![日本から"廃墟都市"見学をするなら 中国・天津の浜海新区へ [橘玲の世界投資見聞録]](http://imgc.eximg.jp/i=https%253A%252F%252Fs.eximg.jp%252Fexnews%252Ffeed%252FDiamond%252FDiamond_59621_1.jpg,zoom=600,quality=70,type=jpg)
典型的な鬼城は内陸部の新開発区にあるので、北京や上海で飛行機を乗り継がなくてはならない。そのうえ公共交通機関が未整備で足の便が悪い。高層ビルを建てるだけ建てて、途中で開発をストップして放置したから鬼城になるわけで、列車や地下鉄の駅まで手が回らなかったのだ。中国では英語はほとんど通じないので、筆談でタクシー運転手に行き先を伝えて料金交渉することになるが、これは旅行者には荷が重いだろう。
ところが天津の浜海新区は国家の威信をかけた都市開発なので、ちゃんと鉄道が通っている。北京-天津は高速鉄道で約30分だから、その気になれば日帰りでも見学可能だ。
天津の開発区が寂れた理由浜海新区は天津の中心部から渤海湾に向かって30キロほどのところにある、総面積2270平方キロ(東京23区より大きい!)の広大な開発区だ。天津地下鉄9号線と直結する高架鉄道・津浜軽軌に乗ったら、まずは泰達(テダ)駅で降りてみよう。TEDAは「天津経済技術開発区」の英訳「Tianjin Economic-Technological Development Area」の略で、ここが天津新都心の中心だ。
泰達には伊勢丹デパートが出店している。下はデパート前と店内の様子で、ご覧のようにほとんどひとの姿はない(木曜午後)。
一方、天津市内の伊勢丹は超一等地にあり、成都の伊勢丹と並んでもっとも成功した日系デパートといわれている。比較のためにこちらも載せておこう。