主演の北川景子にとって「初の当たり役」だと話題の連ドラ『家売るオンナ』(日本テレビ系)。美人すぎるがゆえの無表情ぶりが枷となり、ネット上ではすっかり「大根役者」のレッテルを貼られている北川ですが、彼女にとってこれが代表作になりそうな予感です。



 そんな同作の第3話(27日放送)の平均視聴率は、自己最高の12.8%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)。これは、放送中の民放連ドラの中でも最高記録です。もしかしたら、北川の夫・DAIGOは、ビンビンのAGTN(アゲチン)なのかもしれませんね。

 ちなみに、第3話のゲスト俳優は、3年前に東宝芸能からホリプロに移籍した途端、メディア露出が減った感のあるはいだしょうこおねえさんと、6年前に発表したヘアヌード写真の衝撃が今だ抜けない中野裕太。前回に続き、なかなか渋い人選です。

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 さて、三軒家万智(北川)が異動してきてからというもの、成績のいいテーコー不動産・新宿営業所ですが、課長の屋代(仲村トオル)が突然、「サンルーム付きの一戸建て」「バス・トイレ2組付マンション」「3階建ての狭小住宅」の現地販売を企画。
社員の白州(イモトアヤコ)、庭野(工藤阿須加)、足立(千葉雄大)らに担当を割り振りますが、「不動産屋になるために生まれてきた」と豪語する三軒家は、「自分で売ったほうが早い!」「全部まとめて私が売ります!」と、序盤から瞳孔開きっぱなし。これはなんでしょうか? 性癖でしょうか? 家を売るとオーガズムに達するのでしょうか?

 それはいいとして、3軒の現地販売は、「サンルーム付きの一戸建て」が、辺見マリ演じる金持ちマダムにあっさり売れたものの、残り2軒は苦戦。そんな中、はいだ演じる桜が、御茶ノ水のワンルームマンションを売りたいとやってきます。三軒家が査定に訪れると、そこは物に占拠された“汚部屋”。そこで、三軒家は1枚の写真を、意味ありげに“チラ見”します。

 この直後、最低限の物のみで暮らす“超ミニマリスト”の博人(中野)から、「一軒家を売って、ワンルームに住み替えたい」との連絡が。
早速、桜のワンルームを紹介すると、2人は偶然にも元恋人だったことが発覚。途端に「僕がついてるから、一緒に捨てよう!」「博くんがそばにいたら、もしかしたら捨てれるかも」と恋が再燃し、「ブチュ~ッ」とおっぱじまってしまいました。はいだにとって、これが初ドラマ&初キスシーンだそうですが、全然話題になっていないのが悲しいですね。

 と思いつつ、はいだのブログを見てみたら、「キスシーンは、自分が思ったより話題になっていて」と綴られていました。どこかで話題になっているそうです。すみませんでした。


 さて、一度は復縁したものの、やっぱり物が捨てられないことから、博人に愛想をつかされてしまった桜。「捨てられないから、また博くんに捨てられちゃって……」と泣く桜ですが、三軒家は、白州が宅間(本多力)が営業に苦戦している「3階建ての狭小住宅」を2人に紹介。1階の三畳一間を博人の部屋に、3階の六畳一間を桜の部屋にし、2階のダイニングキッチンで一緒に食事することを提案。今の価値観を変えることなく、同居できる空間を手に入れた2人は、この家でやり直すことになりました。

 桜のマンションで博人の写真を見つけた時から、「狭小住宅」を売りつけるシナリオを描いていたという三軒家。庭野が「人の心までいじくるなんて、やりすぎ」「あの2人が不幸なことになったら、どうするんですか」と詰め寄るも、三軒家は「そんなこと、私のしったこっちゃあない! 私の仕事は、家を売ることです!」と冷たく言い放ち、第3話は終了です。


 これまで、劇中の前半で登場した売り家を、ゲストが終盤で三軒家に売りつけられる、というパターンが続いていましたが、今回はそんな欠点をうまくカバー。最初に、特徴の異なる3軒が登場した上に、桜が1軒売りに出したため、後半までオチが予想しずらい展開になっていました。

 また、『家売るオンナ』の勝因は、なんといっても登場人物がわかりやすく、シンプルなところにあると思います。これは、俳優をあちこちからかき集めた結果、脚本も画的にもごっちゃごちゃになっている松嶋菜々子主演『営業部長 吉良奈津子』(フジテレビ系)に見習ってほしい点です。あ、こちらには、AGTNのDAIGO出ていました。あはは。

(文=どらまっ子TAMOちゃん)