今夏のパリ夏季五輪開幕まであと120日を切った。国内のテレビ局では、水面下ではまだ決まっていない五輪キャスター枠をめぐっての争奪戦が佳境を迎えている。
テレビ局は五輪中継の権利をあらかじめ保有しているため、「ライツホルダー」と書かれた身分顔写真付きの取材パスが夏季、冬季を問わず国際オリンピック委員会(IOC)から発行される。
「今年2月上旬時点では、まだ具体的に在京テレビキー局に対して何枚パスが発行されるか不透明でした。2月下旬になってようやく枚数が確定、仮の形ですが、派遣するスタッフの名前を入れて申請しています。一定の時期までは名前の変更は可能です」(五輪担当デスク)
3月下旬現在のところ、パリ五輪中継の出演者として大々的に発表されたのは、元競泳オリンピアンの萩野公介が日本テレビ系のアスリートキャスターとして発表されているだけ。他局を含めてその布陣は明らかになっていない。
前出関係者は「パスの枚数が確定したのが例年よりも遅かったこともあり、キャスティングが最終決定していないテレビ局も多い。
「会場にはフジテレビ・佐久間みなみアナウンサー、テレビ朝日・安藤萌々アナウンサー、TBS・熊崎風斗アナウンサーなどの姿がありましたね。皆、真剣に競技を見入っていたり、取材対応する選手のコメントを聞き入っていました。いつもと違うあまりの真剣な雰囲気に周囲が声をかけるのをはばかるくらいでしたよ」(スポーツ紙運動部記者)
では実際にパリ行きが決まるのはいつになるのか。
「NHK、民放テレビ局合同で中継制作するJC(ジャパンコンソーシアム)のメンバーは既に決まっています。
水中では選手たちが金メダリストを目指してパリ行きを賭けた戦いを繰り広げていたが、時同じくして五輪というハレの舞台に向けて演者たちも激しいバトルを繰り広げていたとは何とも興味深い話である。