大島優子(写真/Getty Imagesより)

 長谷川博己がどんな“犯罪者でも無罪にする”弁護士・明墨正樹役を務めるTBS系日曜劇場『アンチヒーロー』。その物語終盤で重要な役どころとなったのが、大島優子演じるパラリーガル・白木凛だ。

 6月9日放送の第9話では、東京地方検察庁の検事正・伊達原(野村萬斎)が仕組んだ冤罪事件を暴こうと動いている明墨弁護士が証拠隠滅罪の容疑で逮捕されてしまう。しかし、その裏側では明墨法律事務所で働いていた白木の寝返りがあった。

 それぞれの登場人物たちの、さまざまな過去や複雑に入り組んだ人間関係が明かされていく『アンチヒーロー』。そんなシリアスな物語のなかで、パラリーガルの白木は時折コミカルな雰囲気を出し、作品にスパイスを与えていた。しかし、登場時間が多い役どころでありながらも、その過去や人となりがほとんど描かれておらず、そういう意味では、最終盤での裏切りは“満を持した展開”と言えるのかもしれない。

 そして、そんな重要な役を任された大島優子については、制作サイドからの大きな信頼が見えてくる。

「『アンチヒーロー』のヒロインは、若手弁護士・紫ノ宮飛鳥を演じている堀田真由さんであり、白木を演じる大島さんはサブ的な役割です。一見すると“そんなにおいしくない役”なんですが、裏を返せば“めちゃくちゃおいしい役”だったということですね。最終的にものすごく印象的な役であり、この白木というキャラクターが上手くハマるかどうかで作品の評価も変わってくる。そんな白木を任された大島優子さんは、それだけ制作サイドから厚い信頼を得ているということですね」(ドラマ関係者)

 AKB48卒業後は基本的に俳優一本で活動している大島。“元アイドル”というイメージにとらわれることなく、多くのドラマや映画で幅広い役を演じているが、代表的な主演作はあまりないという現実もある。

「かつてはAKB48の選抜総選挙で1位を獲ったこともある人気メンバーですし、演技力にも定評があり、それこそいつかは綾瀬はるかさんや新垣結衣さんのように“主役級”“絶対的ヒロイン”といった俳優になっていくとも言われていました。

しかし、実際には脇を固めるような役どころが多く、一部では“すでにピークを過ぎた”と評されたこともあります。とはいっても、俳優としての評価が低いわけではない。結婚と出産を経て仕事もマイペースになっていきそうな雰囲気もありましたが、今回の『アンチヒーロー』のようにヒロイン以上に重要で印象的な役が回ってくるわけで、間違いなくドラマ・映画界においては“欠かせない存在”です」(同)

 大島は、AKB48加入前から子役・ジュニアアイドルとして活動。2000年にはフジテレビの番組『SDM発i』内の企画で結成されたアイドルグループ「Doll’s Vox」のメンバーにも選ばれている。多少のチャンスはあったものの、大ブレイクには至らず、2006年にAKB48のオーディションに合格し、2期生として加入する。

「大島さんが入った頃のAKB48は爆発的に売れる前で、劇場を中心に地道な活動がメインでした。

大島さんは子役時代の経験もあってか、仕事にはとにかく積極的で、人当たりもよくて明るくて、ファンへの対応もいい。握手会でもかなりの人気でした。AKB48の大ブレイクの波に乗って売れた人というイメージもありますが、どちらかといえば這い上がってきた人」(アイドル雑誌ライター)

 子どもの頃から重ねてきた苦労や努力が、いまの俳優活動に活きているという。

「スタッフから求められることをしっかりと形にできる。またプロ意識も高く、“脇役”であっても全力で取り組む。いまなお元アイドルという色眼鏡で見られ、正当な評価をされないこともあるようですが、実際にはそんなことはない。

現場のスタッフはそれを確実にわかっていますよ。30代半ばを超えて役どころの幅はどんどん広がっていくはずです。大島さんが主役級になっていくのは、むしろこれからかもしれません」(前出・ドラマ関係者)

 俳優・大島優子の止まることのない進化に期待だ。