1位は三菱商事で2000万円超え
トップ5を大手商社が独占



 今回は、上場企業が公表する平均年収のデータを使って、従業員の平均年齢が40代前半の企業を対象に「年収が高い会社ランキング」を作成した。



 対象期間は、2023年5月期~24年4月期。単体の従業員数が100人未満の会社は除外している。



 それでは早速、ランキングを確認していこう。



年収が高い会社ランキング2024【従業員の平均年齢40代前半...の画像はこちら >>


 見ての通り、トップ5を大手商社が独占する結果となった。



 ライバル企業を抑え、1位となったのは三菱商事。平均年収は2091.0万円と、唯一の2000万円超えだ。



 今回のランキングの対象となった24年3月期は、純利益9640億円(前期比18.4%減)だった。平均年収は1位だが、純利益で見るとトップ5に入った5社中2位となる。



 24年3月期の純利益でトップだったのが、今回の平均年収ランキング2位の三井物産だ。純利益は1兆637億円(同5.9%減)と、1兆円を超えた。平均年収は1899.9万円だった。



 ちなみに5月上旬に公表された25年3月期決算では三菱商事が純利益9507億円(前期比1.4%減)、三井物産が9003億円(同15.4%減)で、三菱商事が逆転して純利益トップの座に就いている。



 3位は住友商事で平均年収1758.8万円、4位は伊藤忠商事で同1753.6万円、5位は丸紅で同1654.7万円と続いた。



 実はこのトップ5社の面々、24年5月に配信した同様の趣旨の記事『年収が高い会社ランキング2023【従業員の平均年齢40代前半・1000社完全版】』でもトップ5に入っていた。

つまり、トップ5社は2023年のランキングから変わっていない。



 では、それぞれの平均年収や順位はどのように変動したのか。前回の表を見てみよう。



住友商事は約150万円アップ
平均年収の増加額を見てみよう



年収が高い会社ランキング2024【従業員の平均年齢40代前半・トップ5】150万円アップで伊藤忠を逆転したのは?
図表:年収が高い会社ランキング2023最新版【従業員の平均年齢40代前半・トップ5】


 上の表を見ると、いずれの企業も前回のランキング対象となった23年3月期から平均年収がアップしていることがわかる。



 三菱商事は1939.4万円(23年3月期)から2091.0万円(24年3月期)へと約150万円増。三井物産は、1783.6万円(23年3月期)から1899.9万円(24年3月期)と110万円超の増加だ。



 今回のランキングで3位となった住友商事も、平均年収を大きく増加させている。1605.7万円(23年3月期)→1758.8万円(24年3月期)と約150万円アップだ。前年比で約20万円増にとどまった伊藤忠商事を抜いて、今回のランキングでは3位となった。



 23年3月期→24年3月期における平均年収の増加額で見ると、トップ5社で最も小さかった伊藤忠商事だが、目下さらなる年収アップに意欲を示している。



 25年1月、25年3月期の連結純利益で目標である8800億円を達成した場合、翌年度(26年3月期)の平均年収を約10%引き上げると発表した。



 5月に発表された25年3月期決算では、純利益8803億円(前期比9.8%増)と目標をクリア。

平均年収の10%アップが実現した場合、三菱商事や三井物産の水準に近づくと予想される。今後のランキングの順位の行方にも注目だ。



 ランキング完全版では、6位以下全1000社の順位と平均年収を掲載している。



 どんな企業が何位にランクインしているのか、ぜひチェックしてみてほしい。



(ダイヤモンド・ライフ編集部)

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