欧州の排外主義に対する経済学的な処方箋は 「移民への課税」と「二級市民化」だ

欧州の排外主義に対する経済学的な処方箋は 「移民への課税」と「二級市民化」だ
1988~2008年の20年間で実質所得がどれくらい伸びたかを示した図 
       
 イギリスのEU離脱、トランプ大統領誕生、ヨーロッパで台頭する極右……などを論ずるときに、その背景にある格差の拡大に注目が集まるようになった。セルビア系アメリカ人の経済学者で、世界銀行の主任エコノミストだったブランコ・ミラノヴィッチ(現在はルクセンブルク所得研究センター上級研究員)はグローバルな格差問題の専門家で、「エレファントカーブ」を提唱したことで知られている。

 エレファントカーブとは、所得分布を横軸、国民1人あたりの所得の伸びを縦軸にして、1988~2008年の20年間で実質所得がどれだけ伸びたかを示した図だ。

 このグラフでは、アフリカなどもっとも貧しいひとたちの所得はまったく増えておらず、これが象の尻尾にあたる。だがそこから実質所得が急速に伸びはじめ、象の巨大な胴体を形成する。これは中国やインドの最貧困のひとたちがこの20年でぞくぞくと中間層の仲間入りをしたことを示している。

 だがグラフはそこからまた急速に下がり、グローバルな所得分布で上位30~20%のひとたちの実質所得がほとんど伸びていないことがわかる。象の頭にあたるこの部分にいるのはゆたかな先進国の中間層だ。そして最後に、上位1%の富裕層の実質所得が大きく伸びて、象が鼻を高くもちあげているように見える。

 この印象的なグラフで、冷静終焉以降の急速なグローバリゼーションがどのような効果をもたらしたかが“見える化”された。それは以下の4点にまとめられる。

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2017年10月20日の経済記事

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