SMAPの独立を阻止したジャニーズ事務所が、元マネジャーの飯島三智氏と親しかったテレビ局のプロデューサーらに、不審なカネの流れがなかったかどうか聴き取り調査をしているというウワサがある。あるテレビ関係者は「飯島さんが、業界でよくある“ウラの見返り”などを得ていなかったか調べていると聞く」と話しているのだ。



 テレビ界で有名なウラ金といえば“キックバック”がある。かつてNHK紅白歌合戦』のプロデューサーが数年間にわたって約6,000万円の番組制作費を着服していたり、テレビ朝日の有名なプロデューサーが制作会社に支払った額を還流させる形で自身の懐に入れ、懲戒免職となったりしたことなどが知られるが、ほかにも人気タレントのスケジュールを優先して確保してもらうため、テレビ局の人間が事務所サイドを接待するケースもあるという。

 現在まで、飯島氏がそうした不正に関与したという具体的な話は聞こえてこないのだが、「確かにこれだけ長く現場でワンマンな采配を振ってきた彼女が、100%クリーンとも思えない」と前出関係者。もし、ジャニーズが徹底調査すれば、何かしら出てくるのではないかとみているわけだが、ここにきてそんなことをひそかに調べようとするジャニーズ側には、どういった意図があるだろうか?

「ひとつは、飯島さんの弱みを握っておきたいということじゃないですかね。彼女は今回、会社にとって背任とも受け取られかねない独立を画策したので、懲戒解雇になってもおかしくはなかったんですが、実のところその証拠は乏しいみたいで、通常の退職扱い。マスコミでは独立の動きが先にキャッチされましたが、具体的にSMAPの面々を引き抜いて独立しようとしたという証拠はほとんどなく、メンバーの自主的な動きであれば罪には問えない。
ただ、飯島さんがジャニーズの内部事情をかなり熟知しているので、それが他の芸能プロなどに流れることは避けたいはず」(同)

 一部では、飯島氏は今春から知人の経営するIT企業に役員として入るともいわれているが、その企業の広報は「そんな話は一切、聞いてない」と否定しており、芸能界での仕事を継続する可能性は残っている。SMAPのマネジメントで、歌って踊るだけではないジャニーズタレントの新境地を開拓したその実力は、他の芸能プロにとっても魅力で「ある事務所の役員は『月200万円の報酬を支払ってでもほしい』と言っていた」と前出関係者。もし飯島氏が業界内に残るなら、なおのことジャニーズ事務所は、彼女に対して一定の抑止力は持っておきたいところだろう。

 SMAPに付き添った長い年月の間、テレビ界では番組スタッフによる「飯島詣で」と呼ばれる、彼女のご機嫌伺いが有名だった。飯島氏の一言で共演タレントが決まり、好き嫌いひとつで番組の方向性が決められたといわれる。

「『宇宙戦艦ヤマト』の実写版映画が原作とまるで別モノになったのも、木村拓哉を主演に起用させた飯島氏がシナリオに口を出しまくったからだと聞きますし、木村が他の出演作でも『木村拓哉』以外の何者でもない演技しかできないのに仕事が続くのも、飯島氏のおかげだった」(同)

 ジャニーズを抜けてもその強烈な物言いが通用するかはわからないが、飯島氏の剛腕は、ジャニーズ事務所にとっても脅威ななのだろう。


 ある芸能リポーターは「どう見ても、飯島さんは相当なカネを持っている感じ」と言っていたが、業界の慣例であるウラ金で財を成したかどうかは定かではない。しかし、極秘調査のウワサは、気になるところである。
(文=ハイセーヤスダ)