女優の吉高由里子が15日、主演ドラマ『最愛』(TBS系/毎週金曜22時)のインタビューに、俳優の松下洸平、井浦新と共に登場。「一生懸命かっこつけています」という役柄や共演する松下や井浦の印象を明かした。



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◆“今までにない”吉高由里子&松下洸平を新井順子プロデューサーが熱望

 『アンナチュラル』『MIU404』(共にTBS系)のプロデューサー・新井順子と演出・塚原あゆ子が手掛ける完全オリジナルとなる本作は、殺人事件の重要参考人となった実業家・真田梨央(吉高)と、梨央の初恋の相手で事件の真相を追う刑事・宮崎大輝(松下)、あらゆる手段で梨央を守ろうとする弁護士・加瀬賢一郎(井浦)の3人を中心に描く濃密なサスペンスラブストーリー。

 8月末にクランクインして1ヵ月半。初回放送を目前に控え、吉高は「ワクワク感と緊張感があって。1話を先に観て『面白い』と言ってくださる人が多いので、たくさんの人に見てもらえるとうれしい」とニッコリ。松下は「この1ヵ月半は濃厚で目まぐるしくて」と振り返り、1話を見た感想を「自分が出ていることを忘れて、気付いたらぎゅっと手を握ってしまうくらい次の展開が気になって。ドキドキしたり、怖くなったり、いろいろなものが詰まった第1話です」とアピール。井浦は「役や物語がどのように視聴者に伝わっていくのかドキドキしています」と期待を寄せた。

 吉高は、新井Pがドラマ『わたし、定時で帰ります。』(TBS系・19年)の結衣(吉高)が倒れた晃太郎(向井理)を起こすシーンを見て、自身主演の作品を作ろうと思ったと言われたことを明かし、「何もない0から作品を作ろうと、1、2年前から話を練っていただいて。新井さんから『今までにない吉高由里子を見せてくれ』と言われ、頑張っている最中です」と告白。

 松下は『MIU404』へのゲスト出演がきっかけだったそうで、「僕は今まで穏やかな役柄が多かった中で、『今までにない松下洸平が見たい』と僕も同じことを言われて」と照れ笑いし、「でもそういう一面を引き出してもらえるのは、俳優にとってはチャレンジで貴重な経験。成長につながるので、二つ返事でお返事しました」と回顧。
また「プレッシャーはありますが、やらせていただくからには、この作品が最後でもいいと思えるくらいの意気込みで撮影に臨んでいて。幸せな時間を過ごしています」と爽やかな表情で語った。

 井浦は新井・塚原作品は『アンナチュラル』以来になるが、「お話をいただいた時はうれしかった」と言い、「『アンナチュラル』に出演されていた人たちが新井さんや塚原さんとどんどん仕事をしていく姿を拝見していて、これは嫌われたと思っていました。ちょうどいいタイミングで声をかけていただいたので、腐らずにすみました」と打ち明けていた。◆松下洸平&井浦新が絶賛! 現場で感じた吉高由里子の才能

 3人は演じる役についても言及。吉高は梨央について「天真爛漫な太陽みたいな人ですが、ある事件をきっかけに自分の気持ちを全部箱にしまって大人になった感じで。自分を強く見せようとしているけど、もろい部分もあって。目標を貫く気持ちは人一倍ある子」と表現し、「今まで等身大の親近感のある役が多かったので、シャキッとした服を着て、スッとしゃべる女社長は私じゃないなと。(撮影の)直前までヘラヘラしているので照れくさいですね。切り替えて、一生懸命かっこつけている感じです」と苦笑い。

 松下は梨央の初恋の相手・大輝について、「すごく熱いですが、恋愛は奥手で不器用」と言い、「今まで僕が演じてきた役柄と違う。『お前』呼びなど、普段は絶対しないしゃべり方をするので、新鮮で楽しんでいます」と告白。
井浦は梨央を守る加瀬を演じるが、「だいぶ不器用で、シンプルなマインドの役。大輝と道は違えど、似ているタイプ」と分析していた。

 吉高は昨年、松下と共演経験があるが、「前回の現場は3日ほどしかなく、もっと共演できたらと思ってたので、こんなにすぐ共演できたのはうれしい」とはにかみ、「周りの人を引き付けられる関係性になればいいな」と期待。井浦とは「10代、20代に続き、今回3度目。昔から知ってくれている人なので、いると安心して心強いですね」と感謝していた。

 一方、松下は吉高の印象を「前回はラブコメで楽しい思い出しかない現場だったので、今回のサスペンスはどういう感じなのかと想像してましたが、以前ご一緒した時の吉高さんと何にも変わらなくて」と明かし、「どういう作品だろうと芯がぶれない。カメラが回った瞬間に変えられるすごい人」と絶賛。井浦は吉高について「どんな役でも自分に引き寄せていく。今回はある意味2つの顔を出せないといけないけど、それも無理して見えないんです。役が自分にちゃんと落ちているのは才能だと思う」と賛辞を送った。

 これまでヒット作を生み続けてきた新井P&塚原監督の魅力を問うと、吉高は「塚原さんは演出する際に、助監督を通さず直接伝えてくれるので、愛情深く感じて。あと絶対否定しないんです。
新井さんは周りを引き込む求心力が大きい方ですね」と回答。松下は「2人に共通して言えるのは、作り手の目線と視聴者の目線がすごく明確に見えているのがすごい」と言い、「監督は引き算のお芝居を常に教えてくれます」と感謝する。井浦は「誰が犯人という面白さをもしっかり描きながら、主演だけではなく登場人物すべての人と関わりあって生まれるドラマを作っているのは本当に素晴らしい」と絶賛していた。(取材・文:高山美穂)
 
 金曜ドラマ『最愛』は、TBS系にて今夜10月15日より毎週金曜22時放送(初回15分拡大)。

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