ダウンタウン松本人志

今週の注目記事・第1位「独占スクープ入手! 松本人志は『裸の王様』だった! 破廉恥すぎる『馬乗り写真』現場で起きたこと全深層」(『FRIDAY』2/16日号)
同・第2位「サッカー日本代表の『イナズマ』が刑事告訴された『伊東純也』の“準強制性交”」(『週刊新潮』2/8日号)
同・第3位「4人の女性とトラブル進行中『若新雄純慶大特任准教授』のハチャメチャ乱倫」(『週刊新潮』2/8日号)
同・第4位「松本人志マッサージ店での暴挙を女性店員&夫が告発」(『週刊文春』2/8日号)
同・第5位「『松本人志騒動に苦慮』『吉本興業』はどこでどう間違えたのか」(『週刊新潮』2/8日号)
同・第6位「万博強行の裏に維新&吉本蜜月41億円」(『週刊文春』2/8日号)
同・第7位「湘南の『音楽バー』で踊り“若い女子”から告白も『桐島聡』49年逃亡生活の意外」(『週刊新潮』2/8日号)
同・第8位「小渕優子“ドリル事変”」(『週刊文春』2/8日号)

 今週は現代とポストがお休み。

 ラインナップを見ると、松本人志を始め、テレビやスポーツの世界で有名な人間たちの女性たちへの「性加害疑惑」のなんと多いことか。

 これは世界的な「#MeToo」運動が遅れていたこの国にも、ようやく広がりを見せてきたのだろうか。

 古来、日本的な「男の女遊びは甲斐性」などというバカげた“因習”が音を立てて崩れていく気がするのは、私だけではないはずだ。

 松本人志もそうだが、今週、女性2人から「性加害」だと告訴されたサッカーの伊東純也のケースも、女性たちとの性交渉の「事実関係」は認めているようだが、「合意の上」だと主張している。

 2人の女性が「セカンドレイプ」を恐れず、声を上げたという勇気は批判されるべきことではないはずだ。

 そこのところを、文春、新潮の報道を検証しながら考えてみたい。

 さて、最初は、将来の女性宰相かもしれないと持ち上げられたこともあった小渕優子選対委員長(50)が、突然、茂木派を離脱したお話から。

「もう戻るつもりはないわ。総裁選であの人が立っても、私は付きません!」

 小渕は、そう晴れ晴れとした様子で周囲に語ったという

 1月25日、永田町に衝撃が走った。小渕が所属していた茂木派からの退会を宣言したのである。茂木敏充幹事長(68)を始め、派内に何の根回しもしないで、電撃的な離脱劇だったという。

「この日、茂木氏に退会の意思を伝えた小渕氏は、翌日に退会届を提出しました。この小渕氏退会を契機に、“参院のドン”故・青木幹雄の長男の一彦参院議員や(中略)四人が続々と退会。

かねてより茂木氏と距離があるとされた参院平成研の一斉退会や派閥分裂まで囁かれた。結局、分裂は回避されたものの、茂木は二十九日に『いわゆる派閥の解消』を宣言するに至りました」(自民党担当記者)

 政治部デスクもこう解説する。

「小渕氏は十四年に発覚した政治資金規制法違反事件で捜査中にドリルで証拠隠滅した疑いが発覚し、『ドリル優子』の汚名が定着。謹慎を余儀なくされる間、力をつけてきた茂木氏が派閥領袖となった。

