コロナ禍の最中に行われた就活で、主要大学の学生はどのような企業・団体を選んだのだろうか。国公立・私立主要27大学別の2021年就職先ランキングを作成した。
関東の主要な私立大学は、受験生の間でそれぞれの頭文字をまとめて「GMARCH」「SMART」と呼ばれたりする。学習院大(G)、明治大(M)、青山学院大(A)、立教大(R)、中央大(C)、法政大(H)、上智大(S=SOPHIA)、東京理科大(T)のことを指す。いずれも、早稲田大、慶應義塾大に次ぐ偏差値の高い大学である。
就活において採用ニーズが高いこれらの大学の卒業生は、どんな企業・団体に就職しているのだろうか。
2020年の就職先1位は、上智が楽天グループ、明治大と立教大が東京都特別区、青山学院大が全日本空輸(ANA)、中央大が国税庁、法政大がりそなグループ、学習院大が東京都教育委員会、東京理科大がパナソニックとなった。
果たして、21年の就職先はどうなったのか。
公務員と楽天が圧倒的な強さ
上智大で1位となったのは、前年に続いて楽天グループだった。上智大の2位はKDDIで、情報通信業界に強い傾向がある。
明治大は公務員を志す学生が非常に多い。前年2位だった国家公務員一般職が、今年は1位へとランクアップした。
そして青山学院大と立教大も、上智大と同じく楽天グループが1位となった。関東の主要私立大学における民間企業の就職人気は、楽天グループが圧倒的といえる。
他にも官公庁への就職が目立つのが、中央大と学習院大である。中央大では1位東京都庁、2位国税庁とトップ2を公務員が占めた。一方の学習院大は、1位が東京23特別区人事委員会となった。
法政大と東京理科大の学生の就職先は、どちらかといえばバラエティに富んでいる。法政大は1位富士ソフト、2位りそなグループ。東京理科大は1位日立製作所、2位NTTデータとなった。
こうして見ると、関東主要私立大の就職先には、楽天グループ人気と公務員人気という2つの大きな特徴がある。
*この記事は、株式会社大学通信の提供データを基に作成しています。