ぽかっと開いている穴を見たとき、思わずその穴に指を入れてみたくなりませんか?
株式会社バンダイから発売された『ツッツキバコ』は、“ツッツキ穴”から指を入れると、まるで実際に触っているかのように画面上のパンダやアメーバなど様々なキャラクターたちをつっついて遊ぶことができるデジタルトイ。

思わず穴に指を入れてみたくなるそのデザイン、様々なキャラクターたちのユーモラスなアクション、そして「本当に触っている」気すらしてしまう“触覚の錯覚”とも言うべき未体験の不思議な感覚が、この商品の最大の魅力。


しかし、他にヒットした『∞(むげん)プチプチ』、『∞エダマメ』、さらに22日に発売予定の『∞ペリペリ』などのおもちゃは、どうして思わずやってしまうのでしょうか? う~ん、教えて! 先生!!

答えてくれたのは、日本トータルカウンセリングセンター代表の林正紀先生。
「人がプチプチを見るとつぶさずにはいられないのは、実は心理学的に『アフォーダンス』 と呼ばれるものです」と林先生。

はぁ、アフォーダンス……? ですか……。
アフォーダンスとは、アメリカの知覚心理学者が提唱した、「afford」(~を与える、提供する)に接尾語「-ance」を加えた造語。「アフォーダンス」とは、人間は、取っ手があれば引っ張ってみたくなったり、飛び出しているものを押してみたくなるという現象のこと。『ツッツキバコ』はまさに人間の本能ともいうべきこの欲求に応えることの出来る商品なのです。誰でもプチプチしたくなる、ツルツルしたものや、穴のあいたものを見ると、思わず無意識に触ってしまったり、やらずにいられない、といったものらしい。

簡単に言ってしまうと、物体が私たちにそうしろ! と、訴えてくるメッセージのひとつなのだそう。プチプチしてみたい、触ってみたい、ペリペリしたい……というのは、これはその物体が摘んだり、押したりを求めているのだとか。

人間の本能に訴えるこの商品。自分の知らないところで吸い寄せられてそうです。
しかし、人間の心理って、ふ、深すぎる……。

(カシハラ@姐御)
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