 しかし、その茂木氏は、かつて恵三首相が力を入れた対中国外交や沖縄の米軍基地問題に関心を示さない。小渕氏は、平成研のカラーが失われたと感じ始めたようです」

 その小渕には力強い援軍がいるという。

それはTBSにいる夫だが、彼が出世したというのだ。

「執行役員《新任》瀬戸口克陽 ヒューマンリソース戦略推進担当」

 1月1日、TBSテレビでこういう辞令が発令されたという。瀬戸口は小渕の夫だが、小渕ブランドを残すために、彼は小渕姓になったそうだ。

 東京大学経済学部卒業後、1996年にTBS入社。同期入社が政界進出前の小渕だった。

 2人は2004年に結婚し2人の息子がいるそうだ。

瀬戸口はジャニーズ担当としても有名だったようだ。

 2020年に現場の司令塔である編成局長になり、50歳の今年1月に役員になった。この年齢での執行役員就任は異例なスピード出世だという。

 我がままばかりが目立つ“お嬢ちゃま”が、この先首相の目があるとは、私には思えないが、台風の目ぐらいにはなりそうではある。

 さて、半世紀もの間逃亡者として生きてきた桐島聡が、死ぬ間際に「桐島として死にたい」と漏らし、その4日後に亡くなってしまった。

 逃亡中は内田洋と名乗り、神奈川県藤沢市の工務店に40年ほど勤務していたという。

 その近所の風呂のないアパートに住みながら、地元に根付いた普通の暮らしを送っていたようである。

 彼がよく通っていたといわれる音楽バーのママは、
「彼が初めてここに来たのは20年近く前だったかな。最後に来たのはコロナ禍の前でした。他のいろんなお店で飲んだ後に“ウェーイ”って感じでやってくる。ジェームズ・ブラウンが好きで、ここではバンドの生演奏やDJがかける音楽を聴いて踊っていました。演者からありがとうって言われるくらい、いい感じで上手にノッてよく場を盛り上げてくれていたんです」

 さらにこんな話も。

「けっこう前だけど、30歳くらいだった女の子がウッチーを好きになっちゃって、告白したことがあったんです。そうしたら彼は“自分は歳をとっているから、君を幸せにできない”って断ったんだとか。このあたりでは知られた話で、二人は優に20歳は離れていました。これを聞いてウッチーを素敵だなって思ったのを覚えています」

 結局事件については何も語らずに逝ってしまった。

 ここで、私が日刊ゲンダイ(2月3日付)に書いた桐島に関する拙文を引用してみたい。

〈約半世紀もの逃亡生活を続けていた桐島聡容疑者(70)は、亡くなる前に「最後は桐島聡として死にたい」と、本名を明かしたという。

 桐島は約40年にわたり神奈川県藤沢市の土木会社に住み込みで働いていたそうだ。内田洋と名前を変え、「ウッチー」と呼ばれ、藤沢駅近くの飲食店に月1,2回通っていたという。

 店のオーナーによると、「他の店で飲んだ後や銭湯の帰りに1人で来た。(中略)1960~70年代のロックが好き」(朝日新聞1月29日付)で、生バンドの演奏があると自らも盛り上げ、踊っていたという。

 私は桐島についての記事を読み漁りながら、三菱重工爆破事件が起きた日のことと、1970年代の週刊現代の記者たちのことを思い出していた。

 爆破事件(1974年8月30日)から数時間後、私は非常線をかい潜って現場にいた。

 入社4年目、週刊現代に異動して間もなかった。爆発で砕け散った窓ガラスの破片が道路を埋め尽くし、光の川のようになっているのをボー然と見つめていた。
 死者8人、負傷380人。史上稀にみる凶悪なテロ事件。翌日出された犯行声明には「東アジア反日武装戦線“狼”」とあった。

 70年安保闘争や多くの大学を舞台に繰り広げられた学生運動が「東大安田講堂陥落」を機に下火になり、空虚感が漂う中、少数の過激派たちが爆破事件や凄惨な内ゲバ、あさま山荘事件を起こしていった。

 当時、新聞、テレビ、週刊誌が過激派の取材合戦を繰り広げていたが、私は、週刊現代の情報量や取材力は新聞を凌いでいたのではないかと思っている。

 その理由は、現代にいた記者たちの多様性にあった。

 私は学生時代のほとんどをバーテンダーとして“就職”していたから、学生運動とは無縁だったが、現代の記者たちの多くは、安保闘争や大学紛争の中で名をはせ、逮捕されたり、大学を退学させられた人間たちであった。

 優秀だが仕事にあぶれていた彼らは、履歴書はもちろん、実名かどうかさえ問わず、何の実績がなくても明日からすぐ仕事ができ、カネ払いもよかった週刊誌記者に雪崩を打って入り込んできた。

 さながら元過激派たちの「梁山泊」の様相を呈していたのである。

 当時、在籍していて、後にグリコ・森永事件の犯人「キツネ目の男」と疑われた宮崎学が『突破者』(南風社)の中でこう書いている。

「党派でいっても、日共、革マル、青解、中核、ブント、黒ヘル、アナーキストと各派そろっており、大東塾系の右翼もいた。社会的アウトサイダーの巣窟のようなものである」

 私と仕事をした朝倉恭司記者(後に事件もののノンフィクションライター)は、反戦運動が高まっていた1966年に起きた、ベトナムへ機関銃を輸出する軍需工場襲撃事件に深く関わっていたといわれていた。

