先日、豪シドニーに住む青年がナメクジを飲み込むという無謀な挑戦をした結果、寄生虫が脳に侵入。髄膜脳炎を引き起こし四肢麻痺となってしまうというニュースが報じられた。



 そんな折、中国では、カエルを食した女性が死亡する事件が発生した。

 ニュースサイト「中国網」(3月13日付)によると、広西チワン族自治区桂林市で、ある夫婦が食中毒で病院に緊急搬送された。この夫婦は、搬送される前にヒキガエルと、その卵を食していたという。

 その後、妻は死亡。一命を取り留めた夫によると、彼らは過去に何度も野生のヒキガエルを捕まえ、調理して食べていたという。しかし今回、出来心でヒキガエルの卵も食べてみたところ、こうした惨事となってしまったようだ。


 この夫婦の治療を担当した地元の人民病院の医師によると「ヒキガエルの皮膚や血液などには、大変強い毒性があり、特に後頭部の耳腺からは神経毒を分泌している。調理の際に、加工や処理が不十分だと、めまい、頭痛、吐き気、下痢などの症状が現れることがあり、重症化すると、肝臓や腎臓に深刻な悪影響を与えるだけでなく、心臓の動きを止め、死に至らしめることもある。ヒキガエルの卵にも同様の毒性があるので、こういった野生のカエルを素人が食べることは推奨できない」としている。

 一方で中国では日常的にカエル肉を食べる地域も多く、カエル料理を提供する飲食店も多い。

 適切に調理された食用ガエルは、ブランド鶏肉にも勝る上品な味だ。しかし、そこは食品偽装が横行する中国。
現地飲食店のメニューで見かけても素人は手を出さないほうがよさそうだ。
(文=青山大樹)