北朝鮮国営の朝鮮中央通信は13日付で、米日韓の軍事協力と核作戦演習を強く批判する論評を配信した。

論評は、米国が「核兵器の使用」に対応すると掲げる核作戦演習「アイアン・メイス」を15日から実施すると報じられていることに触れ、「米国が我が国に対する核打撃を既定事実化し、そのための軍事的準備を無謀に強行している」と断じた。

また、済州島周辺で行われる日米韓の多領域合同演習「フリーダム・エッジ」や、日本で実施中の「レゾリュート・ドラゴン」など複数の演習を列挙し、「朝鮮半島と地域の安全環境を重大に脅かしている」と非難した。

論評はさらに、今秋に予定される米韓の「核協議グループ(NCG)」会議を念頭に、「インド太平洋有事の際の核使用計画」が準備される可能性に言及。米日韓の「核軍事同盟」が稼働に入ったとして、これを「力の優勢で朝鮮半島と地域を支配しようとする戦争ヒステリーの表れ」と位置づけた。加えて、昨年の「核作戦指針」や米国主導のキャンプデービッド会議を起点とする一連の枠組みが、今回の演習体系の背景にあると主張している。

社説は結びで、「われわれをして核戦力の対応態勢を一層万全に固めることを切実に求めている」と主張。米日韓の軍事行動を「朝鮮半島と地域で力のバランスの破壊を招くもの」と断じ、いささかも許されないと強く警告した。

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