 実際、三菱重工爆破事件の主犯、大道寺将司(死刑確定後に病死)や齋藤和(服毒自殺)、その内縁の妻であった浴田由紀子(懲役20年)とつながりのある記者もいた。

 そんな週刊誌の黄金時代をつくった強者たちも次々にいなくなってしまった。桐島聡が現代の記者に紛れ込んでいたら……。そんな“妄想”が浮かんで消えた。〉

 次に行こう。

 関西万博の工事が遅れに遅れ、もはや延期やむなしという事態に立ち至っているようだが、そうした中で、“政商”吉本興業と日本維新の会との『蜜月』が明らかになりつつあると文春が報じている。

 吉本興業の大崎洋前会長(70)は、2009年の社長就任以降、昨年4月に会長を退くまで「吉本のドン」として君臨してきた。

 現在は、2025年大阪・関西万博の催事検討会議の共同座長を務めている。

 彼は、蔵王スキー場の麓にある小劇場で公演を行い、こんな話題で笑いをとっていたという。

「松本君とは騒動後、最近まで毎日電話していた。彼は貧しい家の出身で、ソーセージを串に三本通して食べるか、四本通すかで悩むようなそんな男。それが売れて、変わってしまったのか。事実がないならアレだけど、反省すべき点があるのなら反省して欲しい」

 万博については政界やゼネコン界からも延期の声が続々上がっている。岸田文雄首相に「万博を延期すべきです」と進言したといったのは高市早苗経済安保相だった。

 清水建設の宮本洋一会長も昨年11月、外国が参加するパビリオンの契約が進まない状況について、「デッドラインは過ぎた」などと警告を発した。

 さらに、震災復興や人手不足でゼネコンが悲鳴を上げ、国民負担も増大しているにもかかわらず、なぜ、維新は万博開催にこだわるのかと文春は問う。

「背景にあるのは、維新と吉本興業との蜜月です。元々良好だった両者の関係は、大阪が万博への立候補を表明した十七年四月から、招致が決まった十八年一月にかけていっそう深まっていきます」(大阪市関係者)

 馬場伸幸維新代表と吉本の親密ぶりは、政治資金からも伺えるという。

「関連政治団体『馬場伸幸後援会』の収支報告書によれば、十七年六月に『なんばグランド花月貸切観劇会参加費』で約五百万円を収入として計上し、『劇場貸切料及び飲食代』で五百万円をよしもとクリエイティブ・エージェンシーに支出。後援会でNGK観劇会を行ったのだろう。十二月にはイベントに芸人を呼んだのか、『出演料』で二十万円を吉本側に支出していた。(中略)
吉本とのパイプを選挙活動や政治活動に利用してきた維新。一方で、吉本もまた、維新とのパイプをビジネス拡大に繋げてきた。
『実は、万博への立候補表明から七ヵ月後の十七年十一月、吉本と大阪市は『包括連携協定』を結んでいます。この協定を主導したのが、当時社長だった大崎氏。吉村市長(当時)と会見に臨み、『大阪の魅力を、日本中、世界中に発信することにご一緒する』と述べていました』(吉本幹部)

 昨年請け負った『大阪文化芸術祭(仮称)』の実施にかかる企画・運営等業務は、JTBとのJVで、受注額は約19億9000万になるそうだ。

 文春の調べによると、こうした幅広い事業の受注額を総合すると、実に41億円に及ぶというのである。

「自治体ビジネスは水物の舞台でのお笑いより、中長期的に安定的な売上高が見込める上、社のブランドイメージ向上にも繋がる。そこが、大崎氏の“目論見”でした」(吉本幹部)

 すると、吉村のテレビ出演が増えたというのだ。

「吉本が制作にも携わる『プレバト!!』(MBS、昨年11月30日放送)などへの出演が決まった」(大阪市幹部)。

 それだけではない。吉村は今年1月5日、松本が司会で多数の吉本芸人が出演する『探偵! ナイトスクープ』朝日放送)に、今度は公式キャラクターの「ミャクミャク」とともに登場して万博をPRしたそうだ。

 大崎前社長は「包括連携協定」を締結して以降の巨額受注についてどう答えるのか?

