった気はします。元々、心配性なんです。それに、芸能界へ入るタイミングでお母さんから「あいさつと遅刻だけは気をつけなさい」と言われていたので。メンバーとしても社会人としての自覚を持たなきゃと常に思っていたし、今でも、その意識は変わってないです。
■卒業ライブ翌日は「泣きすぎて、目がパンパン」
――アイドルを卒業した「2期生ライブ」では、どのような気持ちでステージへ立っていましたか?
堀:楽しかったです。当日は、オープニングの衣装も提案させていただいたのが思い出深くて。それに、やっぱりライブが好きだと思えました。歌って踊るのがすごく好きなので、ライブ中はずっと「最後になるのは嫌だな。
――全23曲披露した中で、卒業への思いが強く込み上げた曲は?
堀:本編最後の「ゆっくりと咲く花」は、印象的でした。音源化されていないけど、いつかアルバムとかに入ったら、もう一度聴いてみたいと思える曲です。この曲は、昨年の配信ライブ(※1)用に秋元(康)先生が2期生に向けて書いてくださったものなんです。
自分たちに寄り添い、思いを代弁してくれたかのような歌詞の曲だから、ステージではみんな泣いていたと思います。私も、何となくではなく、歌詞の意味をかみ締めながら歌っていて。心に強く染みてきたし、曲の力もあって、切なさや悲しさに浸っていました。
※1:2020年3月7日配信「乃木坂46 幻の2期生ライブ @ SHOWROOM」。東京・国立代々木競技場第一体育館での有観客ライブがコロナ禍で中止に。その振替公演だった。
――最後の曲「アナスターシャ」では、先輩の1期生や後輩の3~4期生が登場するサプライズもありました。
堀:みんなに気が付いた瞬間はフリーズしました。全然リハーサルと違ったから。リハーサルでは、2期生が横並びでギュッと集まり、歌う流れを何度も確認していたんです。本番では、私も意気揚々と歌っていたので(笑)ビックリして。ステージの後ろから近づいてきても気配も感じず、本番までどこに待機していたのかも分からないほど。でも、最後の最後で会えて良かったなと思いました。
――ちなみに、全編にわたり涙を流したライブの翌日。29日の朝は何をしていましたか?
堀:ライブで泣きすぎて、目がパンパンで萎(な)えていました(笑)。朝起きたら、ボクシングの試合に出たのかと思うほど、目が腫れていたんです。でも、夕方から仕事があったので、それまで一生懸命に目を冷やしていました。■噂の姉と初共演「堀未央奈の本体は、姉と言ってもいいくらい」
――乃木坂46メンバーとして最後の仕事が、卒業記念フォトブック『いつのまにか』です。その中でも「24歳の“今”の姿を記録できて良かった」と思えたカットは?
堀:白いファーに包まれたカットは、1st写真集(『君らしさ』)を見ていただいた方ならば「あっ!」と思ってもらえるはず。
――同期メンバーとのコラボ企画「最後の2ショット」では、堀さんがそれぞれの衣装やメイクをプロデュースしました。7人のコーディネートを決める中で、一番悩んだ方は誰でしたか?
堀:新内眞衣ちゃんでした。大人っぽいイメージもあるし、美脚のイメージもあったから。どうすればまいちゅん(新内の愛称)の良さを残しつつ、新鮮さを出せるかはけっこう悩みました。最終的には、程よく大人っぽさを出しつつ、抜け感やピュア感をメイクやファーで表現できて、いい感じになったので良かったです。
――新内さんとは反対に、イメージしやすかったメンバーは?
堀:(寺田)蘭世です。一緒に買い物も行くし、かわいいと思うモノが一緒なんですよ。普段から「こういう服を着たいよね」とよく話していて。今回のコーディネートでは、お互いのキャラクターとして「王道より、海外っぽい制服にしよう」と話しました。
――フォトブックでは、知る人ぞ知る“隠れた有名人”だったお姉さんとの初共演も果たしました。
堀:ファンの方々が「お姉さんがついに登場」と楽しみにしてくださって。ずっと応援してくれているし、私が、メイクやファッションに興味を持ったのも姉がきっかけだったんです。堀未央奈の本体は、姉と言ってもいいくらい(笑)。グループにいたときも「メイクをこうした方がいいよ」「ここを痩せた方がいいよ」と常にアドバイスをもらっていました。
実は昔、乃木坂46のメンバーとして歌番組(※2)で「年下の男の子」を歌ったとき、メイクをしてくれたのも姉だったんです。家で“たれ目メイク”にしてもらったら、ファンの方からも反響が良く「お姉ちゃん、すごい」と思って。姉に改めて教えてもらって、自分でも率先して“たれ目メイク”をするようになりました。
※2:2019年放送『THE MUSIC DAY』(日本テレビ系)■女優として「もっと他人より努力して、頑張らなくてはいけない」
――フォトブックのインタビューでは「一から女優を目指します」と決意表明していました。ただ、乃木坂46の時代も映画『ホットギミック ガールミーツボーイ』などに1人で出演していました。それでも、あえて「一から」と宣言した理由は?
堀:もちろん、お芝居の現場では“1人の堀未央奈”としてたくさんの壁にもぶつかったし、“アイドルだから”と見られないようにと思っていました。でも、“アイドルだから”と優しくされていた部分もあっただろうし、救われていた部分もいっぱいあっただろうと感じていて。
これから演技を本業にしていく以上は、同じ気持ちではいけないと思っているんです。先輩である俳優さんや女優さんと比べたら、実力も経験も足りていないひよっこですし。もっと他人より努力して、頑張らなくてはいけない思いもあるから、腹をくくっていこうと考えています。
――例えば、乃木坂46の卒業生・白石麻衣さんはYouTubeでの発信にも積極的です。堀さんはすでにインスタグラムを開設していますが、ほかの選択肢も含め、さらなる自己発信への意欲は?
堀:やってみたいです。お芝居の世界でちゃんと輝きながら、自分が「いいな」と思ったことや、身につけてきた経験をたくさん発信したくて。フォトブックにもたくさんの“好き”を詰め込んだけど、興味も広げながら、いろんな女の子と一緒に“かわいい”を共有していければいいなと思います。(取材・文:カネコシュウヘイ 写真:ヨシダヤスシ)
『乃木坂46卒業記念 堀 未央奈 1stフォトブック いつのまにか』は主婦と生活社より発売中。価格は1980円(税込)。