映画『否定と肯定』でわかった ホロコースト否定論者と戦うことの難しさ [橘玲の世界投資見聞録]

映画『否定と肯定』でわかった ホロコースト否定論者と戦うことの難しさ [橘玲の世界投資見聞録]
       
 2017年に日本で公開されたイギリス・アメリカ合作映画『否定と肯定』は、イギリスの歴史学者デイヴィッド・アーヴィングから訴えられたアメリカのホロコースト研究者デボラ・E・リップシュタットと弁護士たちの法廷闘争を描いている。すでにDVDになっているから、観たひとも多いだろう。

 この映画が注目される背景に、トランプ大統領誕生があることは間違いない。トランプを熱烈に支持する白人至上主義者の多くはフェイクニュースを信じる「陰謀論者」であり、(ユダヤ系の支配する)マスメディアはウソばかり報じ、ネットに流通する偏向した主張こそが真実だと思っている。そのうえ、どれほどそれが事実に反していると説明してもいっさい気にしない。

 こうした態度は、ホロコーストを否定するひとたちとものすごくよく似ているのだ。


「否定に肯定を対置してはならない」

 映画『否定と肯定』の邦題には問題がある。原題の“Denial(否定)”にどういうわけか「肯定」を加えているのだ。なぜこのようにしたのかはわからないが、これによって映画のテーマが大きく損なわれている。

 映画の原作となったのはリップシュタット自身が裁判体験を記録した“DENIAL Holocaust History on Trial(否定 裁判にかけられたホロコーストの歴史)”だが、この邦訳本も(映画に合わせての発売だから仕方のないことだが)『否定と肯定』(ハーパーBOOKS)とされている。

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2018年11月8日の経済記事

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