――四十一億円の受注も。
「知らん。知らんてことないけど、詳しく知らんし」
――社長として責任を持つ立場にあったわけだが?
「そうか。でもごめん、憶えてないわ」

 だが、吉本興業は万博に肩入れしているように思えるがと質問すると、やや声を荒げたという。

「肩入れというか、国の催事やで! 決まったことやで! それが肩入れとか、いかにも悪いような論調が、おかしいんちゃう? 国の催事に参加すること、こんな名誉なっていうか、一国民としてそこに参加して少しでも役に立ちますっていうのは、何が悪いかっていうのがさっぱり分からへん」

 日本維新の会と吉本の蜜月は、この国のためになるのだろうか? 疑問符が沸いてくるのだが。

 そうした吉本興業内部のごたごたが深層下であるのだろう。松本人志事件で、吉本興業の対応の悪さが浮き彫りになってしまったと新潮が報じている。

 これには、前の社長の大崎洋と、現在の岡本昭彦社長との“確執”が囁かれているが、それは後で触れよう。

 新潮は、吉本興業というのは危機管理が苦手な会社であるという。

「以前、本誌が“怪芸人”中田カウスの暴力団との交際などについて報じた際には、NHKがカウス出演分の番組の放送延期を決定したにもかかわらず何ら会見等の対応をせず、関係者を唖然とさせた。2019年の『闇営業問題』の時は、岡本昭彦社長が5時間半にわたる記者会見を行ったものの、『史上最悪の会見』と揶揄されることに。そして今回、またしても、吉本の“危機管理下手”が満天下にさらされたのである」(新潮)

 昨年末、週刊文春に報じられて以降、各所に甚大な影響もたらしているダウンタウン、松本人志(60)の「性加害疑惑」だが、記事が出た直後、吉本は「当該事実は一切なく、(略)厳重に抗議」するとしていた。

 ところが、今年1月24日に吉本が公表した見解では、「当事者を含む関係者に聞き取り調査を行い、事実確認を進めている」と、大きく軌道修正した。

「あんな内容のコメントになったのは、記事に激怒した松本が“事実無根と言うとけ”と言い、それに会社側が従ったからでしょうね。松本から“それでええねん”と言われたら、岡本社長は黙るしかありません。吉本における立場は、岡本社長より松本の方が圧倒的に上ですから」(吉本興業元幹部社員)

 岡本社長はダウンタウンの元マネージャーである。しかし社長として、少なくとも対等の立場でモノがいえないのは、やはり歪な関係といわざるを得ないだろう。

 昔の吉本興業はそうではなかったと元幹部社員が振り返る。

「昔の吉本では、芸人とマネージャーの間でもっとコミュニケーションが取れていました。怒られたり喧嘩することもありましたが、家族的な会社で、芸人に対してモノが言えないということは全くなかった」

 その元幹部社員に芸人との付き合い方を指南したのは、吉本の中興の祖といわれる中邨秀雄元社長だったという。

「中邨さんがまだ役員だった頃、私を含む若手社員によくこう言ってました。『芸人のカバンを持つな。芸人を師匠と呼ぶな。この二つを徹底しろ』『お前らは芸人のカバン持ちとちゃう。プライドを持って仕事をせえ』と」

 だがその関係が変わってしまった。

「ダウンタウンの二人と、彼らの才能を見出して育て上げた大崎洋前会長です。例えば、ダウンタウンの自宅まで迎えに行ったりするようになったのですが、そんな特別待遇はそれまでありませんでした。こうしたやり方が、今田耕司などのダウンタウン一派にも広がり、会社全体に浸透していったわけです」

 出迎えぐらいならまだいいが、松本人志がやっていたといわれる、女性たちを集めて飲み会&SEX付き饗宴の数々も、吉本興業幹部たちが見て見ぬふりをしていたとすれば、事は、ジャニー喜多川問題以上の大きな騒ぎになるはずだ。

 ところで、これまでは、後輩たちのお膳立てしてくれた「女性紹介システム」に乗っかっていただけだと思っていた松本人志だが、今週の文春は、ごく普通のマッサージ店でも破廉恥なことをしていたと報じている。

