ウクライナ国家安全保障国防会議の傘下にある「偽情報対策センター」のアンドリー・コバレンコ所長は16日、SNSに「ロシアはウクライナ領土での戦争に北朝鮮軍を使用する計画だ」と投稿した。
同所長はまた、「ロシアがウクライナ領土内に北朝鮮軍を送り、『ロシア憲法上、ここはロシアの領土』と主張するだろう」とし、「北朝鮮軍はクルスクにおいてと同様にロシアの軍服を着るだろう」との分析を示した。
ロシアはウクライナ侵攻後の2022年9月、ドネツク・ルハンシク・ザポリージャ・ヘルソンのウクライナ東部4州の占領・支配地域で住民投票を実施し、ロシアへの併合を宣言。北朝鮮はこれを支持した。
北朝鮮とロシアが2024年6月に締結した包括的戦略パートナーシップ条約では、「双方のうち、一方が個別的な国家、または複数の国家から武力侵攻を受けて戦争状態に瀕する場合、他方は国連憲章第51条と朝鮮民主主義人民共和国とロシア連邦の法に準じて遅滞なく自国が保有している全ての手段で軍事的およびその他の援助を提供する」と規定されている。
北朝鮮は同条約を根拠にロシアに派兵し、同国西部クルスク州を占領したウクライナ軍との戦闘に参加したと見られている。ウクライナ東部でも同様の行動を取る可能性は高い。
英国メディアのザ・タイムズはコバレンコ所長の投稿を報じた記事で、「ウクライナ本土に北朝鮮軍が派兵されれば、北朝鮮軍が欧州の主権国家を侵略するのに直接介入することを意味する」とし、「これは以前には想像もできなかったこと」だとしている。