フェイクスイーツの流行もあってか、ここ1~2年、ミニチュア好きの女子がグンと増えた気がする。筆者は子どもの頃から筋金入りのミニチュアフリークで、かつてはマイノリティな趣味である気がしたものだが、最近は「ミニチュア好き」という言葉にメジャー感が漂っている気がする。


個人的には、ミニチュアが好きな人は3タイプに分類できると思う。

タイプ(1)おまけ的なもの、チープなものが好きな人。ガシャポンを見かけたらとりあえずやる。ペットボトルのおまけを山のように持っている。昔キンケシとかグリコのおまけ、サンリオのおまけを集めていた。

タイプ(2)精巧なつくりの“本物感”があるものに惹かれる人。ドールハウス雑貨、フェーヴ(フランスでガレット・デ・ロワというお菓子に入れて焼くための小さな陶器)、スイーツモチーフの食玩など、かなり本気でのめりこんで収集・研究する。

タイプ(3)物語やアニメの主人公などのフィギュアが好きな人。「海洋堂はやっぱり凄い」が口癖。出来のよさやモデルになったシーンも重要。

「ペットボトルにおまけがついていると買わずにいられない」と言っている友人は(1)だろうし、ドールハウス好きの人は全員(2)だろう。ちなみに筆者は(1)~(3)すべてに当てはまるオールラウンドミニチュアおたくだが、フェーヴの研究がライフワークであることから一応(2)に分類される。
……が、今急増しているのはそんなマニアではない。先日のコネタで触れたリプトンリモーネのおまけのような“可愛くて、よく出来ていて、気軽に手に入るミニチュア”が好きな、ライトな新タイプなのである。

そんなニュータイプのミニチュア好きの心をつかむための3条件“可愛い”“本物そっくり” “プチプライス”が揃ったグッズを見つけた。『ドトール』『ミスタードーナツ』……そして『男前豆腐店』の商品までもがミニチュアになっているガシャポン用商品だ。早速「あんなお店やこんなお店のもあったらいいなー」と妄想を膨らませつつ、ふと思った。コラボするお店ってどうやって決めているのだろう?

発売元である株式会社バンダイに話を聞いてみた。

「商品化の際には、高いブランド力、種類数の多さ、知名度の高さの3点を常に考えています。また、ミニチュアにしたときにかわいくて魅力的、というのも重要です。人気があり知名度も高い商品でもミニチュアに向いていない場合もありますから。ガシャポンの特性上“種類数が多く、集めたくなるラインナップ”にすることも心がけています」

確かに、思わず集めたくなってしまうものばかりだ。ミニチュア好きの女子が増えてきたのは、こういったリアルなコラボ商品が続々登場するようになったことも大きいのだろう。

「ミニチュア商材は昔からありましたが、こういった女性向けのコラボ商品を本格的に始めたのは2006年で、『ミスタードーナツスイング』のヒットがきっかけです。
“小さくて”“リアルで”“可愛い”をコンセプトに、これらのラインナップを総称する『ミニチュアマニア』という新ブランドを立ち上げたんです」

お値段も100円~200円程度とお手ごろなので、お目当てが出るまでガシャポンを楽しむもよし、大人買いをするもよし。これから『LOTTE スイーツストラップ』(12月発売予定)や『ピエールエルメパリストラップ』(2009年2月発売予定)などもお目見えするらしいので、ミニチュアワールドに足を踏み入れる女子がますます増えそうな予感。気になる方は要チェックです。
(磯谷佳江/studio woofoo)
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