 これが事実なら、この男、異常に性欲が強いに違いない。

 今年1月13日の昼下がり、警視庁の渋谷署の4階にある刑事課は騒々しい空気に包まれたという。

 人気セラピストだったI子が、夫と共に松本人志から受けた“被害”を告発しに来ていたのだ。

 I子を突如襲った事件の発端は2014年に遡るという。複数のリラクゼーションサロンを渡り歩き、アロママッサージの技術を磨いた彼女は当時、東京都渋谷区にあるサロン「S」の人気セラピストとして活躍していたそうだ。この店は大河女優や紅白出場のバンドマン、プロスポーツ選手など著名人が足しげく通う人気店だったという。

 性的サービスは一切なく、純粋なリラクゼーションを目的とした個室マッサージ店で、女性客が2割以上を占めるそうだ。完全予約制でリピーターも多い。

 そんなある日、2人の男が来た。一人はニット帽をかぶっていた。その男性をI子は個室に案内した。

「当時、私はお笑い番組が好きで、松本さんの番組をよく見ていました。舞い上がると同時に、『絶対に粗相があってはならない』と思いました」(I子)

 一緒に来たのは、件の飲み会でも松本人志にべったりだった放送作家のXだった。

 そのXの携帯電話から2度目の予約が入ったのは、同年の2月21日のことだったという。

 自身の客を施術中だったI子は、その日初出勤の新人セラピストを松本に付けた。

 しかし、しばらくすると彼女が泣きながら駆け込んできたという。

「彼女は『(松本から)一体いつになったら舐めてくれるの』とフェラチオを強要されたと言うのです。『断ったけど納得してくれないので、部屋から逃げてきた』と。前回の松本さんは紳士的だったので、『もしかしたら新人の誤解かもしれない』と、にわかには信じられなかった」(I子)

 I子が謝るが、施術室を出た松本は苦虫を噛み潰したような表情で早々に退店していったという。

 しかし、翌日午後、また松本が来店したというのだ。

 I子が担当し、予定時間をオーバーして施術が終了した。彼女が膝をついて「お疲れ様でした」と言葉を発した直後、松本が左手で彼女の右手をぐいと掴み、陰部に当てながらこういったという。

「ええやん……。いつになったら舐めてくれるの?」

 さらに松本は紙パンツを下にズラし、I子の手を自分の陰茎に持っていき、上下運動を強いたそうだ。

「私は恐怖で震え、局部から目を背けていましたが、さらに私の後頭部をつかんでぐっと局部に押し付けてきたのです。私は抵抗し、性的なサービスではないことを必死に説明しました。自然と涙が出てきましたが、彼は私の涙を見ても力を緩めなかった」(同)

 さらに彼女はこう思ったという。

「松本さんは泣いて嫌がっている私の目をずっと無言で覗き込んできました。私は咄嗟に『昨日のリベンジに来たんだ』と思ってしまった。やがて私の口に陰部を押し付けてきて……。わずか十分間の出来事でしたが、地獄のような時間でした。私が涙を拭いていると、彼は無言でさっさと着替え、私のほうは見向きもしなかった」

 I子は当時の葛藤を今でも時折思い出すそうだ。

「私はセラピストの中で一番経歴が長く、実質的な店の責任者。一方で、松本さんはトップクラスの芸能人で影響力がある。彼が本気を出せば、この店なんてすぐに潰されてしまう。恐怖に打ちのめされて私は正常な判断ができず、『私一人が犠牲になれば、お店にも迷惑がかからない』と考えてしまった」

 当時、彼女は週6回出勤していたが、それには家庭の事情があったという。夫が白血病を患い、1年間の入院生活の末、自宅で療養を続けていたのだ。

 そして夫に全てを打ち明けたという。

「夫と警察へ相談に行こうとしましたが、逆恨みされ、嫌がらせを受けるのではないかと恐怖心が勝ってしまった。店のオーナーも事なかれ主義で私を守ってくれず、ショックのあまり五日ほど出勤できませんでした」(同)

 心のバランスを崩したI子は心療内科を受診した。診療した担当医が文春の取材に対し次のように明言したそうである。

「診断の結果、不安障害と判断しました」

 I子はようやく夫と共に警察に行く決心をした。

 話を聞いた担当刑事は夫を別室に連れて行き、次のように述べたという。

「強制わいせつ罪の公訴時効は七年。二〇一四年の事案では、すでに時効が成立しており、被害届を受理することはできませんが、性被害の相談という形で受理することはできます」

