株式会社よみうりランドが株主優待を廃止することを、2020年11月6日の15時に発表した。

 よみうりランドの株主優待は、毎年9月末と3月末時点の株主に実施されており、従来の内容は「100株以上を保有する株主に、保有株数に応じて『優待証(競馬入場パス)』と、遊園地・よみうりランドの『優待券綴(入園券やのりものクーポン券引換券などのセット)』を年2回贈呈」というものだった。

 しかし、この株主優待は2020年9月末の株主への実施分を最後に廃止の見通しとなった。なお、よみうりランドは同時に、2021年3月期の期末配当の予想を修正して「無配」とすることも発表している。

 よみうりランドが株主優待を廃止するのは、株式会社読売新聞グループ本社によって公開買付けが行われるため。公開買付けの成立後、よみうりランドは上場廃止となる見通し。
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廃止されるよみうりランドの株主優待制度の詳細 ■廃止されるよみうりランドの株主優待制度の詳細 基準日 保有株式数 株主優待内容 9月末・3月末 100株以上 ◆優待証(競馬入場パス)2枚(×年2回)
◆優待券綴(内容は、遊園地入園券5枚、
  のりものクーポン券引換券1枚、ゴンドラ
乗車券2枚(10回分)、(3月のみ)プール
WAI入場券5枚)1冊(×年2回) 500株以上 ◆優待証(競馬入場パス)3枚(×年2回)
◆優待券綴2冊(×年2回) 1000株以上 ◆優待証(競馬入場パス)5枚(×年2回)
◆優待券綴3冊(×年2回) 5000株以上 ◆優待証(競馬入場パス)5枚(×年2回)
◆優待券綴4冊(×年2回)

 よみうりランドの株主優待は、自社で運営している遊園地・よみうりランドのチケットや、施設管理者として携わる川崎競馬場、船橋競馬場の入場パスを年2回もらえるというものだったが、公開買付けの成立を前提として、廃止の見通しになった。残念に思う株主もいるだろうが、本日(11月6日)発表された公開買付け価格は6050円で、本日の終値4800円と比べると25%も高く設定されており、今後、株価は公開買付け価格付近まで上昇することが予想される。
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 よみうりランドは遊園地やゴルフ場の運営を手掛けるほか、競馬場の施設管理も担う企業。2021年3月期(通期)の連結業績予想は、売上高が189億円(前期比15.0%減)、営業利益が11億円(前期比64.8%減)、経常利益が13億円(前期比61.5%減)、当期純利益が1億2000万円(前期比94.3%減)。

■よみうりランド業種コード市場権利確定月サービス業9671東証1部9月末・3月末株価(終値)必要株数最低投資金額配当利回り4800円100株48万円ー※株価などのデータは2020年11月6日時点。最新のデータは上のボタンをクリックして確認してください。
※「必要株数」は株主優待の獲得に必要な株数、「最低投資金額」は株主優待の獲得に最低限必要な資金を指します。
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