KDDI株式会社、徳島バス株式会社、株式会社ジェノバ、株式会社アクアビットスパイラルズは、高精度GNSS測位によりバスの位置情報から運賃を自動計算し、近距離無線通信 (以下、NFC) プレートへスマートフォンをかざして区間精算を行う実証実験を開始すると発表した。本実証実験は、地方交通のキャッシュレス化によるデジタルトランスフォーメーション (DX) を目指し、徳島バスの鳴門郵便局前バス停から鳴門公園バス停までの区間で、2021年10月15日から2022年1月31日まで行う。

■背景と課題

徳島県内の距離区間制を採用するバスでは、整理券方式による支払いは現金および回数券となっている。バス事業者が交通系ICカードによる運賃支払いに対応するためには、初期導入や維持コストが多く発生する。また、外国人観光客は整理券方式による運賃支払いに馴染めないことからもアフターコロナを見据えたキャッシュレス化は喫緊の課題だという。
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via プレスリリース

■本実証実験の概要

本実証実験は、徳島県鳴門市の鳴門公園を中心とした観光エリア (以下、鳴門公園周辺エリア) で提供する「くるくるなるとデジタル周遊チケット」の取り組みにおける「バス スマホタッチ支払い」サービスで実施する。事前にクレジットカードを登録、NFCプレートにスマートフォンをかざす、もしくはQRコードを読み込むだけで、バス乗車区間を判定し、運賃の自動計算とバス運賃の支払いが可能だ。利用者は、これまで現金での利用だった徳島バスの対象区間において、キャッシュレスでの運賃支払いが可能となり、シームレスで簡単な移動を楽しむことができる。あわせて、交通系ICカードと比べ初期導入コスト・維持コストを低費用に抑えることで、地方のバス事業者のキャッシュレス化に貢献する。

■各社の役割

KDDI株式会社:高精度位置情報を活用した運賃計算システムの設計、提供
徳島バス株式会社:徳島バス鳴門公園線運行サービスの提供
株式会社ジェノバ:高精度GNSS測位補正情報の提供
株式会社アクアビットスパイラルズ:NFCプレート決済システムなどの提供