 10年近くも悩んだ末に警察に話をしたI子の苦悩を思うと、やりきれない気持ちになる。

 こちらも非道な話である。

 先週新潮は若新雄純慶応大学特任准教授がSFCの大学院生だった当時、9歳も年の離れた16歳の女子高生と約1年間にわたって、半同棲生活を送っていたと報じた。

 それに対して若新は、彼女への謝罪はしたが、真剣交際、母親の承諾は取っていたと弁明し、彼を使っているテレビ側も、これまで通りにコメンテーターとして起用する方針を打ち出していた。

 だが急転直下、それがひっくり返ったのである。

 新潮の対面取材に応じた。インタビューは90分にも及び、こう語ったというのだ。

「今月中にすべての番組出演予定をキャンセルし、今後はテレビの仕事はいたしません。3月までで慶應など大学の役職もすべてて辞任します。自治体と進めてきたまちづくり事業にも二度と関わりません」

 最後にはこう話している。

「ずっとそう考えていました。東京という街に飲み込まれ、欲望を自制できず、理屈だけでモノを考えて計算する大人になってしまったと。そんな未熟な部分を打ち消すようにひたすら走ってきましたが、いつかこういう日が来ると思っていました。すべてを失いましたが、子どものことだけは守りぬける大人になれるよう頑張るつもりです」

 自業自得とはいうまい。

 全てを捨てて、もう一度やり直す時間はまだある。得度しているそうだから、僧侶になって、同じように悩む人たちの力になれるのではないか。

 何年か後に、新しい若新が見られるかもしれない。

 今週の第2位は、新潮のスクープである。日本を代表するサッカー選手、伊東純也が2人の女性から告訴されていたというのである。

 罪状は準強制性交等致傷罪と準強制性交等罪である。

 しかし文中で、犯罪被害者支援に取り組む上谷さくら弁護士にもいわせているように、これを立証するのは容易ではない。

 新潮も、女性たちのいい分を掲載しているが、彼女たちのいい分を全面的に正しいというスタンスではないようである。

 さらに、この記事が出てすぐに、伊東側が女性側を虚偽告訴で訴える事態に発展している。

 だが、伊東は、性交渉があったことは認めているようだから、「同意があったか否か」が争点になるようだ。

 こうして見て見ると、ロッテで女性から訴えられた山川穂高(後にソフトバンクへ移籍)のケースが思い起こされる。

「事件が起きたのは2022年11月2日。それまで札幌の遠征先などで開かれた複数人での飲み会で2度ほど一緒に飲んだことのあった山川とA子さん(20代)は、初めてサシで会うことになった。2人は西麻布の焼肉店で腹ごしらえしてから、徒歩数分の場所にあるホテルへと移動した。

 人目につかないよう、山川が先に焼肉店を出て入室。LINEで部屋番号を送ってからA子さんを呼び寄せた。部屋はベッドしか無いような簡素な空間である。その後、2人は密室内で起きた出来事について揉めるのである。

「A子さんは『お酒を飲むだけだと言っていたのに無理やり襲われた』と訴え、山川側は『ホテルに入ってきた時点で合意はあった』と反論。双方の主張は真っ向から食い違っています」(捜査関係者)」(デイリー新潮2023年12/25)

 結局、昨年8月に山川は「不起訴処分」になったが、不倫であったことでファンからは厳しい声が噴出した。

 だが、今回のケースは似ているようだが、決定的に違うのは、AとB、女性2人が被害を訴えていることと、被害女性の社長も「被害があった」と証言していることだ。

 もちろん伊東は結婚している。

 A子は伊東側に謝罪を求め、話し合ってきた。伊東側は金銭による示談を呈示してきたが、その場合は「口外禁止条項」を盛り込むよう女性たちに迫ったというのである。

 では、女性たちの証言を見て見よう。

 まずは経緯から。

 A子は都内の医療機関に勤務しながら芸能事務所と業務委託契約を結んでいる。

 昨年3月に参加したある会合で、事務所の社長からXという男を紹介された。このXは、新潮によれば、当時スポーツビジネス分野のコンサルティングやスポーツ選手のマネジメントを手掛ける『D-Sports』社の社員で現在は退社しているそうだ。

 そのXから突然、大阪であるサッカー日本代表の試合を見に来ないかという誘いがあった。

 6月20日に開催されたペルー代表との親善試合。だがA子は、仕事に繋がらないのなら行きたくないと事務所の社長にはっきり伝えたという。

 だがXは執拗に事務所の社長に、プロデューサーやテレ朝のお偉いさんがいる、仕事を振ってくれるからと熱弁をふるい、A子と社長、Xからもう一人連れてきてくれというので、A子の友人のB子と一緒に大阪へと向かった。

