『ものまね芸人151人がガチで選んだ いま本当にスゴい!ものまねランキング2022』(テレビ東京)公式サイトより

 テレビ東京の手に掛かると、良い意味でここまでメチャクチャになるのか──。

 テレ東で8月11日に『ものまねのプロ152人がガチで選んだ本当に似てる!“歌ものまね”ランキング』という番組が放送されたが、その内容がまさに“カオス”だった。

「この番組は、ものまねタレントにアンケートを取り、それをランキング形式で紹介するもの。“歌ものまね”というタイトルですが、ガチで歌声がそっくりな人のほか、ネタとして面白い人、さらに顔がそっくりな人まで、バラエティ豊かなラインナップで構成されていました。

 短い尺で登場する推薦人も見どころのひとつで、“アパホテルの社長”、“立川志らく”、“草間彌生”、“ロンブー淳”、“すしざんまいの社長”などは、パッと見だと完全に本物。一方、歌を披露する出演者の中には、見慣れた人に混じってテレビ出演が初めての素人も何人かいましたが、そのレベルは極めて高く、小田和正や桑田佳祐、ミスチルの桜井和寿らの歌声には司会の出川哲朗やゲストたちから感嘆の声が上がっていました」(テレビ情報誌記者、以下同)

 カラオケに行くとついアーティストのマネをしてみたくなるものだが、それが高じればテレビにも出られるということか。ただ、今回の番組がスゴかったのは歌まねだけではなかった。

「ランキングの合間にネタコーナーが挟み込まれていましたが、圧巻だったのが他局の“パクり”企画です。チャゲアス(CHAGE and ASKA)のものまねをバックに、伝説のドラマ『101回目のプロポーズ』(TBS系)の名場面をミラクルひかると古賀シュウが再現したかと思えば、原口あきまさは石橋貴明がMCを務めたレジェンド音楽番組『うたばん』(同)を忠実に再現。さらに、“ものまね四天王”が君臨した『ものまね王座決定戦』(フジテレビ系)を再現する、“ものまね番組のものまね”というネタもありました……」(同)

 フジテレビあたりがこんなことをやれば即、炎上しそうだが、それが許されてしまうのがテレ東のテレ東たるゆえん。今回は2時間番組だったが、他局の関係者は指をくわえてこの番組を羨ましがる。

「ものまね番組の強みは、とにかくヒット曲を並べられること。絶対にテレビに出ない人や亡くなってしまった人の歌でもOKですし、流れや構成をひねる必要もない。演歌の後にロックでも良いし、洋楽が混ざろうが、なんの問題もありません。

古い歌から最新の歌までなんでもアリので、視聴者層も広めに取れますし、“ながら見”をしやすいので今の時代にピッタリ。大勢出演すると一見は豪華そうに見えますが、実は制作費もそれほど掛かりませんし。

 ものまね界には“縛り”があって、日本テレビとフジテレビの2大派閥があり、片方のテレビ局の番組に出ると、もう片方の局の番組に出られない暗黙のルールがあります。でも、テレ東は治外法権みたいですね。大食いタレントにも似たルールはあるようで、“ある番組に出たがために○○を出禁になった”という話を聞いたことも。囲い込んだところで得られるものなんてたかが知れているはず。くだらない慣習はそろそろ止めるべきでしょうね」(民放バラエティ番組制作関係者)

 つまらないルールは“テレ東がぶっ壊す!”か。

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