 試合終了後の夜11時頃、焼き肉屋で食事。1時間半ぐらいたった頃Xから連絡が入る。

 社長がいう。

「他の選手も集まっている店があって、そこで飲むことになったから、すぐに女の子たちと来てくれと告げられた」

 一同がタクシーで向かった先は大阪西区の飲食店。時刻は午前1時頃だったという。

「店は貸し切りで、半ば閉まった状態のシャッターを潜って、入店したのを憶えています」(A子)

 事務所社長らの話によれば、伊東の他に同じ日本代表でフォワードの前田大然(26)と浅野拓麿(29)も店内にいたという。他にも女の子が何人かいたそうである。

 A子とB子はともに酒が強く、店内で酔うことはなかったという。

 伊東が彼女たちの席に来た。そして伊東は、やがてボルテージが上がって性的な話題を口にするになったそうである。

「飲み会はまだ続いていたのですが、Xさんが“そろそろ行こうか”と言いだして、店の外に出ました」(B子)

 Xが用意したレンタカーに乗り込んだが、事務所の社長は乗車を拒絶されたという。

 着いたところはリーガロイヤルホテル。部屋には伊東がいたが、直後に伊東の専属トレーナーが来て、焼酎やチューハイの缶が並べられた。

 酒盛りが始まったが、Xは自室へ引き上げたという。

 不可思議なことにやがてB子は椅子に座ったまま眠ってしまったという。

 結果として、A子が伊東とトレーナーと飲むことになった。何度かイッキ飲みもしたそうだ。

 そして2時間が経過した頃、トレーナーが部屋の明かりを消してしまったというのである。

 A子は明かりをつけようとしたが、トレーナーに腕を抑えられ、そのうち、寝てしまったという。

「パッと目が覚めた時には、伊東さんが私の上に覆い被さっている状態。部屋は暗かったのですが、伊東さんの顔が私の目の前にあるのはわかりました。“うわ、いる”と。その光景は、はっきり覚えています」(A子)

 B子も、意識を失っている間にトレーナーによって性被害に遭ったと話す。

 身に着けていたワンピースもたくし上げられて、胸まではだけている状態で、

「その後、胸や陰部を舐められたり、触られたりしました。驚いたし、怖かったし、隣には友達のAちゃんもいるわけで、“やめてください”と言ったとは思うのですが、大声を出すことはできませんでした。暗がりの中でも、隣のベッドでAちゃんが伊東さんに犯されているのはわかりましたが、まともな意識が彼女にあるようには見えなかった。私の膣内には陰茎を入られた感覚が残りました」

 さらにB子の記憶によれば、専属トレーナーは壁際のベッドにいた伊東に、「こっちの子ともやれよ」と声をかけたというのだ。

 翌朝7時ごろ、隣の部屋からXが4人を起こすために伊東の部屋に入ってきた。彼女たちは取るものもとりあえず、ホテルを後にしたそうだ。

「私は性被害を受けている間の意識がほとんどなかったんですが、なにが起きたのかをBちゃんに聞かされて愕然となりました。その後の弁護士を通じたやりとりで、伊東さんから中出しされたこともわかりショックを受けました。しかも、私が許せないのはマネージメントのXさんが、あたかも私の方から伊東さんを誘ったかのように私の知り合いたちに吹聴したことです。被害を受けたのはこちらなのに」

 またB子はこう語る。

「私が性被害に遭っている間、Aちゃんの意識はなかったわけで、自分が黙っていればこのことはなにもなかったことにできるのではないかと考えて、これまでは自分の被害については口を噤んできました」

 だが、夏ごろから過呼吸になる頻度が増え、性被害によるPTSDだと診断された。

「Aちゃんが刑事告訴するなら、私も一緒に声を上げようと決意しました」(B子)

 2人は共同で伊藤と専属トレーナーを刑事告訴しているが、警視庁が大阪府警と協議した結果、現場となったホテルの住所地を管轄する天満署が担当することになった。

 しかし、犯罪やセクハラ問題に詳しく、犯罪被害者支援にも取り組む上谷さくら弁護士はこういう。

「それらを立証する証拠は、過去の同種事例の判例から行為の動画などの客観証拠が決め手となっており、容易ではありません」

 また、彼女たちの主張に不利に働きそうな事情は他にもある。2人とも事後に、伊東にLINEで「お疲れ様」を意味するスタンプや「また飲みましょう」という挨拶を送ってしまっているのだ。

 これについてA子は、

「私たちはなにも好き好んで、伊東さんにLINEを送ったわけじゃない。二人ともトレーナーの男性に“すごい選手なんだから、連絡先を交換しておいた方がいい”などとなかば強いられて伊東さんにメッセージを送らされただけです」(A子)

 上谷弁護士がこう続ける。

「性被害を受けた直後に、性被害に遭ったという認識が無いことは、よくあることです。なかなか現実を受け入れられない、無かったことにしたいという心理も働きます。だから女性がすぐに警察や病院に駆け込むことは少なく、性犯罪の立証は難しい。今回の女性たちは半年足らずで打ち明けられるようになったということですが、それでも早い方だと思います」

 女性二人にとっては「セカンドレイプ」にもなりかねない裁判になるかもしれないのだ。彼女たちの勇気は称えられていいだろう。

 松本人志のケースもそうだが、性加害かどうかは当人たちにしかわからない。だが、妻がありながら、女衒のような人間がお膳立てした女性たちを、酔わせ、抵抗力のない状態でSEXしたとすれば、非難されてしかるべきである。

 伊東も松本人志と一緒に会見を開いて、自分に利があるなら語ったらいい。日本のプロ野球はこうした問題に寛容かもしれないが、ヨーロッパなどは、こうした噂が出るだけで、その人間を遠ざけるのではないか。

 伊東にとって、人生最大の危機であることは間違いない。

 さて、今週の第1位は、久しぶりにFRIDAYに捧げたい。

 性加害疑惑の渦中にいる松本人志にとって、致命的とも思える「写真」である。

 ぜひ、これはFRIDAYを買って見てほしい。写真誌ならではのスクープだ。

「長らく芸能界に君臨し続けた男の裁判に注目が集まるなか、本誌はある写真を入手した。白Tシャツに黒の短パンを履きリラックスする人物。かなり酔っているのか顔を赤らめながら、女性を自身の上に乗せて幸せそうな表情を浮かべているのは、渦中の松本人志である。

 本誌が入手したのは、今から5年ほど前’18年10月中旬に開催されたアテンド飲み会の一幕を収めた写真だ。参加したA子さんが語る。

「松本さんとの飲み会には、『クロスバー直撃』の渡邊センスという芸人から誘われたんです。渡邊さんとは一時期、友達のような関係で一緒に飲んだりしていました。ある時、彼から『明日めっちゃVIPが来るから、女の子を用意できる?』と連絡が来たんです。『もしヤるってなったら必ずできる子を呼んでほしい』とも言われていました。私はVIPが誰なのか気になったこともあり、友人の一人にその条件を伝えたうえで、当日は二人で飲み会に参加したんです」

 ホテル『ザ・リッツ・カールトン大阪』の部屋行き、松本が気に入った女性と別室というのは、文春が報じてきた“手順”と同じだが、A子はそのまま帰され、友人が松本のお相手になったという。

 それから約1時間後、松本に連れられて寝室に消えた友人を心配していたA子の元に、一本の電話がかかってきたというのである。

「私は友人へ解散後に『大丈夫?』とのLINEを送っていたんですが、ずっと既読も付かなかったので、心配していたんです。電話がかかってきた時は『もうホテルから出たのかな』と思っていました。しかし、着信に出ると電話口の相手は友人ではなく、松本さんだったんです」

 松本はA子にリッツ・カールトンへ戻ってくるよう電話で伝えたというのだ。

 FRIDAYが入手した写真は、この電話の後、ホテルの部屋で酒に酔った状態でA子らと戯れる松本の姿だという。松本はこの時、A子たちに向かって、「俺は上に乗ってもらうのが好きなんや」と話していたそうだ。

 馬乗りになっているのはA子の友人の女性で、松本は「左手を馬乗りになった女性の股間に当てて恍惚の表情」を浮かべている。

 これが流出したのでは、松本がいくら文春報道を「事実無根」「名誉毀損だ」といっても、頷いてくれる人間は少ないだろう。

 一枚の写真がすべてを語る。写真週刊誌の最大の強味と醍醐味である。(文中敬称略)